元請会社だけが笑う建設業界に未来はない!

元請からの報復は日常茶飯事

建設業界では、一つの工事に何社もの会社が参加する。すると、当然会社同士の揉め事も生まれるが、中には明らかに理不尽なものも存在する。

簡単に言うと、元請会社からの報復行為だ。元請会社が下請会社の行為に逆上して、報復や嫌がらせをすることなど、建設業界では日常茶飯事となっている。

中には、下請会社がリークして大きな問題に発展することもある。

だが、多くの下請会社は元請との仕事関係を継続するために、元請会社からの不当な要求を甘受している。

なぜ、このような卑劣な状況が許されているのだろうか?


元請会社の支払い遅延

お金の問題は、会社の信頼関係を大きく左右する。

しかし建設業界では、出来高払いの契約を交わしておきながら、元請からの先月分の支払いが滞ることなどは当たり前のように発生している。しかも、下請会社が確認しないと、請求書の要求すらしてこない。

しびれを切らして支払いを要求すれば、逆上するかのように「今後の仕事は考えさせてもらう」と、脅しのような行為を取ってくる。

それどころか、工種ごとに下請代金を減額した請求書を平気で突き付けてくることもある。

こんな理不尽な状況下でも下請会社がぐっとこらえているのは、建設業界ならではの「理由」が存在する。

元請会社に報復される=会社の存続危機

地方では特にだが、元請になる会社というのは会社の規模も大きく、特定した地域において圧倒的な力を持っていることがほとんどだ。

下請会社が元請会社に一度でも逆らおうものならば、それを機に工事の仕事が来なくなることがある。

それどころか、元請会社は地域との繋がりも大きいので、他の会社にも根回しされてしまい、どの会社からも仕事がもらえない状況に追い込まれることもある。

実際に、このように元請会社から報復され、会社を畳みざるをえなくなった小さな下請会社を私は何社も見てきた。

それくらい元請会社の力は大きく、下請会社の脅威だ。

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元請会社だけが笑う建設業界に未来はない

しかし、これはあまりにも不平等ではないだろうか?

元請会社だけが笑って、下請会社は泣くような現状をいつまでも許していて良いのだろうか?

工事を契約した以上、下請代金はきちんと支払うこと、元請側から請求書の要求を行うことは常識だ。それが逆の形で一般化し、仕事に対する相応の対価を支払うといった基本的な考え方すら出来なくなってしまっているのが問題なのだ。

この問題を具体的に解決するには、役所などの工事発注者が元請会社をチェックしたり、指導することが必要だろう。

例えば、支払いをきちんと行っているかどうかを外部の人間がきちんと確認し、それを守っていない元請会社には厳しいペナルティを課すべきだ。

今も元請からの不当な要求のもとで仕事をしている下請会社は山ほどある。こうした下請会社を救うためには、汚いやり方をする元請会社を一掃しなければならない。

そうしなければ、これからの建設業界に未来はない!

ピックアップコメント

1の方の言うとおり、下請け側から請求書を出すのが常識です。会社に余剰金があれば、請求を遅れて出す業者も結構いますよ。小さい現場なら完工一括なんてのもありますよ。お金が必要なら、積極的にもらいに行けばいいじゃないですか。あなたは、おなかが減っても、我慢するタイプなんですか?そこに食べ物をあげるってい人がいるならもらいに行くでしょう・・・普通。請求忘れをするなんてのは、ただの業務怠慢、施工(原価)管理能力が無い未熟な技術者です。元請から要求するのは、常識的マナーの範疇でしてあげてるだけで、基本要求しません。因みに自分は、元請も、下請けもしています。そんなことで、揉めるのは、結局、コミュニケーション不足なんですよ。しかし、記事のとおり、元請の横暴はよく見られますね。特に大手になればなるほど。一方では、下請けの逆襲も見られますよ。自分に関して言えば、施工管理能力ない手直しだらけの現場で手直し分を払わない現場は、何と言われようと俺は引き揚げちゃいますね。っていうか引き揚げてます。使われている俺たちにもプライドがありますからね。元請は、そういうめんどくさい業者には適切な対応をとってきますが、何も言わないで言われるがままにしている腰が引けてる業者に負担をかけているようです。ですから、下請け側も、元請だからとへつらわないで適切に仕事をしている自信があるなら、言うべきことは言うべきです。そもそも契約上では、対等なんですから。それに今のご時世、建設需要があふれかえっているのに元請からの締め付けで仕事にあぶれてしまうもんですかね?東北震災復興、東京オリンピック、中央リニア、これからは大阪万博と中央に出て行けばいいじゃないですか?ゼネコンだって、業者不足で困っているので出ていくといえば協力しますよ。そんな業者、いっぱいみてきました。ツテが無い等の大したことない理由で中央に出ていきたがらない経営者いっぱいいますが、本気度が足りないだけです。地方で食っていけないなら、食えるだけの仕事がある所に行くのが経営者でしょう。地方に固執したいなら文句をいいながら頑張るしかないですね。というかそんな発展性のない会社辞めた方がいいですよ。そもそも、そんな技量しかない会社なら中央に行ったってあっという間に潰れるでしょうけど・・・そんな会社、遅かれ早かれ潰れるんですよ。会社的、個人的な理由で地方に固執するしかないなら、施工能力をあげて他社に負けない会社、技術者づくりをしていくしかないですね。結局のところ、元請から干されて仕事がなくなるなんて会社は技量がない、魅力が無い下請けなんですよ。元請だって、使える会社には威圧的に行きませんよ。この問題って、実は下請け側に問題があると思っています。元請が強いんじゃなくて、下請けが弱すぎるんです。

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もの凄くバカな上司がいる。大手建設会社で働く人の良いところ、悪いところ
某ゼネコンで土木施工管理技士として奮闘中。前時代的な建設業界の風潮に辟易し、自分のキャリアプランを見直したい今日この頃。
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