型枠、建築大工など10職種で無料交付
国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)と能力評価制度の更なる普及を図るため、11月から大臣認定を受けた職種の「職長・中堅クラスの建設技能者」を対象とした「マネジメントスキル向上特別講習」を全国で開催し、受講者に建設キャリアアップカードを無料で先行交付する。
これまで、専門職種ごとに建設技能者一人ひとりの能力を4段階(レベル4・ゴールド、レベル3・シルバー、レベル2・ブルー、レベル1・ホワイト)に評価するための「能力評価基準」が整備されるまでの間は、登録基幹技能者(35職種)にはゴールドカード、その他の者にはホワイトカードの2種類のみを交付してきた。
残るレベル2(中堅技能者)とレベル3(職長)に当たる技能者を認定するため、現在、各専門工事業団体で能力評価基準の整備を進めている。今回の取組みでは、既に国土交通大臣認定を受けている9職種(型枠、鉄筋、機械土工、左官、内装仕上、防水、切断穿孔、建築大工、サッシ・カーテンウォール)と近日中に認定予定のとび職種を加えた10職種の職長・中堅クラスが受講対象。既にシステムに登録済みの技能者だけでなく、システム未登録の技能者も受講できる。
受講料は無料。受講者は、技能レベルに応じた建設キャリアアップカードを手数料無料(レベル判定手数料とキャリアアップ更新手数料を全額免除)で先行的に交付する(建設キャリアアップシステムの登録手数料2,500円は必要)。
建設業振興基金では、11月中に全国57会場で1日4回の特別講習を開催するほか、企業主催型の特別講習も公募する。2020年3月までに5万人以上の建設技能者が特別講習受講・レベル判定申請を行うことを目標としている。