【土佐国シリーズ#3】西内 佑輝大さん
土佐国(土佐国道事務所)シリーズ第3弾は、同事務所の出先である高知国道維持出張所で働く西内佑輝大さんだ。
西内さんは地元高知出身。地元高知高専から四国地方整備局に採用され、土佐国で働く「地元民」だ。地元の「若いモン」にとって、国交省で働くことの魅力はどう映っているのだろうか。
同じ道路なら、「命の道」に関わりたい
――四国地方整備局に入った理由は?
西内さん 高知高専で土木を学んでいたのですが、就職するなら、漠然と「公務員がいいな」と思っていました。単純な話ですが、「国交省」という名称が「カッコ良いな」と思って、四国地方整備局を選びました(笑)。今年で6年目です。
――県とか市は考えなかったですか?
西内さん 考えなかったですね。国と県、市では、工事のレベル、規模が全然違うからです。同じ道路でも、やはり国道は「命の道」であり、最も重要な道路です。同じ道路の仕事をするのなら、重要な道路に関わりたいという気持ちがありました。
入局後は維持管理の仕事がメイン
――最初の配属は?
西内さん 愛媛県の大洲河川国道事務所です。生活に一番身近な道路をやりたかったので、採用時に「8の字ネットワークに関わる仕事をしたい」と希望したら、その通りにしてもらったカタチです。道路管理課というところで、維持管理の仕事をしていました。
道路管理課に2年在籍し、そのあと山鳥坂ダム工事事務所に行き、ダムの維持管理の仕事を2年やって、土佐国に来ました。昨年は調査課というところにいました。
――今担当している仕事は?
西内さん 今年4月から、高知国道維持出張所勤務になり、国道32号、33号、56号および高知自動車道(須崎東IC~四万十中央IC)の維持管理の仕事を担当しています。国道に関する様々な許認可や毎日国道を巡回しながら、道路の異常を発見したり、舗装を補修したり、動物の死骸を片付けたりする仕事の監督などを行っています。小さな補修の場合は、委託してる巡回員さんがその場で行いますが、損傷のヒドイものは、後日修繕工事として委託業者に指示し、復旧しています。
――維持出張所には何名いらっしゃるのですか?
西内さん 職員は5名です。私は今年4月から勤務しています。他にもわれわれ職員をサポートしてくれる技術員さんが12名いて、みんなで出張所の仕事を行っています。
――維持管理の仕事が多いですね。
西内さん そうですね。6年のうち5年やってます。昨年在籍した調査課以外は全て維持管理の仕事になります。
国交省の仕事の中で一番重要なのは「維持管理」
現場で指示を出す西内さん
――維持管理の仕事はどうですか?
西内さん 維持管理の仕事は「絶対に」なくならないと思っています。構造物は維持管理を適切にしないと要求されている性能を満足しない、つまり構造物たり得ないので、今後も「絶対に」必要な仕事だと考えています。個人的には、国交省の仕事の中でも「一番重要な仕事」だと思っています。自分に合っているし、好きな仕事です。
――インフラの維持管理に関するノウハウ、スキルを身につけるのは大変ではないですか?
西内さん そうですね。実際のインフラの点検業務は業者さんに委託しているので、例えば舗装が「定量的にどう悪いのか」は、舗装のコアをくり抜いた上で、業者さんから教えてもらう必要があります。そういうことを経験しながら、経験値として自分の中に蓄積してきている感じです。
――現場ではデジタル技術を活用しているんですか?
西内さん 舗装を修繕した工事で、GPSを用いて、路面の切削高を管理する路面切削システムを使用したりと維持管理の中でもデジタル技術を活用しております。今後、そのようなものが主流になっていくとも考えています。
――仕事のやりがいは?
西内さん 今の職場で言えば、自分が生まれ育った高知県の「命の道」をより良くしていくことで地域の方々に感謝して頂ける。そういうところに、やりがいを感じています。
「あんた、テレビに出ちゅうやん!」
――家族や友だちとかと仕事の話をしますか?
西内さん それはします。「今こういう仕事やってるよ」とか、「夜中とか休日に急に呼び出されることがあるよ」とか話してますね。友だちと約束しているときに、呼び出しが入って、ドタキャンすると感じが悪いので、あらかじめ「急にいなくなることもあるよ」と伝えておかないといけないんで(笑)。
去年調査課にいたとき、高知南国道路の事業に関わっていました。その関係で、開通する際、地元のTV番組に出演しました。その番組を実家で見ていたら、親から「あんた、テレビに出ちゅうやん!」と言われました。自分が関わっている仕事でTVに出れたことは、やっぱり嬉しかったです。
――今後やりたい仕事とかは?
西内さん ずっと維持管理の仕事をしてきましたが、これからも「絶対に」なくならない維持管理の仕事を続けたいと思っているところです。