知ってる?熱中症警戒アラートとその背景

知ってる?熱中症警戒アラートとその背景

現場の資本は「体」にあり!熱中症警戒アラートを正しく理解して無事故の夏へ

知ってる?熱中症警戒アラートとその背景

近年、猛暑や熱帯夜の影響により、熱中症による搬送者は年間数万人を超えています。室内でも発症のリスクがあり、昨年は搬送者数が過去最多水準を記録するなど、状況は深刻です。

こうした命に関わる危険な暑さから身を守るため、環境省は「熱中症警戒アラート」を運用していますが、2024年からはさらに深刻な事態を想定した「熱中症特別警戒アラート」が新設されました。

なお、今年からは判定基準が一部見直され、山間部などの涼しい地点を除外することで、より実態に即したアラートが4月22日(水)から発表されます。

今回の発表は建設現場の運営にも直結する極めて重要な内容です。「アラートの違いがよくわからない」という方のためにも、まずは一緒に理解を深めていけたら嬉しいです!

「熱中症警戒アラート」と「熱中症特別警戒アラート」の違いって?

【熱中症警戒アラート】

熱中症警戒アラートをわかりやすくお伝えすると、「今日はかなり暑いから、いつも以上に熱中症に注意してね!!」という地域単位で発表されるものです。

「去年もこれくらいだったかな…」「みんな頑張っているし…」と無理をせず、「今日は特別に暑いんだ。こまめに水分を摂って、しっかり休憩しよう」と、自分や周りの人の体調に意識を向けてもらうことを目的としています。

「前日の夕方5時」または「当日の朝5時」に発表されます。

【熱中症特別警戒アラート】

一方、さらに一段上の「熱中症特別警戒アラート」は、県内の「すべての」観測地点で、命に関わるような危険な暑さが予想される場合に出される、非常に緊急度の高いものです。「いつもの対策では防げないかもしれない」というほどの重大な危険を想定しています。

「前日の午後2時」という早い時点で発表されます。

【最大の違い】

この2つの最大の違いは、発表の時間と、特別警戒アラートが「県内すべての地点」で危険な暑さが予測されたときにのみ発表されるという点です。これが発表されたら、普段以上の警戒と対策の強化が必要になります。

発表基準と、その詳細は?

【1.発表単位】

熱中症警戒アラート:全国を58に分けた府県予報区等を単位として発表(北海道、鹿児島県、沖縄県を細分化)

熱中症特別警戒アラート:都道府県単位

【2.発表基準・タイミング】

熱中症警戒アラート

発表基準:府県予報区等内の暑さ指数(WBGT(※1))情報提供地点のいずれかにおいて、翌日又は当日の日最高暑さ指数が33以上となることが予測される場合に発表。

発表時間:前日の午後5時及び当日の午前5時

熱中症特別警戒アラート

発表基準:それぞれの都道府県内の全ての暑さ指数情報提供地点(気候変動適応法施行規則の別表情報提供地点の欄に掲げるものを除く。)において、翌日の日最高暑さ指数が35以上となることが予測される場合に発表。

発表時間:前日の午後2時

(※1)暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、気温に加え、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標。乾球温度計に比べて太陽光や路面からの輻射熱による温度の上昇や湿度による冷却熱の影響をより正確に反映できる。(環境省HPより抜粋)

こちらの情報は天気予報だけではなく、環境省の熱中症予防サイトや、環境省のLINE公式アカウントでも配信されています。大切な情報なので、毎日意識して確認したいですね!


「ちょっと変かな?」をたいせつに!

熱中症は、急に倒れるのではなく「なんだかおかしい」という小さな違和感から始まります。

トイレの回数が極端に減ったり、「今日は、やけに顔がほてるな」「少し頭がフラフラするかも」と感じたら、それは身体が「あぶないよ!」といっている合図です。まだ動けるからと無理をせず、すぐに涼しいところで一休みをして、お水や塩飴を口にする習慣をつけましょう。

また、体力が削られてくると、普段当たり前にできていることが難しくなることがあります。水筒やペットボトルの蓋をあけるのがしんどい。など、「自分でできない」が増えたら、遠慮せずに周りの人に「ちょっと助けて」と伝えてください。

違和感に対しての早めのアプローチが、とても大切です。

みんなで声を掛け合って、熱中症からいのちを守ろう!!

最近では、身体に風を通すファン付きの作業着や、手軽に体を冷やせるグッズも充実しています。こうした便利なアイテムを「まだ大丈夫」と我慢せずに、積極的に活用してみてください。

「ここまで仕事を終わらせたい」「納期が迫っている」など、責任感があるからこそ無理をしてしまう場面も多いかと思います。しかし、身体は何にも代えがたい大切な資本です。道具を上手に使いながら、ときには「思い切って休む」という判断も、立派な仕事の一部です。

もし体調に異変を感じ、判断に困ることがあれば、自分たちだけで解決しようとせずプロを頼ってください。近くの病院に相談することや、ためらわずに119番通報をすることは、大切ないのちを守るための最も正しい行動です。また、自分自身だけでなく、家族や同僚への「見守り」も欠かせません。

「今日のあの人、いつもより動作がゆっくりだな」と小さな変化に気づいたら、優しく声をかけ合える。そんな温かい環境をみんなでつくっていくことが、一番の熱中症対策になります。

参考:環境省「熱中症予防情報サイト

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