1級土木施工管理技術検定試験の学科試験の結果発表
全国建設研修センターが実施している、 1級土木施工管理技術検定試験の学科試験の結果が発表されました。2017年度の受験者数は3万4629人で、合格者は2万2930人でした。
ことしの傾向で特筆すべきは、女性技術者の増加。合格者の女性比率は、データが残っている2003年度以降で初めて5%を超えました。
受験者は減少、女性は増加
女性の合格者数は、1136人と、12年ぶりに1000人を突破しました。全体の受験者数は前年度に比べて700人程度減っているのに対して、女性の受験者数は1769人で200人弱も増えています。
日本建設業連合会が2016年に実施した会員企業を対象としたアンケートでは、現場で働く女性技術者の1社当たり平均人数は増加傾向にあり、将来のキャリアップを考え、資格を取得する女性が増えているなどの要因が考えられます。
合格者も高齢化が顕著
合格者の属性を見てみると、25-29歳が15.9%、30-34歳が17.4%、35-39歳が20.3%、40-44歳が21.2%、45-49歳が13.6%、50-54歳が6.5%、55歳以上が5.1%。合格者全体に占める29歳以下の割合は記録のある2007年度以降で、最低となっています。
一方で、40代以上の合格者の増加傾向が続いています。総合資格学院を運営する総合資格は、国や企業による強い資格取得推進や2級土木施工管理技士からのステップアップが要因とし、「受験要件を満たしつつも資格がなかった年齢層が1級土木施工管理技士の資格取得に向けて動いた」と分析しています。
知事許可土木勤務が大半
勤務先別では、建設業が圧倒的に多く84.6%で、そのほか建設コンサルタントが3.7%、官公庁が6.1%など。建設業の内訳は、大臣許可土木が25.5%、大臣許可その他が5.7%、知事許可土木が42.2%、知事許可その他が8.1%と、半数を知事許可土木業者に務めている人が占めています。
学歴別では、大学が35.7%、短大・高専が12.0%、高等学校が41.3%、中学校が10.3%、各種学校、その他が0.6%という結果となっています。