最も大きいお客様は親会社、最も面倒臭い相手も親会社
一部上場企業であるサブコンの子会社で働いていた時の話です。そこで私が新入社員として、最初に叩き込まれたのは「最も大きいお客様は親会社、最も面倒臭い相手も親会社」ということでした。
入社後、新人研修を終えた私は、親会社のとある現場事務所に常駐することになりました。その現場事務所は、高層ビルの地下にあり、主な仕事内容は、現場事務所が入っている高層ビルと、その近所にあるビルの保全と緊急対応でした。
トラブル発生時、すでに親会社の担当者Xは帰宅
現場事務所に配属された翌日(土曜日)のことです。私はテナント設備の保守点検を、親会社の担当者Xと請け負うことになりました。実際の仕事内容は、客先の空調機点検、約25台でした。しかし、親会社の担当者Xは当日、テナントの入口でお客様と打ち合わせをして、日報にサインをした後、すぐに現場事務所に帰ってしまいました。
私は、どのような仕事を行うのか何も教えてもらえず、現場で途方に暮れました。作業員の方々に話を聞いても、「何も知らない監督は、現場にいればいい」としか言いいません。現場事務所に電話しても、現場にいればいいとだけ言われ、何もわからないまま時間だけが過ぎていきました。
昼休憩を挟んで、一時間ぐらい経過した頃、作業員の方々が何やら揉め始めました。詳しい状況は書けませんが、客先の点検していた設備の一部を壊してしまったのです。それから約30分経った頃、職長から報告があり、壊したのではなく、壊れていたのだと言われました。
私は何も知らないので、その言葉をそのまま親会社の担当者Xに伝えたところ、「わかった、そのまま客先に伝えておいて」と伝えられました。設備が壊れてから約3時間後、すべての作業が終わり、作業員は作業報告書を書いて帰りました。その後、私はお客様に作業終了のお知らせと、設備が故障していた旨を、職長から聞いた内容そのままに伝えました。
すると、お客様は激怒しました。なぜならそのお客様は、テナントの設備担当者で、私より設備について知識があり、さらに点検に入る前まで、普通に動いていたことをお客様自身が確認していたからです。
お客様は「何で普通に動いていたものが点検をして壊れるんだ?」と怒鳴り、聞いた事象をそのまま伝えたところ、「お前じゃ話にならない!」と言われたため、その場で現場事務所に連絡しました。
最悪なことに、親会社の担当者Xは、すでに帰宅していました。担当者Xの携帯電話に電話しても、一向に電話に出ません。電話が繋がらないことをお客様に伝えたところ、お客様は顔を真っ赤にして、「今すぐ帰って、1時間以内に報告しろ!」と激昂しました。
親会社の所長も、担当者Xと同じ穴のムジナ
私は現場事務所に戻り、Xに何度も電話しましたが、それでも繋がりません。やっとXに電話が繋がったときには、お客様に怒られてから約1時間は経っていました。
それから約1時間後に、親会社の担当者Xがすごい形相で現場事務所に戻ってきて、「何でこんなことになった!」と怒鳴りました。
さすがに私にも思うところはあったので、「作業内容の説明もなく、資料も貰えず、何も出来るわけがない」と伝えましたが、Xは子会社の技術者の卵である私の言葉には、まったく聞く耳を持たず、そのままお客様の元に向かいました。
その後、さらに1時間近く経つと、親会社の所長がやってきました。私は打ち合わせ用の部屋にいるように指示され、親会社の所長もそのままお客様の元に向かいました。さらに約2時間ぐらい経った頃、担当者Xが戻ってきてパソコンの前に座り、その30分後に所長が戻ってきました。
