新入社員時代に苦労した建設用語
建設会社に入ったばかりの頃、現場での専門用語に苦労した思い出があります。今日は、そんな苦労した建設業界の専門用語についてお話ししたいと思います。
皆さんも自分の新入社員時代を思い出しながら、気休め程度に読んでいただけたら幸いです。
トータルステーション?光波?
新人研修では、トータルステーションいわゆるTSと教わっていましたが、現場に出て先輩に「光波を持ってきて」を言われ、光波ってなんだ?となった記憶があります。
会社や現場、人によってもTSと言ったり光波と言ったり様々で、私の場合はレベルとごっちゃになってしまい、先輩に持って行くまでに時間がかかり、叱られた記憶が残っています。
ラチェット?しの?ガチャ?
道具にも様々な呼称が存在します。クランプを止めるために使用する「ラチェット」も、「しの」とか「ガチャ」と呼んだりしています。
私は、「しの」というのは番線を縛るのに使うものだと思い込んでいたため、協力会社の職人さんに「そんなことも知らないのか」と怒られたこともありました。
土方カーブって何?
舗装を専門としている人は知っていて当然だと思いますが、私は最初、土方カーブのことを知りませんでした。そのため、CADで座標を出してから光波で出していましたが、今では土方カーブで出せるようになりました。
これを知っておくと簡易チェックもでき、ダブルチェックをすることで間違いも少なくなります。覚えておくと役に立ちます。
定規断面とは?
河川工事において、堤防を建設する際や既存の堤防に何かを建設する際に、定規断面(河川ごとに決められた堤防の最少必要断面のこと)を犯してはいけません。
河川工事の積算をするようになって、設計コンサルタントの図面がコンサルごとに違うので、なぜだろう?と河川土工マニュアルやインターネット、設計便覧を読みあさり知りました。
今では、断面図を見ながら埋設物が定規断面に入っていないかなど確認をするようになりました。
○分のワイヤー
分(ぶ)とは単位で、ワイヤーロープの直径のことです。玉掛け用ワイヤーで5分というと直径16mmを指します。
ちなみに、3分=9mm、4分=12mm、6分=18mmとなり、昔「5分の3mのワイヤーを持ってきて」と言われ、何もわからず別のワイヤーを持って行ったら、怒られたことがありました。
ごっとう?ごにじゅう?
5×10(ごっとう)や5×20(ごにじゅう)は、敷鉄板の呼び名です。
- 5×10(ごっとう)は、寸法1524mm×3048mm
- 5×20(ごにじゅう)は、寸法1524mm×6096mm
さらに、搬出時に5×10(ごっとう)や5×20(ごにじゅう)の重さがわかっていれば、現場でトラックやトレーラーに載せる際、何枚までなら過積載にならないなど、簡単な計算で済みます。
旋回体とキャリア
オールクレーンを使用する工事で、大型になると上部(吊る部分)と下部(走行)とで分解して回送してきます。
その時、私は上部・下部で表現していたのですが、クレーンオペさんから「監督さん、クレーンが好きだったら上部ではなく旋回体、下部はキャリアと呼ぶと良いよ」と教わりました。
それ以後、「旋回体」「キャリア」と呼ぶようにしたことで、現場でのコミュニケーションがスムーズになったように感じます。
川表・川裏
河川工事の際、堤防を境にして、川表(水が流れている側)と川裏(民家側)と呼びます。
記憶が定かではないですが、工業高校の教科書には記載がなかったように思いますので、覚えておくと役に立つかもしれません。
建設業界特有?呼称が多すぎる
ここに書いた内容はほんの一部ですが、入社当初は知らなかったこと、失敗して学んだ専門用語などを書いてみました。
建設業界ならではなのか、1つのものに対して呼称がたくさんありすぎて、混乱して最初は全然覚えられない、なんてことも多々あります(笑)。
読者の皆さんの中にも、1年目の時は道具や工法の名前で苦労した方も多いのではないでしょうか。ぜひ、皆さんの新人時代に苦労した専門用語などがあれば、コメント欄にて教えてください!