タバコはコミュニケーションツールという言い訳。喫煙率99%のヤニ地獄で叫ぶ!

非喫煙者なのにタバコの臭いで銘柄を判別できるようになった20代女性現場監督の訴え

喫煙者優勢のタバコ臭い建設業界

建設業界、特に中小企業の建設会社になると、まだまだ根強い喫煙者優勢の社会が残っています。

私は20代女性の現場監督ですが、女性も工事現場では毎日泥、雨、そしてタバコの煙にまみれながら作業しています。減少しつつある日本の喫煙率ですが、そのほとんどを建設業界の人間が占めているのではないかと疑うほど喫煙者だらけです。

でも建設業は日本に山ほどあるわけで、タバコを吸わない建築人だって当然います。

私もその一人ですが、環境によっては非喫煙者のほうが肩身狭い思いをしながら仕事をしているのが現状です

建設現場における職人の喫煙率は99%(わたし調べ)

私が経験してきた建設現場、または同僚が話しているのを聞く限り、現場で働く職人の喫煙率は99%。昔ながらの人が多く、この道何十年などのベテラン勢は必ずタバコを吸っています。

建設現場に限らず昔はどこでもタバコを吸えた時代ですし、外で働く職人は今でも変わらず吸っています。そしてそんな現場に弟子入りしている若い子(失礼かもしれませんが、だいたいヤンキーです)も煙草を吸うのが当たり前という感じです。

しかしたまに、どんなご縁なのか全くの畑違いから中年で職人になり、まだ建設現場での経験が浅いというような方がいます。そんな方は非喫煙者の場合が多いです(あくまでわたし調べです)。

職人用の休憩室や屋外には必ず喫煙者用に吸い殻入れや消火設備を設置しなければならないのですが、まず休憩室など入れたものではないのです。空気の90%は煙で出来ているというくらい充満し、とてもじゃないけれど数分でもそこにいられません。

超少数派の非喫煙者の職人は他に休憩できるところがなく雨が降っていようが極寒だろうが外で肩身狭く過ごしています。

私たち現場員や職人の分煙を実現できればいいのですが、そんなことがまだまだ出来ないくらい圧倒的に喫煙者が多く難しい場合が多いです。いい意味で好き放題言えるくらい早く偉くなって出世しなければ、職場を禁煙にすることは不可能です。


タバコはコミュニケーションツールという言い訳

上司や部下との距離を縮めるにはお酒の席がいいというような感覚で、仕事の合間の一服の時間が大切なコミュニケーションの時間であるというのが、喫煙者の主張です。

割とそういう事を言っている方は多いですし、実際にそういう事もあるのかもしれません。

興冷めするようですが非喫煙者の私から言わせていただくと、そんな事は後付けであって、そもそもタバコを吸う事に何もメリットもないのです。「お金がかかる」「体に悪い」「周りにも迷惑する」喫煙者にとってはいつも言われるウンザリするテンプレートかもしれませんが、受動喫煙のおかげで咳が止まらず肺炎になりかけた私は黙っていません。

一度職場で上司に呼び出され、私が担当している現場について話をしている時に上司はタバコに火を付けてから「お前は吸わないのか?」と私に聞いたことがありました。「私は結構です」と言うと「なんだお前はまだまだだなぁ!」と言われた事を私はいまだに納得出来ません。

仕事ぶりもまともに見ずにタバコを吸わないだけで、なぜ私は「まだまだ」なのかと意味が分かりませんでした。タバコの力を借りないと集中できないとか仕事がはかどらないとか聞くと私はどうしても理解が出来ませんし、なぜそれを強要される社会なのかといつも疑問ですが、なかなか非喫煙者が優勢な環境は整いそうにありません。

タバコで所長の機嫌取りができる女性現場監督

と言いつつも毎日煙に晒されていると、嫌でもニオイだけでタバコの種類がわかるようになってしまいました。もちろん全てというわけではありませんが、所長や先輩がいつも吸っているタバコ、たまに現場にやってくる番頭さんのタバコなど、クセのあるものは特に分かるようになりました。

パッケージを遠目に見ても銘柄を言えるようになりましたし、そうなると自分は吸わなくてもタバコで他人の機嫌取りが出来るようになるわけです。

よく上司にタバコを買ってこいと言われるので(そんなもん自分で買いに行けよ!とは言えない)、最初は銘柄も何も分からず全然違うものを買ってきて怒られていましたが、今では同じ会社の人なら何を吸っているかだいたい分かるので機嫌が取れますし、職人のお気に入りのタバコが分かっていれば、何か失敗した時にコソッとそのタバコを1箱差し出すと万事解決です。

もちろんそんなことばかりやっている訳ではありませんが、それも一つの手だと思っていますし、自分がこの環境にいる以上そのように喫煙者に歩み寄ることも大事なのかなと思っています。

それにしてもなぜ私がそこまで健康を害してまで仕事をしないといけないのかという気持ちにもなりますが。

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24歳のけんせつ小町。女性現場監督として孤軍奮闘中。お父さん・おじいちゃん世代と一緒に働いている経験を生かし、もっと建設業界に女性技術者が増えるよう、デリカシーのない建設業の男性陣にモノ申す。
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