打ち合わせ用の部屋には、親会社の所長、親会社の担当者、子会社の私の3人。担当者Xは紙ファイルを持ち、所長は白紙の紙を持っていました。今回の事故の時系列を、担当者が淡々と話し始めると、同じ子会社の先輩がやってきて、私の横に座りました。先輩とは会話を交わすこともなく、時系列の説明が続けられました。その内容によると、すでに担当者Xと作業員で、壊れた空調機を復旧していたようでした。
「で、どうするの?」と先輩に向かい、所長が聞きます。先輩は考え込んでから、所長に対して「Xが現場に立ち会い、あくまで私は現場で見学する内容だったのでは?」と聞き返しました。しかし所長は、「普通に常識のある人間だったらこんなことにはならない。何で作業の確認や、仕事内容の確認をしない。仕事について興味がないなら異動してほしい」と言い放ちました。
私は、「職長にもXにも何も教えて貰えなかった」と言い返すと、担当者Xは「聞く姿勢がなっていないし、自分で学ぼうとしていない」と言い、所長も「職長は特に作業についての質問を聞いていないと言っていた」と私を批判してきました。
その後の打ち合わせは、新人である私は蚊帳の外で、先輩と担当者X、所長で打ち合わせをし、私は何の納得もできないうちに、打ち合わせが終わりました。月曜日に本社に戻ると、当分は「本社勤務とし、違う先輩に付いて働く」ことになりました。会社内では、先輩から、玉突き事故のようなものだよと慰められました。
安全大会の冊子に歪曲された情報!
それから約8ヶ月後、親会社の安全大会に参加することになりました。事故のこともあったので、私は親会社には関わりたくないと思っていましたが、 子会社の社員は全員参加です。
そして、その安全大会の冊子を開くと、信じられない文言に目を疑いました。事故一覧の事故事例の中に、紛れもなく私の関わった事故が載っているのですが、その内容はひどく歪曲されており、事故原因は私が情報共有していなかったことと、事前準備が足りていなかったこととなっていました。
親会社の担当者Xに報告したことは記載されず、「事前に作業に関する注意点を伝えたが、子会社社員の注意散漫で客先設備故障、その後、無連絡により事故発生の遅延」と書かれていたのです。
安全大会後、会社の先輩方々に思うところを伝えましたが、先輩方々は「そんなもんだよ」と言ったきり、私の感情の向う先は無くなりました。この事件によって多層構造の建設業界における「不条理」に、十分な免疫力がついたことは言うまでもありません。しかし、ふと立ち止まって冷静に考えると、「慣れ」とは子会社にとっても親会社にとっても恐ろしいものだと思います。
正しく大企業病。
子会社、下請けに責任を擦り付ける。
親会社の先輩後輩も似たようなモンだよ。
ご愁傷様です。
まあ、半沢直樹を見た人なら、想像できちゃいますよね。
僻地に飛ばされなかっただけラッキーでした。(じゃない)
社長「なぜ報告しなかったんだ」
部長「なぜ報告しなかったんだ」
課長「なぜ報告しなかったんだ」
係長「なぜ報告しなかったんだ」
主任「なぜ報告しなかったんだ」
ヒラ「なぜ報告しなかったんだ」
現場「言うたがな」
はやく偉くなって責任をなすりつける立場になりたいですね。
今は我慢して頑張って偉くなりましょう!
(´・ω・`)ノハイ!
人手不足で部下がいないんですがw
定年まで今の位置で頑張れ無さそうんんですがw
自分はそういう立場では無いのですがあえてコメントさせていただきました!
なんか正社員の施工管理士が報われなくてかわいそうと言うのが本心です。
そりゃ正社員の施工管理士,派遣会社に流れるよねぇ〜って思っちゃうw
残業規制とか言われてるけど、何それ美味しいんですか?状態なのが傍から見ていても酷いw
会社の経営者や古参の方へどうしたらミスによる損失を抑えれるか真剣に考えた方が良いのでは?
(契約時に適当にハンコ押してますよね?)
手書きの書類しか扱えない人材ばかりだとあらゆるコストが跳ね上がりますよ!