現場監督が職人に言ってはいけない"悪魔の言葉"

現場監督が職人に言ってはいけない”悪魔の言葉”

仕事ができる職人に、現場監督が言いがちな言葉

ある会社の1班の一員だった一人が、突如独立することがありますよね? 突然その会社を辞めて独立する人。

彼らが独立する理由には、まぁ野心もあるんですが、それ以外にもあるんです。

ある程度気が利いて、ある程度出来る職人に、よく現場監督が言いがちな言葉があります。

「〇〇さんが独立したら仕事出すよ!!」

この悪魔の言葉です(笑)。この言葉を真に受けて、「俺、独立しても仕事取れる!」って勘違いするんです。

独立することが悪いと言っているわけではありません。

独立するのはイイと思いますし、独立して雇用を生んで経済を回していくことで景気も良くなりますから。私は独立する人応援しています。

しかし、このような悪魔の言葉で独立してはいけません!

独立したからといってすぐに仕事は回ってこない

なぜなら、この言葉は「ウソではないけど、ホントでもない」からです。

監督の本心で言ってはいるんです。ですが、彼らは大体がサラリーマンで、上司がいます。

施工業者の最終決定は上司や会社が決めるわけです。「〇〇さんにお願いしたい」と言いつつも、上司が「今回は△△さんのところで決まっているから」言われたら、簡単に裏返ります。

それに、〇〇さんに個人的信用があったとしても、〇〇さんが独立した会社に信用があるわけではありません。企業は、あくまでも企業に対し信用力を発揮します。個人ではないんです。特にわれわれのような公共事業者は。

つまり、独立したからといって、スグに良い仕事が回っていると思っていたら大間違いだということです。

まぁ、最近は忙しいので、ある意味チャンスかも知れませんが…。ケツをまくる(ケツを割る)業者も実際いくらでもいます。だからこそ、信頼できる会社に頼むのも当たり前の話です。

もちろん、不義理をして会社を起こした人の会社を信用することはまずありえません。前回も書いたのですが、会社の辞め方が非常に大事になってきます。

人の信用は一つひとつ積み重ねていくしかありません。一気にドーンと積み上がることは絶対にないんです。1回でも業界内で不義理をすると、スグに口コミで広まる狭い業界ですから。

だからこそ、監督も軽はずみなことを言ってはいけません。昔、私も言ったことがありましたが、最終的に非常に申し訳ない結果になってしまったことを今でも覚えています。計画的に独立をしようとしている方であれば何ら問題はありませんが、決裁権の無い、会社内のイチ監督が誘導してはいけないということです。

独立したのは〇〇さんなんだから、そこは自己責任とならざるを得ないんです。最終的に、ある意味で監督が不義理をしてしまうことになるので気を付けましょう。私は今でもそのことを後悔していますから。

※この記事は『新エンタの法面管理塾』の記事を再編集したものです。

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大手法面専門建設会社に就職後、32歳で独立。あまりの暇さに「新エンタの法面管理塾」というブログを開設し、法面のノウハウを公開しています。
新エンタの法面管理塾 ⇒ http://norimen.net/
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