二日酔いで現場に行って、路面にゲロを吐きながらレベルを見た話

二日酔いで現場に行って、路面にゲロを吐きながらレベルを見た話

若気の至り?初めて配属された現場での失敗談

建設会社に入社後、初めて配属された現場での話です。

その現場は、橋梁上部工工事(PC橋)で中央閉合まで終わっていて、橋としては起点と終点までがつながった状態でした。施工方法は張出施工(ワーゲン施工)で、配属された初日は中央閉合の打設日で、打設が終わった後に現場に行きました。

残りは、ケーブル緊張、PCグラウト、地覆、壁高欄(かべこうらん)、縁石、後片付けのみ。ケーブル緊張では、写真関係と少し主ケーブルの緊張管理をしました。それを丸1日行い、横締めケーブルの緊張は私が緊張管理、先輩が写真管理を行い、なんとか2日間でバタバタと終えることができました。

その後、PCグラウトに取りかかると、真夏だったため、PCグラウトに使用する水が30度とほぼ温水プール状態。そこで初めて、水の温度を管理する機械があることを知りました。PCグラウトにも丸2日かかり、「熱い、熱い」と言いながらも管理、作業を行いました。

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歓迎会の主役だからと意気込みすぎて記憶を飛ばす

数日間の作業を終えたあたりで、協力会社を含めて、私の歓迎会をしていただけることになりました。それが水曜日の夜。猛暑日で、ビールがやたら進む夜でした。

新人だった私は、なされるがまま、ビール・焼酎・日本酒をチャンポンしながら飲みまくりました。その日は、夜中2時ぐらいまで飲んだ記憶はありますが、お店を出て以降の記憶は一切ありませんでした。

翌朝、案の定バッチリ二日酔い

当時毎朝5時に起きるのがルーティーンだった私は、翌朝、どうにかこうにか時間通りに起床。寝起きから酷い頭痛と吐き気。案の定、バッチリ二日酔いでした…。

とりあえず、目を開け、周りを見渡し、場所の確認です。「無事、家まで帰れたのか」と、二日酔いながらも一安心したのを覚えています。

信じられないくらい二日酔いでしたが、ここで休んだら現場の人に笑われると思い、無理して現場へ行くことにしました(社会人なので当たり前ですが笑)。

行く途中、コンビニで2リットルの水を購入し、水分補給をしながら現場事務所まで向かいました。

完全な二日酔いで現場仕事に向かった結果

現場事務所に着くと、まずはタイムカードを押して、現場事務所の掃除とトイレ掃除をして、その日の仕事を確認するのですが、この時は思い通りにはいきませんでした。

その日はずっとトイレと事務所の往復で、ゲップや嘔吐のエンドレス。まったく仕事どころではなく、コンディションは最悪な状態でした。

とはいえ、いくら二日酔いでも普通に仕事は始まります。朝一の仕事は、朝礼の司会進行です。口を開くだけで吐きそうな状態でしたが、嘔吐してはダメだ!と強い気持ちを持ち、平然を装っていました。

ですが、いつものように声が出せず、先輩や協力会社の人には「あ、こいつ二日酔いだな」と、すぐにバレてしまいました。

レベルを見ている途中に、The END.

その日の仕事は、レベルで地覆の高さ出すことと、橋面の高さを計測して、気温が高い時と早朝の気温が低い時の差でどれだけ橋のたわみがあるかを調べる仕事でした。

午前中は暑さもそれほどではなく、順調に地覆の高さを出して墨出まで終えたのですが、午後からがそれはもう地獄でした…。

二日酔いのため、昼食が喉を通らず、冷たい冷水で頭と体を冷やして、水分補給をし、いざ午後仕事へ。14時をむかえる頃には、外の気温は38度近くありました。

先輩がスタッフを持ち、私がレベルを見ます。日陰もない中、先輩と2人で橋面の測量をしていたら、次の瞬間、ゲェェェエエエエ…

(心の声)『やってしまった・・・・・・・・・・・・・・・。』

気づいた時には、橋面上に思いっきり嘔吐していました。先輩は遠くにいたため、私が嘔吐していることに気付いていません。フリーズしている私の異変に最初に気づいたのは、たまたま近くを通りかかった監理技術者でした。

監理技術者 「ファントムが吐いたぞ~!!」

(心の声)『やめてぇ~』

監理技術者が大声で騒いだため、そこからはもうお祭り騒ぎです。現場全員が私の所に集まり、飲み水、冷却スプレー、タンカー、AEDまで持って駆けつけてきてくれ、もう少しで救急車で運ばれるところでした。

その後、少し休ませてもらい、体力が回復してから仕事に戻り、長い長い1日を終えることができました。その時の現場の皆さんには、本当に感謝しています。

どこか違和感が残る嘔吐した場所

私の汚物が散乱した場所は、監理技術者がワイヤブラシで跡が残らないように処理をしてくださったそうですが、なぜか嘔吐した箇所だけ目立ってしまっていました。それもそのはず。ワイヤブラシで擦りすぎて、逆に他と違和感がありまくりでした。

その後、竣工検査まで残ることになり、検査当日、検査官から「ここは(嘔吐した箇所)は何かあったのですか?」と聞かれました。

少しドキドキしながらも、「鳥の死骸がありまして、あまりにも汚かったのでワイヤブラシで擦って綺麗にしました」と適当に答え、事なきを得ました。検査完了後、舗装屋さんに引き渡し、アスファルト舗装で私が嘔吐した箇所はきれいさっぱりなくなっていました。

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お酒に飲まれると周りに迷惑をかけるから気を付けて

今回は、恥ずかしながら私の失敗談について書いてみました。新人の頃は、何でも全力投球で、みんなに気に入られようと必死に仕事や飲み会などに積極的に参加していました。

当時の私は、自分がどこまでお酒に強いのかを知らず、イケイケドンドンでいってしまって、このようなことになってしまいました。それ以降は、お酒もほどほどにして、2次会、3次会、4次会まで続く時には、水の水割りでその場をしのいでいます(笑)。

今は新型コロナウイルスで、歓迎会や送別会などが行われる機会が減っていると聞きますが、私のような失敗を新人の方にはしてほしくないなと思い、今回は記事にしてみました。

建設業界の様々な現場を乗り越えてこられた諸先輩方は、こういったご経験はありませんか?

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