1級管工事施工管理技士とは?試験概要・受験資格・合格率を徹底解説
1級管工事施工管理技士とはどのような資格か
1級管工事施工管理技士は、配管工事や空調設備工事における施工計画の作成や工程管理、品質管理、安全管理などを統括する「監理技術者」として活躍できる国家資格です。
法律によって、大規模な工事現場には監理技術者の配置が義務付けられているため、ゼネコンやサブコンにとって1級資格保有者は欠かせない存在といえます。
主な仕事内容と対応する工事種別
管工事施工管理技士が担当する現場は多岐にわたり、ビルや工場、商業施設などの建物における「管」に関わる設備全般が対象となります。
具体的には、空気調和設備、冷暖房設備、給排水給湯設備、ガス設備、浄化槽設備、ダクト工事などが挙げられます。これらの設備が図面通りに機能し、快適な環境を提供できるように、現場監督として職人を束ね、工期内に工事を完了させることが主なミッションです。
建設業界における資格の位置づけ
建設業法において、特定建設業許可を取得している企業が、下請負代金の合計額が4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)となる工事を施工する場合、現場に「監理技術者」を配置しなければなりません。
1級管工事施工管理技士はこの監理技術者になることができるため、企業が大規模な設備工事を受注・施工するためには必須の資格です。
2級資格者では主任技術者までしか務められないため、より大きなプロジェクトに関わりたい場合は1級の取得が求められます。
複雑な受験資格をわかりやすく整理
第一次検定の受験資格
第一次検定は、満19歳以上であれば実務経験を問わず誰でも受験可能です(令和6年度からの新制度)。以前は第一次検定(旧・学科試験)を受ける際にも実務経験が必要でしたが、制度改正により受験の間口が大きく広がりました。これにより、若手のうちから第一次検定合格(技士補資格の取得)を目指すことが可能になっています。
第二次検定の受験資格
第二次検定を受けるためには、一定の実務経験が必要です。基本的には「1級第一次検定合格後」に以下の実務経験を積む必要があります。
| 区分 | 必要な実務経験 |
|---|---|
| 基本ルート | 1級第一次検定合格後、実務経験5年以上 |
| 特定実務経験ルート | 1級第一次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 |
| 監理技術者補佐ルート | 1級第一次検定合格後、監理技術者補佐として実務経験1年以上 |
| 2級合格者ルート | 2級第二次検定合格後、実務経験5年以上(※1級一次合格も必要) |
※制度改正の過渡期における経過措置(旧受検資格での受験)が適用される場合もあります。
詳細は必ず全国建設研修センターの最新の受験の手引を確認してください。
試験概要と検定内容の詳細
試験科目と出題形式
| 区分 | 試験科目・内容 | 出題形式 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 第一次検定 | 機械工学、施工管理法、法規(一部 五肢択一式) | 四肢択一式 | 得点が60%以上 |
| 第二次検定 | 施工管理法(実地試験) | 記述式 | 得点が60%以上 |
近年の合格率推移と難易度
1級管工事施工管理技士の合格率は、第一次検定で30〜40%前後、第二次検定で50〜60%前後で推移しています。決して簡単な試験ではありませんが、他の1級施工管理技士試験と比較すると、第二次検定の合格率はやや高めの傾向にあります。
過去5年間の合格率の推移は以下の通りです。
| 年度 | 第一次検定(学科)合格率 | 第二次検定(実地)合格率 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 33.8% | 58.9% |
| 令和4年度 | 41.5% | 54.4% |
| 令和3年度 | 34.1% | 52.7% |
| 令和2年度 | 36.7% | 68.8% |
| 令和元年度 | 46.9% | 61.9% |
資格取得後の転職市場価値と年収事例
1級管工事施工管理技士を取得すると、転職市場における評価は劇的に向上し、年収アップやキャリアアップの選択肢が大幅に広がります。設備工事の需要は新築・改修ともに安定しており、特に大規模な再開発案件や老朽化したインフラ設備の更新工事において、即戦力となる1級保有者は常に不足している状態です。
まとめ
1級管工事施工管理技士は、建設現場における空調・給排水設備のプロフェッショナルとして、大規模工事の監理技術者を務めることができる価値ある資格です。受験資格はやや複雑ですが、制度改正により第一次検定の受験ハードルは下がっており、若手のうちから挑戦しやすくなっています。
合格率は決して高くありませんが、取得すれば社内評価の向上はもちろん、転職市場においても引く手あまたの存在となります。年収アップや大規模プロジェクトへの参画を目指す方にとって、1級管工事施工管理技士はキャリアを大きく飛躍させるための重要な鍵となるでしょう。
関連記事
人生を変える!施工管理技士の転職必勝ガイド トップに戻る
