廃材ゴミカゴあるある
建設現場に必ず置いてある廃材処分用のゴミカゴですが、純粋に建設廃棄物(建廃)だけが捨てられているわけではありません。
中には「これ捨てていいの?」と良心が傷んでしまうモノが入っていることもあります。
そんな廃材カゴの「あるある」を紹介します。
産廃ゴミカゴには、何を捨てるべき?
現場の廃材用ゴミカゴは、本来、何を捨てるものなのでしょうか?
地域や会社によって少し違うかもしれませんが、基本的に現場から出た建材の半端分や木材、パッケージの箱、断熱材の半端物など、現場系のゴミを捨てるのが廃材カゴです。
ある程度の分別を求めてくる処分屋さんもあれば、なんでもまとめて入れていいよ、という処分屋さんなど、会社によって取り扱いには意外とばらつきがあります。
しかし、実際には、いろんなものが捨てられています。ときには、恐ろしくなるようなモノが入っている時もあります。
産廃カゴに捨てられる建材以外のゴミ
基本的には、現場から出たゴミを捨てる廃材カゴですが、実際にはいろんなものが入っています。
職人さんがお昼に食べたコンビニ弁当のパックは、非常に多く捨てられているゴミのひとつです。弁当のパックの他にも、10時や3時の休憩で食べたお菓子の袋やコーヒーの缶などは、当然のように捨てられています。これは普通に「あるある」なので、別に驚きませんよね。
弁当のパックぐらいであれば、住宅の請負業者側も、絶対にダメとまでは言いません。なぜなら、請負業者側も同じことをしているからです。
ただ、出来るだけ外から見えないように、ゴミカゴの奥のほうに入れてほしいなと、いつも思っています。施主さんの手前、弁当のパックが堂々と捨てられているのは、やはり避けたいです。
産廃ゴミカゴにカタログや見本帳
廃材カゴには、工事系のカタログや見本帳が捨てられていることもよくあります。これはどちらかというと、請負業者の仕業である可能性が高いです。
事務所から出たゴミを、廃材用のゴミカゴに捨てることは意外とよくあります。カタログとか見本帳は毎年のように新しいのに変わっていくので、古いものをそのままにしておくと、どんどん事務所にあふれていきます。場所も取るし、重いし、とても普通のゴミに出すことはできません。
ガサっとまとめて捨てられる現場の廃材ゴミカゴは、カタログや見本帳のめちゃくちゃ良い捨て場です。本当はいけないことですが。
廃材ゴミカゴに家電製品
掃除機が捨てられていることも、結構あります。
掃除機は大工さんや電気工事屋さんなどが現場の掃除のためによく使っています。現場のゴミは、石膏ボードや木くずなど粒子が細かいので、普通の掃除機はすぐに詰まってしまって、使えなくなってしまいます。
そういった場合に、自宅で捨てるよりは、現場のゴミにしようという気持ちになってしまうのは理解できます。
しかし、住宅の請負業者側からすると、これはやめてほしいです。気にする施主さんの場合、会社にクレームが来てしまいそうです。現場で使っていたとしても、それは持ち主が処分するべきでしょう。
セレブ住宅街の産廃ゴミカゴに自転車
新築現場の廃材ゴミカゴに、自転車が捨ててあったこともありました。大人用の自転車が丸ごとです。
その前日、廃材カゴは設置したばかりで「カラ」の状態でしたので、あまりの大胆な行動に、これにはびっくりしました。住宅街の現場だったので、現場とは全く関係ない人が捨てたのでしょう。
捨てたい人が入れたのか、盗んで入れたのか判断がつかいため、会社でも処分することができず、結局、警察に届け出ました。しかし、治安の良い有名なセレブな住宅街だっただけに、こんなことする人がいるなんて、と幻滅した覚えがあります。
人形も捨てられていると、ビックリします。
現場のゴミも自分で処分する時代
廃材ゴミカゴは、1カゴ数万円の代物ですから、決して安い経費ではありません。無尽蔵にゴミを捨ててしまえば、ゴミカゴの数も処分費も増えるばかりです。
そこで最近は、こういった経費を削減する手段として、ある住宅会社は廃材ゴミカゴを現場に置かない、という対策を始めているようです。
要は、自分の作業内で出たゴミは自分で持ち帰りましょう、ということなんですが、工事に入る人の立場で考えると、これはかなりキツイことです。自分がゴミの処分代を負担することになるわけです。
ゴミは自分で処分することが、建設現場の「普通」にならないよう、今からでも最低限のマナーを守って、ゴミの量を減らすために、現場に係わる全員が協力していきたいですね。身に覚えのある人は気をつけましょう。