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1級施工管理技士の難易度は?建築など種目別の難易度や勉強時間を解説

1級施工管理技士の難易度は?建築など種目別の難易度や勉強時間を解説

1級施工管理技士の難易度は?建築など種目別の難易度や勉強時間を解説

1級施工管理技士は、建設工事現場の技術責任者として極めて重要な役割を担う国家資格です。
資格は建築、土木、電気工事など7つの種目に分かれており、それぞれ専門性が異なります。
この記事では、各種目別の難易度や、合格に必要な勉強時間、2024年度から変更された新試験制度の影響について詳しく解説します。

1級施工管理技士の難易度は高い?他資格との比較でレベルを把握

1級施工管理技士は数ある国家資格の中でも難易度が高い資格に位置づけられます。
建設業界における重要性や専門性の高さから、合格するためには相応の学習と実務経験が求められます。
その客観的な難しさのレベルを把握するためには、他の国家資格の偏差値と比較したり、下位資格である2級との差を理解したりすることが有効です。
1級・2級施工管理技士補の違いについては「1級・2級施工管理技士補の違いを比較」で詳しく紹介しています。

主要な国家資格との難易度偏差値比べ

1級施工管理技士の難易度を客観的な指標である偏差値で表すと、概ね58から60程度に位置づけられます。この数値は数ある国家資格の中でも上位に属しており、決して片手間の学習で届くレベルではありません。

具体的に他の主要な国家資格と比較すると、一級建築士(偏差値約66)や、技術士の第二次試験(偏差値約65)よりは下位の難易度とされています。しかし、不動産業界で人気の高い宅地建物取引士(偏差値約57)を上回り、電気設備の専門資格である第3種電気主任技術者(電験三種:偏差値約60)とほぼ同等の難易度を誇ります。

施工管理技士の試験は、単に知識を暗記するだけでなく、実務に即した高度な応用力が問われるのが特徴です。特に、合格率が30パーセント台で推移する第二次検定では、論理的な記述力が不可欠となります。宅地建物取引士などのマークシート方式が主体の試験と比べても、文章作成能力が合否を左右する分、受験者が感じる壁は高い傾向にあります。

このように、1級施工管理技士は建築や土木の分野において、一級建築士に次ぐ権威を持つ資格です。他資格との比較からも、建設業界の第一線で監理技術者として活躍するために相応しい、非常に高い専門性が求められる難関資格であることが伺えます。

2級施工管理技士との難易度の差はどれくらい?

1級と2級の最も大きな違いは、担当できる工事の規模です。
2級が中小規模工事の「主任技術者」を担うのに対し、1級は大規模工事に必須の「監理技術者」になることができます。
そのため、1級の試験では、より広範で深い専門知識が問われます。

特に第二次検定で出題される施工経験記述は、大規模工事を想定した内容となるため、2級と比較して格段に難易度が上がります。

【種目別】1級施工管理技士の傾向

1級施工管理技士の難易度は、7つの種目によって異なります。
ここでは、近年の合格率のデータを基に、一般的な難易度を紹介します。
ただし、合格率は年度によって変動するため、あくまで一つの目安としてください。

自身の専門分野や実務経験によって、体感的な難易度は変わる可能性があります。

機械施工施工管理技士

例年の合格率が他の種目より低い傾向にあるため、最も難易度が高いとされています。
これは、受験者数が比較的少なく、市販の参考書や過去問などの学習教材が限られていることが一因と考えられます。
専門性が非常に高く、建設機械に関する高度な知識と技術が要求されるため、十分な対策が必要です。

電気通信工事施工管理技士

情報通信技術の急速な進化に伴い、試験範囲が広く、常に最新の知識が求められるため難易度が高い種目です。
特にネットワーク技術や情報セキュリティに関する問題は専門性が高く、実務経験だけでは対応しきれない部分も多いため、計画的な学習が不可欠となります。
合格率も比較的低い水準で推移しています。
電気通信工事施工管理技士については「電気通信工事施工管理技士の概要と将来性」で詳しく紹介しています。

土木施工管理技士

受験者数が最も多い種目の一つですが、道路、橋梁、トンネル、ダムなど工事の種類が多岐にわたるため、学習範囲が非常に広いのが特徴です。
大規模な公共工事に関する問題も多く、施工管理全般にわたる高度な知識と応用力が求められます。
合格率は年度による変動が比較的大きい傾向にあります。
土木施工管理技士については「土木施工管理技士の概要と資格取得ロードマップ」で詳しく紹介しています。

造園施工管理技士

公園や緑地、庭園などの造成に関する専門知識が問われます。
植物や景石、水景施設など、造園特有の知識に加え、土木や建築の知識も必要とされるため、学習範囲は広範です。
受験者数が限られており、他のメジャーな種目と比較して情報収集がしにくい点も難易度を上げる要因となっています。

