掘削工事の排水計画で注意すべき点とは?
現場で掘削工事の排水計画を行う時に、何に注意すべきか?
おそらく「地下水位の高さと掘削床の関係」を気にしている人が一番多いと思います。
掘削床よりも地下水位が低ければ、慢性的な排水の必要もないので、雨水が溜まった所は、その都度水換えを行えば良いからです。
しかし、それだけで本当に大丈夫でしょうか?
私は掘削床の地層の影響で、過去にとても苦労した経験があります。
掘削床より地下水位が低くても油断大敵!
数年前、とある現場で私は掘削の施工計画を立てていました。
その現場を経験するまでは、地下水位が高い地域で工事をすることが多く、山留め工法やディープウェル工法などの排水計画も合わせて行うことが多かったのですが、今回の現場は違いました。
ボーリング調査や試掘の結果、掘削深さが2m弱で、地下水位が2mくらいであることが明らかになっていたため、特に排水計画もしなくて良いから楽勝だと、私は考えました。
実際の掘削工事が始まると、予定通り地下水位は掘削床よりも低く、水替えも不要。工事は順調に進みました。
しかし、掘削工事が終わり、基礎・地中梁の躯体工事を行っていた時、全く予想しない形で、ある問題が発生しました。
私は土方ですが、シルト層の上には川砂層が在ることが多い様に思います。そこには雨水が滞留し、掘削をすると現場が周辺の釜場になってしまいます。
水替えの計画はその都度、組に提案しますが最低でもベースに水中ポンプ用の釜場と水が土を引っ張らない様にするためにも簡易山留めをしっかりとしノッチタンクを用意していただければ当初経費が掛かりますが、最終的には天候による水替ぃの常雇代や工程の伸びが抑えられると思います。