1人で奮闘する土木経験のない女性事務局長
各都道府県毎に土木施工管理技士会が組織されている。土木施工管理技士会は、土木施工管理技士が技術などに関する情報共有するための重要なプラットフォームだが、組織力、資金力の弱さから、各建設業協会の下部組織的な位置づけに甘んじ続け、主体的な運営が困難な技士会もある。
岡山県土木施工管理技士会(岡山市北区)も厳しい運営を続けている技士会の一つだ。岡山県土木施工管理技士会は、岡山県に本社を置く株式会社大本組、アイサワ工業株式会社に在籍する技術者が歴代会長を務める全国でも珍しい技士会。さらにレアなのは、事務局長は土木実務経験のない女性、しかも1人だという点だ。
岡山県土木施工管理技士会は今年3月、国土交通省が実施する「中小・中堅建設企業等の建設リカレント教育等支援事業」について、「中堅技術者向け講習の実施」で公募、支援対象として採択された。4月以降、「品質・原価・工程・安全管理等の生産性向上の土 台となる知識習得」のための講習を継続的に実施していく。
岡山県土木施工管理技士会では、閉塞感漂う技士会運営をなんとかしようと、1人事務局を中心とした奮闘が繰り広げられている。技士会の役割とは何なのか?技士会が本来の役割を果たすためには、どのような組織体制がふさわしいのか?岡山県土木施工管理技士会が抱える課題と対応について、レポートする。