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建設専門紙記者だけど「車両系」が欲しい!素人の技能講習教習記

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ボッカくん。
公開日:2017.03.30 / 最終更新日:2017.03.31
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「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」

目次
  1. どうしても車両系が欲しい「建設通信新聞」の記者
  2. 「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の教習所の門をたたく
  3. 「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の講習
  4. 「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の実技教習
  5. 「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の実技試験
  6. 「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の合格発表

どうしても車両系が欲しい「建設通信新聞」の記者

建設専門紙の記者は、当紙「建設通信新聞」だけに限らず大概が現場好きだ。決算の数字をまとめるよりは、目の前で大型の建機が動き回り、いままで何もなかった場所に巨大なビルやインフラをつくりあげる現場取材の方が面白いのです。

私はとくに土木現場が好きで、ダム、トンネル、道路などの巨大構造物工事に目がありません。また近所でちょこまかミニバックホウが動く配管工事も、ずっと眺めてたりします。

ある日、夜間の公道でミニバックホウが路面に残っていた工事の砂利を、ものすごく器用に掃き集めているのを見ました。バケットの刃先を道路と並行に動かして、路面に傷を付けずに手前に集めているのです。

「なんであんなに上手に操作できるのか?」その日はそんな感想だけを胸に抱いて帰路につきました。別の日の現場取材では、20トンクラスの中型バックホウが、地面を5センチくらいの厚みで広範囲に掘削してました。現場の方が「これは梳き取りという作業で、結構熟練のオペさんでないと、きれいには行かないです」と説明してくれました。

私の心に、何か小さな火のような物が芽生えました。「これやりたい!」。そうです、この時から私の「車両系欲しい」プロジェクトがスタートしたのです。

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の教習所の門をたたく

私はネットで、バックホウを合法的に動かすための手段を探しました。それが「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」を修了することでした。なんとこの資格さえあれば、バックホウだけでなく、ブルドーザーやモーターグレーダー、ホイールローダーまで操作できるようになるというではありませんか!

だってブルドーザーですよ。モーターグレーダーですよ。あんな何10トンもある重機を自分の意のままに操る。これが醍醐味でなくてなんなのでしょう。

早速、建機メーカーのコベルコ建機株式会社さんが運営しているコベルコ教習所の門をたたきました。

コベルコ教習所

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」を受講できるコベルコ教習所

私は普通免許しかないので、日数6日、受講料約10万円(自腹)のコースになりました。

教習所にはいると、どこかで経験したあの雰囲気があります。そうです自動車教習所と一緒です。違うのはやたらと作業服を着た人が多いことでしょうか。若干の外様感を感じながら、教室へと向かいました。

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の講習

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」学科教習の様子

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」は、学科と実技に分かれています。私は7人の「同級生」とともに受講を始めました。

正直、なめていました。なんと学科は170ページに及ぶテキストで、機械の構造や走行・作業装置の取り扱い、力学、土木施工、関係法令までをみっちりとしたボリュームです。

とくに大切なのは、「安全衛生に関する知識」です。さすが所管が厚生労働省です。この部分の講義が一番力が入っていました。

実際、建設業における労働災害の中で、1位は墜落(約40%)ですが、3位は建設機械(約12%)なのです。バックホウはとにかく後方視界がなく、旋回時に周りのひとを巻き込むケースが多いそうです。

もし現場で労働災害が起これば、現場はとりあえずすべてストップします。怪我をした人が一番心配ですが、専門工事業を含むすべて関係者の仕事にも影響が及び、めまいがするほど膨大な報告書が発生するそうです。「安全第一」は本当です。

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の実技教習

教習後半になると、ようやく待ちに待った実技が始まります。

この教習では、特別にキャビンを2つ付けた20トンクラスのバックホウに搭乗し、ISO準拠のレバー操作で掘削を練習させてもらえます。

キャビンが2つ付いた特別仕様のバックホウ

キャビンが2つ連結してあるので、先に搭乗した1人の実技中に、次の人が同乗して見学できる仕組みです。なぜだかわかりませんが、やたら上手い人がいたり、「ISOパターンじゃなくて、コマツレバーじゃだめですか?」など、専門的なお話しを講師の方にぶつける受講者もいます・・・。(ぜったい、経験があるひとだなと)

実際に乗ってみると、本物のバックホウは思いのほか大きく、周囲確認が難しいものです。でもバケットひとすくいで1トンもの土を動かせる道具です。こんなもの人に当たったらと思うと、冷や汗がでます。

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の実技試験

さて、免許皆伝までの最後のハードル、掘削技術試験です。

バックホウ前方の土があるヤードに、高さ2メートルの高飛びバーみたいなものが設置されました。

このバーの右から左に土を抱えてバケットを移動しなければなりません。決められた時間内にできなければ当然失格です。こぼしてもだめです。

緊迫する「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」実技試験の様子

重機の周囲安全確認から初めて、指さし呼称、エンジンキーを一端回して、システムの初期化が終わってから始動します。そしておそるおそる掘削、バーを超えて埋め戻し。

なんとかやりきりましたよ。

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の合格発表

「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」合格発表の様子

数日にわたる講習を経て、筆記試験と実技試験とありました。優しい教官が、試験に出る「かも知れない」ところをやさしく指導してくれたおかげで、私を含む8人は1人も脱落することなく無事資格を手にすることができました。

「卒業式」では教官から一人ずつ、かっこいい「技能講習修了証」をいただきました。

その後、あこがれの重機に乗れたかって?そこは図々しい記者の特権を生かして、機体重量36トン!のバックホウに乗せてもらいました。

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この記事を書いた人

ボッカくん。
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かつて、日刊全国建設専門紙で記者として働いていた、某研究所の主任研究員。コマツレバー(縦旋回)は苦手で、教習所にたたき込まれたISOレバー(横旋回)でしか乗りこなせない。i-ConstructionやICT施工などを研究しています。
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