1級土木施工管理技士の合格講座13】労働基準法2 「災害補償、就業規則、年少者・女性の就業制限」

1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策13

1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策 第13回目 労働基準法「災害補償、就業規則、年少者・女性の就業制限」の勉強ポイント

1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策の第13回目は、労働基準法「災害補償、就業規則、年少者・女性の就業制限」についての勉強ポイントをまとめます!

1級土木施工管理技士試験 労働基準法「災害補償」の暗記ポイント

  • 療養補償

業務上負傷し、または疾病にかかった場合、使用者は治療にかかった費用、または療養の費用を負担する。

  • 休業補償

業務上負傷し、または疾病にかかった場合で、労働することが出来ない場合は平均賃金の60%休業補償を支払わなければならない。

  • 障害補償

障害の程度により(×平均賃金の1000日分の)障害補償を支払わなければならない。

※法規の試験問題では、下線部を変更した問題が多く出題されます。( )内は×の場合によく出題される誤った数値、用語です。

  • 遺族保障

業務上負傷し、または疾病により死亡した場合は、平均賃金の1000日分の遺族補償と平均賃金の60日分の葬祭料を支払わなければならない。

※災害補償は、業務上負傷して労働者が退職しても、支払わなければならない。建設工事における災害補償は、原則として元請人が使用者として行う。

1級土木施工管理技士試験 労働基準法「就業規則」の勉強ポイント

  • 10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成し行政官庁に届け出なければならない。
    ※賃金台帳は労働者が1人でも作成しなければならないので混同しないように注意!
  • 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効とする。
    ※「労働者と使用者が合意すれば有効である」という記載があると×。

1級土木施工管理技士試験 労働基準法「年少者・女性の就業制限」の勉強ポイント

年少者の就業制限業務

下記の業務を年少者につかせてはならない。↓よく出題される項目を抜粋!

  1. 午後10時から午前5時の深夜業務
  2. 坑内労働、削岩機などの体に著しい振動をうける業務
  3. 2t以上のエレベーターの運転業務
  4. クレーン・デリック・土木建築用機械の運転業務
  5. 玉掛け業務
  6. 足場の組立て解体作業
  7. 高さ5m以上の箇所での作業
  8. 土砂崩壊の恐れのある箇所、負荷さ5m以上の地穴における業務
  9. 重量物を取り扱う業務
  10. 16歳~18歳(男)断続作業30kg以上、継続作業20kg以上
  11. 16歳~18歳(女)断続作業25kg以上、継続作業15kg以上

※例外規定
下記のような条件の場合は年少者を当該作業に就かせることができる。

  • 交代制によって使用する満16歳以上の男性による午後10時から午前5時の深夜業務
  • 2人以上の者によって行う玉掛けの業務における補助作業
  • 足場・組立て作業における、地上・床上での補助作業

妊産婦の就業制限

上記の「年少者の就業制限」と組み合わせて出題されることが多い!

建設現場で働く女性は、妊婦・産婦・その他女性・その他女性(年少者)に分けられます。そして、その他女性(年少者)は、上記の年少者の業務制限が適応されます。

女性の作業の就業制限は、

〇…女性を就かせてもさしつかえのない業務
△…女性が申し出た場合はつかせてはならない業務(本人の了承がえられれば就かせてOK)
×…女性を就かせてはならない業務

の3段階と、先ほど述べた妊婦・産婦・その他女性の区分に分けられます。

1級土木施工管理技士試験では「女性に就かせてはならない作業」「妊婦・産婦ともに就かせてはならない作業」「年少者・妊産婦に就かせてはならない作業」というのが出題されます。

  • 妊婦、産婦、その他女性に就かせてはならない作業

  • 1)坑内労働
  • 2)鉛、黄りん、塩素等の有害物、有害物のガス、蒸気、または粉じんを発散する場所における業務
  • 3)重量物を取り扱う業務;満18歳以上→断続作業30kg以上、継続作業20kg以上
  • 妊婦、産婦に就かせてはならない作業

  • 4)削岩機などの体に著しい振動をうける業務

 


【練習問題】満18歳未満の者と産後1年を経過しない女性について,労働基準法上,いずれも就業させることができない業務は次の記述のうちどれか、適当なものには○・適当でないものには×を入れよ。

 

足場の組立て,解体,変更の業務における地上又は床上での補助作業

解答→×…産婦は就業させることができるので×。

高さが5m以上の場所で,墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるところにおける業務

解答→×…産婦は就業させることができるので×。

さく岩機,鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務

解答→〇…未成年者、産婦ともに就業させることができないので〇。

動力により駆動される土木建築用機械の運転業務

解答→×…産婦は就業させることができるので×。(該当する免許は必要)

つり上げ荷重が5t以上のクレーンの運転業務

解答→×…産婦は就業させることができるので×。(該当する免許は必要)

30 kg以上の重量物を取り扱う業務

解答→〇…未成年者、産婦ともに就業させることができないので〇。


 

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大阪工業大学を卒業後、某ゼネコンに就職。現在、一般社団法人全国教育協会(関西建設学院)にて土木・建築施工管理技士の資格取得セミナーの講師を担当している。体育会系で勉強が好きではなかったため、「勉強が苦手な人にわかりやすい解説」をモットーに、業界No.1講師を目指して修行中!
ひげごろーTwitterアカウントはこちら → https://twitter.com/LICEN0202
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