法枠吹付

法枠と枠内モルタルの同時施工で、最高のモノを最速で作る

下請けでは勝てないモノ

下請け仕事をしていると、どうしても勝てないところがあります。

それは大手のネームバリューです。勝てるわけもないのですが、何だか悔しいですね。

一般的な施工方法での経験値は我々のほうが高いと思うんです(特殊工法は別)。それでも、大手が言うのと我々が言うのとでは雲泥の差があるわけです。

まぁ背伸びしても勝てないので、今そこにある困難を乗り越えていくだけです。こんなことを私自身が思うことがまだまだレベルが低いということですね。もっと精進します。

法枠と枠内モルタルは同時施工していいか?

閑話休題。

法枠と枠内モルタルの同時施工についてご質問を受けました。それについて書いてみようと思います。

私の考え的には問題ありません(主観です)。基本的に分けて吹かなくてはいけないという資料はありません。経験的に、枠内モルタル吹付だった場合は一気に吹いて行ってます。

役所に何か言われたこともありませんし、こうやって吹付をしますと施工計画に書いて拒否されたこともありません。

品質的には、法枠と枠内の断面においてコールドジョイントが発生しないため、クラックは入りにくいですよね。なにせ、同時に同じモルタルを吹付しているわけですから。

法枠はモルタルで枠内がコンクリートといった場合は、枠内コンクリートを承諾でモルタルに変更し施工します。役所は金額が高いほうであれば承諾しやすいです。

また、法枠の出来形が測定出来ないと言われる方がいますが、出来ないことはありません。どうしても枠の高さを測りたければ、法枠組立時に法枠の高さを測定し、吹付後に同じ所で測定すれば法枠の高さと枠内吹付の厚みが同時に測れます。

寒冷地なら同時吹付けのほうが絶対に良い

解釈の違いでいくらでも方法はあります。ただ、枠内を吹き付ける際に気を付けることは、厚みが比較的薄くなりがちなことです。同時に吹いてくるので視覚的に厚く見えます。

そういう時は出来る限りたくさんスペーサーを取り付けるか、枠内ので一番出っ張っているところにスペーサーをセットすることで厚みを確保します。枠内の厚みだけは気を付けて下さい。

また、主観ですが、寒冷地で水の多い地域や法面では同時吹付のほうが絶対に良いと思っています。

そして、コテも当てない吹きっぱなしが最強だと思っています。そういう法面を見ると必ず表面が凍害で侵されているんです。法枠と枠内の境目が綺麗に割れています。

こういった場合、誰かがやっていれば勇気を持ってやれるのですが、品質や出来形に問題無ければイロイロと試す価値はあると思うんです。現に、法枠と枠内を同時施工することで工期も短縮出来ます。

施工って施工計画を元に施工します。つまり、自分自身(現場監督)がどのように施工したいかってことです。仕様書、特記などの最低限のルールを守りつつ、良い製品を作ることが我々の使命だと思います。

※この記事は『新エンタの法面管理塾』の記事を再編集したものです。

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大手法面専門建設会社に就職後、32歳で独立。あまりの暇さに「新エンタの法面管理塾」というブログを開設し、法面のノウハウを公開しています。
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