本記事は『リノベノシゴト』とのパートナーシップにもとづく転載記事であり、リノべる株式会社の許諾を得て掲載しています。
これからリノベーション設計をはじめる方にオススメの本
いざ、リノベーションの設計をはじめようとした時にまずどうやって知識をインプットしますか?本を読んだり、ネットで検索したりするのではないでしょうか?
ただそんな時に、必ずぶち当たる壁が「どの本を読めばいいんだ、、、」ではないでしょうか。
今回はリノベーション設計職ならば読んでおくといい本を、先輩設計職達にインタビューしセレクトしてみました!何から手にとればいいかわからない方がいれば、まずはこの本達を読むことをオススメします。
『STOCK & RENOVATION 2014』
トップバッターは、LIFULL HOME’S総研による2014年のレポートです。
少し前のデータではありますが、まず初めにリノベーションの取り巻く環境を多くのデータで確認することができ、リノベーションがなぜ今必要とされているのか?を読み取ることができます。
データ以外でもリノベーションを多角的に切り取っていますので、リノベーションとは?を考えさせられる本かもしれません。
また、現在冊子の配布は終了しておりますが、なんと無料でPDFをダウンロードもすることが可能ですので、是非ご一読をお勧めします。
2014年以降の『住宅幸福論』シリーズも読みごたえがあります。合わせてどうぞ!
『LIFE in TOKYO』
2冊目は、リノベーション業界を牽引しているblue studio 石井健氏監修の33リノベーション事例を、写真で紹介している写真集のような本です。
こちらも2014年に発売された本ですがデザインは色褪せることはなく、住まいがこんな風に変わってきているんだと気づかせてくれる本です。リノベーションされて既に10年住んでいるお部屋の紹介から、リノベーションしたばかりのお部屋まで幅広い事例が見れるので、肩ひじ張らず楽しんで見れるかと思います。
写真の多くは、写真集『POOL』などで有名な平野多呂氏が撮影を行っているのもそそりますね!
『最高に気持ちいい住まいのリノベーション図鑑』
3冊目は、HEAD研究会により出版された本で、まじめなタイトルや表紙とは裏腹に非常に読みやすく、読んでいて楽しい本です!
図面や具体的な素材の話、収納・間取り・構造などのコアな目次でまとめられ、リノベーションのデザインをする上でのTipsがちりばめられていて、さながら「レシピ本」としての読み方ができるようになっているのが特徴です。
また、事例は150もの量があり、見ごたえもあるかと思います!実は、筆者もリノベーションデザインを始める前に購入した本でもあります。
『世界で一番やさしいリフォーム』
4冊目は、X-Knowledgeより出版されている『世界で一番やさしいリフォーム』です。
木造戸建の話から見積作成、契約についてまで網羅的に実務に必要な情報が入っていて教科書のような感じです。
特に高齢化社会となる今では注目度の高いバリアフリーリフォームの内容なども記載されているところなどは参考になる機会もあるかもしれません。
リノベーションは30~40代の層が多いかもしれませんが、リフォームの範囲までカバーしている企業であればバリアフリーの知識は必要になる場面も多いかと思います。まずは読んでみてもいいかもしれませんね!
『最高の家具を仕掛ける方法』
5冊目は、建築知識のバックナンバーから2014年7月号『最高の家具を仕掛ける方法』です。
この特集では、施主の理想の実現を目指すリノベーションでは必要になるであろう造作家具の設計のコツやディテール、素材の種類まで解説しています。
ビジュアル的に解説しているので、筆者も見やすくインプットに役立ったことを今でも覚えています。デザイナーから家具屋さんへ発注の際に必要になる、製作図のチェックポイントなどはあまり資料がないので助かりました。
既に設計を始めた方にとっても得るものはあるかもしれませんね。バックナンバーも限られているかもしれないのでお早めに!
『建物改修・活用のための建築法規』
6冊目は、渋めに法規についての本より。
マンションリノベーション一択であれば法律について多くの知識は実は必要ないかもしれませんが、戸建てのリノベーション、一棟ビルのコンバージョンなどであれば知識がないと困るのが法規かと思います。
建築士の有資格者クラスの知識量がないと、なかなかついていくのが大変かと思います。
ただ全員が有資格者である必要はない中、いい塩梅でリノベーション・コンバージョンで必要な法規に触れてくれるのがこの本です。
読むのも理解するのも難しい建築法規を、わかりやすい事例をもとに解説してくれています。リノベーション設計職になりたての方なら、必ず読むべき1冊です。
『これからのリノベーション 断熱・気密編』
7冊目は、暮らし方冒険家の伊藤菜衣子氏、建築家の竹内昌義氏、パッシブハウス・ジャパン理事の松尾和也氏の3名による注目度が上がっている断熱についての本です。
「断熱」はリノベ業界含む建築業界で、注目キーワードかもしれません。
昨年(2019年)のリノベーション協議会主催のリノベーション・オブ・ザ・イヤーで一次審査を通過した60のノミネート作品を対象にした最終審査会において、断熱性や耐震性の性能向上をアピールする作品がすべてのカテゴリーで部門最優秀賞を争いました。
そんな断熱や気密についてのこちらの本は、断熱・気密にこだわることで、こんなにも快適でしあわせな暮らしが実現するのでは?と、そんなヒントがいっぱいがちりばめられており、なぜ今「断熱」なのかを知るきっかけになるかしれません。
また、断熱改修についてはプロであっても読める1冊となっています。