デキる現場監督は"想像力"が違う! 現場確認はただ見てくるだけじゃダメ

デキる現場監督は”想像力”が違う! 現場確認はただ見てくるだけじゃダメ

若い現場監督の一番の課題

たまに下記のような質問をいだたきます。

「どのようにすれば良い現場にできますか?」

「もしくは上手く回すことができますか?」

若い監督には一番の課題だと思うんです。良い現場といってもイロイロと解釈がありますが、例えば「儲かる」、例えば「点数が高い」、例えば「出来映え」…。上手く回すってことはそのままですけど。


現場確認はただ見てくるじゃダメ

現場は

現場確認⇒受注⇒施工計画⇒予算作成⇒下請選定⇒乗込⇒施工⇒竣工

って感じで進みます(会社によって項目の前後は多少あり)。この段階で一番重要な部分はどこだと思いますか?

それは、現場確認なんです(受注できるモノとして)。現場確認を行って何をしますか? タダ見てくるだけですか?

大事なことは、当初設計図面を見ながらどこに何があって、どこからどこが現場範囲で、どのように重機が動いて、どこから水を取って、どこに仮設を作成し、事務所はどこに置いてなどなど、この時点で施工中を想像することなんです。

施工中を想像することで、そこまでの段取りを容易に想像することができると思います。施工中はすでに現場が上手く回っているはずですから。

次に、施工計画作成段階で完成までを想像するんです。施工計画作成に現場確認したときの想像も盛り込んでください。現場と施工計画に一貫性ができます。そして、それを予算に落とすわけです。

と言っても、われわれ法面屋の場合は一定の施工計画で十分に対応できるところがありますけど。それでも想像するんです!

そうすることで、施工中の些細なトラブルは基本施工計画通りに動くので大したことになりません。計画通り行うという大前提の元に施工しているはずですから。

中には、計画通りとは行かない場合もあるでしょうが、多少は許容範囲内です(施工性の問題で施工方向が逆になったりする場合もあるので)。変更施工計画で対応できます。

若い監督に必要なことは、完成まである程度想像できるか?ってことです。今から作るモノが施工業者任せではダメです。

施工業者は決まった位置(範囲)を指定されれば、ある程度普段通りに施工していきます。契約図面を見てどうこう話すことはまずありません(下請によりますが)。

現場の指示は「ここからここまで法枠で交点にアンカーね」くらいですよね? 小段幅は絶対に1mや肩の始まりはココから、ココの法長は○○で収めたいなどなど、職人は知りませんし、細かい理由などは知らない場合が多いです。

監督は図面と現地を想像の中で合致させ、不具合を現地で見つけ調整し施工していくことになります。図面と現地と発注者の意図を調整し施工していけば凄くイイ感じに現場が回りますし、良い現場になります。公共事業の場合、地元住民との調整も出てくるので大変ですけど(笑)。

ベテランの現場監督も最初からデキたわけじゃない

施工する前に想像

施工計画で想像

施工中に完成を想像

最初から最後までを想像

想像することで意識できます。人は意識しないと見落とします! 絶対です! 意識することで未然に見落としも無くなるんです。

その現場が仕上がった時に自分の想像とどうですか? 掛け離れていますか? それともかなり合致していますか?

イロイロと良いところ悪い所が分かると思います。悪い所はしっかり認識し、少しでも後悔してください。後悔することで次の現場の認識にしっかり刻み込むんです。

そういったことを重ねることで現場の精度が確実に上がります! ベテランの現場監督も、若い頃は皆同じ経験をしています。最初っからデキる監督では無いんです。

デキる監督は、仕事がデキるのを見せるのも上手いし、リカバリも上手いんです。そして、想像力も半端ないです!

良い現場にできるように”意識”していきましょう。

※この記事は『新エンタの法面管理塾』の記事を再編集したものです。

ピックアップコメント

創造するにはまず図面を立体的に見れるかですからね。良いも悪いも、想像に対して結果がどうだったか、をやっている人は未来予知にも等しい想像力が身につくと思います。また図面ではわからないトラブルも事前に発見できるようになるでしょう。若手に対してすごくシンプルに短くいい記事だと感じました。

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大手法面専門建設会社に就職後、32歳で独立。あまりの暇さに「新エンタの法面管理塾」というブログを開設し、法面のノウハウを公開しています。
新エンタの法面管理塾 ⇒ http://norimen.net/
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