建築施工管理技士

土木と並び受験者数が非常に多い人気の種目です。
建築工事全般に関する幅広い知識が求められ、躯体工事から仕上げ工事、各種法規まで網羅的に学習する必要があります。
受験者数が多い分、教材や資格予備校の講座が充実しており、学習環境を整えやすいという側面もあります。
1級建築施工管理技士の勉強のコツについては「1級建築施工管理技士の試験勉強のコツ」で詳しく紹介しています。

電気工事施工管理技士

建築物や土木構造物の電気設備に関する専門知識が問われます。
発電設備、送配電、各種電気設備の施工管理など、電気分野に特化した内容が出題されます。
合格率は比較的安定しているものの、電気工学の基礎知識がなければ理解が難しく、専門外の受験者にとってはハードルが高い種目です。

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は、建設設備系の中でも冷暖房設備や給排水設備、ダクト工事などの配管工事における施工計画の作成や工程管理を担う専門資格です。この種目は、日頃から現場で図面作成や工程管理に携わっている実務経験者であれば、専門用語や施工手順が馴染み深いため、比較的取り組みやすい内容といえます。しかし、試験では空調・衛生工学のみならず、ポンプや送風機を動かすための電気工学、さらには建築構造や土木に関する基礎知識まで、非常に広範な領域から出題されるのが特徴です。

合格率から見る1級施工管理技士の試験難易度

1級施工管理技士の難易度を客観的に示す指標として、試験の合格率が挙げられます。
試験は、知識が問われる「第一次検定」と、実務経験に基づく応用力が問われる「第二次検定」に分かれており、両方に合格して初めて資格取得となります。
それぞれの合格率の推移を見ることで、試験の厳しさを具体的に把握できます。

第一次検定(旧学科試験)の合格率は40%前後

第一次検定の合格率は、種目や実施年度によって多少の変動はあるものの、全体としておおむね40%前後で推移しています。例えば、令和5年度の建築施工管理技士では36.1%、土木施工管理技士では40.5%、電気工事施工管理技士では41.0%という結果でした。この数値は、試験の入り口である第一次検定の段階で、受験者の半数以上が不合格となっている現実を浮き彫りにしています。

この検定では、施工技術や管理法、法規など広範な知識が問われます。基礎的な内容を中心とした四肢択一式のマークシート方式ですが、近年では応用能力を問う問題も増えており、難易度は決して低くありません。特に、現場での実務経験だけでは対応できない専門用語や最新の法改正についても深く問われるため、表面的な暗記だけでは合格点に届かない仕組みになっています。

また、受験者の多くは現役の技術者であり、仕事と並行して学習時間を確保しなければならないという背景も合格率に影響しています。40%という数字は、十分な対策を行わずに臨んだ受験者がふるい落とされている結果とも捉えられます。基礎固めの段階であっても、計画的な学習と過去問の徹底した分析が欠かせません。けっして油断せず、万全の準備を整えて試験に臨む姿勢が求められます。

第二次検定(旧実地試験)の合格率は40%前後で推移

知識の応用力や実務能力が問われる第二次検定は、さらに難易度が上がります。
合格率は30%台で推移することが多く、第一次検定を突破した受験者の中から、さらに3人に2人程度が不合格となる厳しい試験です。
特に、自身の工事経験を具体的に記述する「施工経験記述」が合否を分ける最大の関門とされています。

1級施工管理技士の合格が難しいとされる3つの理由

1級施工管理技士の合格率が低い背景には、いくつかの理由が存在します。
この資格の取得が難しいとされる主な要因は、膨大な勉強時間の確保、試験範囲の広さ、そして独学での対策が困難な記述式問題の存在です。
これらの課題を理解し、適切な対策を講じることが合格への鍵となります。

合格に必要な勉強時間は400〜500時間と長い

1級施工管理技士の合格に必要とされる勉強時間は、一般的に400〜500時間と言われています。
これは、毎日2時間勉強しても半年以上かかる計算です。
多くの受験者は建設現場で働きながら学習を進めるため、この長期間にわたって勉強時間を確保し、モチベーションを維持することが大きな課題となります。

最短での合格を目指すには、効率的な学習計画が不可欠です。

幅広い専門知識が問われる試験範囲

試験では、担当する専門分野の施工技術はもちろんのこと、施工管理法、品質管理、安全管理、環境保全、関連法規など、非常に幅広い知識が問われます。
現場での経験だけではカバーしきれない理論的な知識や法律に関する正確な理解も必要です。
これらの膨大な範囲を網羅的に学習し、すべてを記憶することは容易ではありません。

最難関の「施工経験記述」は独学での対策が困難

第二次検定で出題される「施工経験記述」は、1級施工管理技士試験における最難関とされています。
ここでは、自身が経験した工事を題材に、品質管理や安全管理などのテーマに沿って具体的な取り組みを論理的に記述する能力が求められます。
自分の考えを整理し、採点者に伝わる文章を作成するスキルが必要であり、独学での対策は非常に困難です。

客観的な視点での添削指導が合格の鍵を握ります。

【2024年度から】新試験制度で難易度はどう変わる?

