作業をしながら首を傾げる日々
大手のゼネコンや地場コンでは、当たり前のように書類の電子化が進んでいる。しかし、電子化に完全移行できているかと聞かれると、決してそんなことはないと感じている。
例えば、安全管理関係の書類をまとめる時に、無駄な作業をしていると感じている人間がどれだけいるだろうか。私の会社では、KY日誌や衛生日誌、作業計画書などを、わざわざコピーしてまとめている。
この作業中に、全く疑問を抱かないのはどうかしている。こういうことを言うと、生意気だとか、皆がやっていることだとか色々言われるが、作った原本をわざわざコピーしてファイリングし直す必要性がどこにあるだろうか。
それならば、安全書類もデータとして保存して、電子ファイルとして納品したほうが、よっぽど手間が省ける。複雑なデータでもないため、電子化して納品することはさほど難しくない。
このように現場では、首を傾げてしまうような無駄な作業が、未だに無数に存在している。
ファイリングの必要性を問う
もっと根本的な話をしてしまえば、時間をかけてテプラを貼って、背表紙を作って、何時間もかけて神経を使ってきれいに書類を整理することは、技術者にとって当たり前とされているが、私はこれ自体が非常に無駄な仕事であると感じている。
我々の仕事の本質をもっと再確認するべきだ。私たちの仕事は、あくまでも土木工事に関わる品質、安全、工程、原価を管理することである。ファイリングや書類整理もその一環だと考えている人間は、非常に古臭いと思っている。
本当に必要なのは管理能力で、書類をきれいに整理する能力など、正直我々でなくてもできる。そういったことも全て全力でやろうとするから、施工管理の仕事がハードなイメージを持たれるのである。
電子書類が標準化している企業は既に感じているかもしれないが、本当にデメリットが見つからない。無駄な書類作業、事務業務が省かれるばかりか、管理業務に時間を割くことができるので、書類の質も必然的に上がる。
無駄だと思う業務は省くべき
こういった話をすると、先輩の技術者の方々は、楽をすることを覚えるな、土木技術者の仕事はそういうものだ、など否定的な意見が返ってくることが多い。
その人たちには悪いが、徹底的にそういった意見は無視している。便利だと感じるツールは積極的に使用するし、無駄だと思う業務は省くようにしている。普段行っている業務を省力化することで、管理業務に時間を使えるようにするためだ。
横着者と言われることもあるが、言いたい人間には言わせておけばいい。そう感じる人間は、物事の本質が見えていない。こういった無駄な風習のせいで、土木業界のイメージが悪くなり、人材が参入してこないことを理解したほうが良い。
当たり前のことをして、当たり前のことを言っていても何も変わらない。無駄だと思うことは直ちに見直して、不要ならば建設業界から排除していくべきだ。何より、すぐさま全書類の電子化を義務化すべきである。