建設業界で平均年収が高い企業は?ゼネコンの年収データや意外な内情をご紹介
建設業界で高年収企業といえば「スーパーゼネコン」
建設業における「高年収企業」としてまず頭に浮かぶのが、スーパーゼネコンと呼ばれる大手ゼネコン5社。
大手の建設会社の中でも、完成工事高の上位5社で、単独売上高が1兆円を超えている企業として「鹿島建設」「清水建設」「大成建設」「大林組」「竹中工務店」がスーパーゼネコンと呼ばれています。
5社とも平均年収900万円を超えており、全体的に上昇傾向の建設業の平均年収を押し上げている存在です。建設業界で働く施工管理技士が気になる業界の年収事情について、スーパーゼネコンから中堅ゼネコンまで内情を含めて解説していきます。
スーパーゼネコンと準大手・中堅ゼネコンの年収比較
まずはゼネコンの年収について、企業規模別に見ていきましょう。ここでは、非上場の竹中工務店を除いたスーパーゼネコン4社と準大手・中堅ゼネコン3社の平均年収を紹介します(調査対象年度:2016年)。
【スーパーゼネコン】
・大林組…950万円
・大成建設…950万円
・鹿島建設…947万円
・清水建設…966万円
【準大手・中堅ゼネコン】
・長谷工コーポレーション…895万円
・五洋建設…792万円
・戸田建設…835万円
このように、スーパーゼネコン各社のあいだでは年収に大きな差はありませんが、スーパーゼネコンと準大手・中堅ゼネコンとでは、明らかな開きがあることがわかります。
スーパーゼネコンの工事実績には、誰でも聞いたことのある建築物、利用したことのある建築物が多くあります。例えば、大林組は東京スカイツリー、大成建設はグランドハイアット東京、鹿島建設はユニバーサル・スタジオ・ジャパン、清水建設は東京湾アクアラインなどが代表的な建築物です。
2016年度の建設業全体の平均年収ランキングではTOP3を逃してしまったスーパーゼネコンですが、上に挙げた4社はしっかりとTOP10にはランクインしているので、やはり年収が高いという事実には変わりません。※2016年度TOP3は上から日揮、ショーボンドホールディングス、大氣社の順。
一方、準大手・中堅ゼネコン各社は、大きな工事を単独受注で請け負う一方で、スーパーゼネコンとJVを組んで大規模工事に参加することも多々あります。準大手・中堅ゼネコンの給与面で特筆すべきは、大手ゼネコンの場合は社内規定以上の給与が出ることはほぼありませんが、準大手・中堅ゼネコンの場合は人材確保のために、中途採用者へ同期よりも高額な給与を提示して優秀な技術者を採用しようとするケースがあります。準大手・中堅ゼネコンはスーパーゼネコンほど人気もなく、優秀な技術者の採用に苦戦しています。そのため、給与や待遇面でスーパーゼネコンよりも好条件を提示して優秀な技術者を採用しようとするケースがあります。スーパーゼネコンの社員より、準大手・中堅ゼネコンのほうが良い給与条件で働ける可能性があるという点は見逃せません。優秀な技術者にとっては年収アップできる可能性がるため、中途採用の転職先の候補としても良いでしょう。
年収以外の優良ゼネコンで仕事をするメリット
中堅~大手の優良ゼネコンで働くメリットは給与の他にもあります。
建設業界全体として、残業時間の削減や週休2日制の導入を掲げて取り組みを進めていますが、下請けの建設会社よりも中堅~大手のゼネコンの方が労働環境の改善に積極的です。そのため、残業時間を少しでも減らしたい施工管理技士や安定した休みが欲しい技術者にとっても、中堅~大手ゼネコンは魅力的です。自身の労働状況に不満があり、それを改善したいと考える施工管理技士には非常に良い仕事環境でしょう。
そして、中堅以上のゼネコンでは大規模工事の元請けとして携わる現場が増えます。施工管理技士の方や施工管理技士を目指す方にとっては、現場に関わる工事全般に関する技術はもちろん、下請けの人たちとのコミュニケーションスキルも重要な要素です。規模の大きい現場ほど数多くのスキルを身につけられるチャンスがあり、スキルアップしたい施工管理技士には最適な仕事環境と言えます。
また、中堅ゼネコンにも大手ゼネコンにはないメリットがあります。それが「学歴に自信がない方でも入りやすい」という点です。正社員採用の多くにWebテストや学歴条件が課されている大手ゼネコンとは違い、中堅ゼネコンはWebテストがなく学歴条件が厳しくないため、施工管理技士であれば現場での施工管理業務の経験やスキルで判断される場合が多くあります(準大手に近い中堅ではWebテストや学歴条件が課されている場合もあります)。現場での実務経験やスキルが十分にある場合には中堅ゼネコンで経験を積み、スキルアップすることも可能です。
大手ゼネコンで派遣社員としての仕事?正社員以外で働くメリット
準大手~大手ゼネコンになってくると誰でも正社員として転職する難易度が高くなり、現場での実務経験や技術力以外に学歴も求められることがほとんどです。特に大手ゼネコンになると正社員として採用されるには高学歴がほぼ必須項目となっており、「自分の学歴やスキルではとても…」と思われる方もいるかもしれません。
そのような方におすすめしたいのが、「派遣として大手~中堅ゼネコンに潜り込む」という方法です。派遣として仕事をし、実務経験を積むことでスキルアップを図り、現場で信頼される人間になることで正社員登用という道も開きやすくなります。
大手ゼネコンでも地域限定社員であれば、Webテスト等なしに入社できるケースもあります。その条件は、そのゼネコンの現場のやり方を知っていること。これも大手ゼネコンで仕事をして現場経験を積むことのメリットになります。
以上の通り、中堅~大手ゼネコンの現場を経験することには様々なメリットがあります。現在の働く環境に不満がある、給与などの待遇面を改善したい、キャリアやスキルアップをしたい、そんな施工管理技士は優良ゼネコンで派遣として働くことも検討されてみてはいかがでしょうか。施工管理求人ナビでは大手・中堅優良ゼネコンの案件を豊富に取り扱っており、施工管理技士の転職活動をサポートする転職アドバイザーへのご相談も受け付けております。実際に施工管理求人ナビを利用して、派遣から優良ゼネコン正社員への転職に成功した例もございます。
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