2024年度(令和6年度)から、施工管理技術検定の制度が変更されました。
主な変更点は第一次検定の受験資格緩和であり、これが試験全体の難易度にどう影響するのか注目されています。
ここでは、新制度が受験者や試験の難易度に与える影響について解説します。

受験資格の緩和で第一次検定の受験者は増加する見込み

新制度では、第一次検定の受験資格が大幅に緩和され、19歳以上であれば学歴や実務経験を問わず誰でも受験可能になりました。
これにより、これまでは実務経験が足りずに受験できなかった若手技術者や、工業高校・専門学校の学生などが早期に受験できるようになります。
結果として、第一次検定の受験者数は今後増加することが予想されます。

第二次検定の受験資格は実務経験が必須なため難易度は変わらない

第一次検定の受験資格は緩和されましたが、最終的に1級施工管理技士の資格を取得するために必要な第二次検定の受験資格は、引き続き一定期間の実務経験が求められます。
第一次検定合格後に所定の実務経験を積む必要があるため、資格取得までのトータルのハードルは変わりません。

そのため、試験内容自体の難易度が大きく変動する可能性は低いと考えられます。

難しい試験を突破して1級施工管理技士を取得する3つのメリット

1級施工管理技士は難易度の高い資格ですが、それを乗り越えて取得する価値は十分にあります。
資格を取得することで、キャリアアップや年収向上、転職市場での価値向上など、数多くのメリットが得られます。

ここでは、その中でも特に大きな3つのメリットについて解説します。

監理技術者になれて年収アップが期待できる

1級施工管理技士を取得すると、特定建設業者が元請として総額4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の大規模工事を行う際に配置が義務付けられている「監理技術者」として認められます。
監理技術者は高い技術力と責任が求められるため、企業内での評価が高まり、資格手当や役職手当の支給、昇進による年収アップが期待できます。
施工管理技士の年収については「施工管理技士の平均年収を年齢や資格で比較」で詳しく紹介しています。

営業所ごとに配置必須なため転職で有利になる

建設業法では、すべての営業所に専任の技術者を配置することが義務付けられています。
1級施工管理技士はこの要件を満たすことができるため、有資格者は常に高い需要があります。
特に、経験豊富な1級施工管理技士は多くの企業が求めており、より良い条件の企業へ転職する際に非常に有利な武器となります。

公共工事の経営事項審査で企業の評価点が上がる

公共工事の入札に参加する建設業者が受ける「経営事項審査(経審)」では、企業の技術力が点数で評価されます。
1級施工管理技士の有資格者数は、この技術力評価において大きな加点対象となります。

有資格者が多いほど企業の評価点が上がり、公共工事の受注機会が増えるため、企業への貢献度も非常に高い資格です。

1級施工管理技士 難易度に関するよくある質問

ここでは、1級施工管理技士の難易度に関して、受験を検討している方から多く寄せられる質問とその回答をまとめました。

独学で1級施工管理技士に合格することは可能ですか?

独学での合格は不可能ではありませんが、非常に難しいのが実情です。
特に第二次検定の施工経験記述は、第三者による客観的な添削がなければ改善点の把握が困難です。

効率的に合格を目指すのであれば、通信講座などを活用し、専門家の指導を受けることをおすすめします。

1級と2級、どちらから受験するのがおすすめですか?

実務経験や知識に不安がある場合は、2級から受験して基礎を固めるのが着実なステップです。
2級で試験の形式や出題傾向に慣れてから1級に挑戦することで、学習がスムーズに進みます。
ただし、受験資格を満たしており、十分な経験と自信があれば、最初から1級を目指すことも可能です。

最も合格率が低い(難しい)種目はどれですか?

例年の合格率のデータを見ると、1級機械施工管理技士が最も低い傾向にあります。
これは受験者数が少なく、対策用の教材が他の種目に比べて少ないことなどが要因と考えられます。

ただし、合格率は年度によって変動するため、あくまで参考情報として捉えるのがよいでしょう。

まとめ

1級施工管理技士は、合格率の低さや必要な勉強時間の長さから、難易度の高い国家資格です。
特に、第二次検定の施工経験記述は独学での対策が難しく、多くの受験者にとって大きな壁となります。

しかし、種目ごとの特徴や2024年度からの新制度を正しく理解し、計画的に学習を進めることで、合格は十分に可能です。
資格取得は、監理技術者としてのキャリアパスを開き、年収アップや有利な転職につながるなど、大きなメリットをもたらします。

ぜひ頑張ってください。

参考:JCMA一般社団法人日本建設機械施工協会

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