飲み会のイメージ

※写真はイメージです。

女性が少ない建設業界特有?「紅一点の職場あるある」

紅一点の職場あるある

建設業界と言えば、男性が多く、時には罵声が飛び交う、そんなイメージがありますよね。

私は、建設コンサルタントに新卒で入社して5年弱、公園の設計を中心に、複数の土木構造物の設計に従事していました。入社時は、60名近くいる部署内で、たった1人の女性として働いており、まさに紅一点の職場でした。

大勢の男性の中で、女1人で働いていた時に感じていたことを、「紅一点の職場あるある」として紹介していきます。

もしかしたら、私の周りだけのあるあるで、世間一般のあるあるではないかもしれませんがご了承を。

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セクハラネタはアイスブレイク

働いていた会社では飲み会が多く、コロナ禍の前は、週に1回は飲み会が行われていました。そんな飲み会での1コマを紹介します。

管理職A 「ゆりかごさんって、彼氏いるの?」
上司B 「Aさん、それセクハラになりますよ!!」
管理職A 「あ、そうか!ごめんごめん!」
私(ゆりかご) 「・・・」

管理職C 「ゆりかごさん、身長低いよね?」
上司D 「Cさんそれセクハラになりますよ!!」
管理職C 「あ、そうか!ごめんごめん!」
私(ゆりかご) 「・・・」

管理職E 「ゆりかごさん、痩せた?」
上司F 「Eさんそれセクハラになりますよ!!」
管理職E 「あ、そうか!ごめんごめん!」
私(ゆりかご) 「・・・」

上司G 「ゆりかごさん、一人暮らしだよね?休みの日とか何してるの?」
上司H 「Gさんそれセクハラになりますよ!!」
上司G 「え、これもなるのー!?」
上司H 「今時そうなんですよー、これだから古い人は!(冗談ぽく)」
私(ゆりかご) 「・・・いや、ならないですよ(苦笑い)」

この手の会話は、もはやアイスブレイクのようなもので、めちゃめちゃありました。特に、管理職がいるとほぼ100%の確率で発生する会話です。このやり取りが多すぎたおかげで、「またこの流れか」と機敏に察することができる能力を身に付けることができました(笑)。

最近、ハラスメントが何かと取り沙汰されているので、管理職の方も気を遣っていたのでしょう。「それセクハラですよ!」と合いの手を入れる人も、その場を盛り上げようとしていたのだと思います。このお馴染みの流れが始まったら、ビールをガブ飲みして、笑顔でやり過ごすようにしていました。

それにしても「何回このやり取りするんだよ!!」と心の声が漏れそうになるくらい、飲み会では何度もセクハラネタを経験しました(笑)。

社内イベントは、出来レース

働いていた会社では、年に何度か社内イベントが行われていました。

そのイベントの内容は、ボウリングやフットサルだったのですが、毎回、高得点を出した人や活躍した人には景品がありました。

それだけなら筋が通っているのですが・・・。

司会 「最後に今日のMVPです。MVPは、ゆりかごさーん!!!」
私(ゆりかご) 「ありがとうございますー!」 ※何一つ活躍していません

これもあるあるでした。私の入社後、女性社員が1~2年に1人のペースで増えていったのですが、イベントに参加している女性社員は、全員無条件で景品がもらえる完全”出来レース”でした(笑)。

何もしていないというより、むしろチームの邪魔になっていた可能性すらありますが、なぜか景品をもらえるということに大変心苦しさを感じていました。

景品がもらえることは単純に嬉しかったのですが、生真面目な私は、『何もしていないのに景品をもらったからには、仕事で頑張って恩を返さないと!』と思ってしまい、仕事に対して変なプレッシャーを感じることもありました。

女子トイレを独り占め

これは稀かもしれないですが、私の働いていた会社は、ある大きなビルのワンフロアを借りていたため、きれいなトイレがいっぱいありました。

日中は、派遣社員の方や事務職の女性社員の方がいらっしゃるので、1人で貸し切り状態になることはなかったのですが、定時を過ぎ残業時間になると、他の女性の方は全員帰られるので、夜の女子トイレは独占状態でした。

広いトイレを独占できるので、歌を歌ったり(笑)、軽くストレッチをしたり、落ち込んだ時もトイレにこもれば誰も来ないから落ち着けるという、私にとってのオアシスでした。

途中から、同部署内に女性社員が入社したため、完全に1人で使えるタイミングは徐々に減っていきましたが・・・。

自由だけど、やっぱり孤独

多くの男性の中に女性1人でいると、やはり孤独を感じることも多かったです。

複数人で雑談をするときも、ゲームやギャンブル、野球、夜のお店等の話がよく出てきて、話についていけないことが何回もありました。

また、仕事中も、女性であることから「疲れただろうから早く帰りな」と言われたり、若手である私が持つべきはずの荷物を「持つよ」と言われたり、現地調査でも危なそうなところは行かせてもらえなかったり、やらないといけないはずのことをさせてもらえないことが多々ありました。

会社の方々から気を遣っていただいたことは非常にありがたいと思っていますが、女性だから任せてもらえないということに少し寂しさもありました。

こういったときに孤独を感じても周りで分かってくれる人はおらず、当時はこの仕事向いていないのかなと考えることも多かったです。

自分だからこそできること

今は、女性の社会進出が政策としても取り上げられており、建設業界でも女性の活躍を推進していく取り組みが行われているため、今後こういったことは減っていくと思います。

この記事に書いたあるあるは、いい面も悪い面もありましたが、こういった経験をできたことは、私の人生においてとても貴重だったなと感じています。

孤独を感じることもありましたが、建設業界にいた私が1つ言えることは、女性ばかりの職場よりは楽しいだろうなということです。

男性との違いを明確に感じることで、女性である自分には何ができるのかを改めて考える機会が多かったですし、女性同士で話すのに比べると、気を使いすぎずに話せることも多かったからです。

今はもう退社してしまいましたが、この経験をもとに周囲との違いを見極め、自分なら何ができるかを考えて動いていきたいと思っています。

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建設コンサルタントで、5年ほど公園設計を経験。
おもしろい・楽しいをモットーに情報を発信することで、建設業界の働き方改善や防災意識の向上に役立ちたいと思っています。
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