施工図の集大成「平面詳細図」のチェック業務
施工図の中で「これができたら一人前!」と言われるのは、平面詳細図だと思う。
実際、私自身も諸先輩方から同様のことを言われた経験があるし、まだ平面詳細図のチェックをやったことがない頃は「平面詳細図は何だか難しそうだな」と感じていたことを思い出す。
そこで今回、私が平面詳細図は難しいと感じている理由と、実際に平面詳細図のチェックを行う際に気をつけているポイントを紹介しておこうと思う。
平面詳細図はなぜ難しい?
まずは、なぜ平面詳細図を難しいと感じるのか?であるが、私は単純に「情報」の種類が多いからであると感じている。
例えば、躯体図の仕上がりは基本的に「コンクリート」のみで、コンクリートを造るための「鉄筋」と「型枠」を考慮すれば良い。実際には「仕上げの納まり」を考慮する必要もあるが、躯体図しかチェックできないレベルの場合、「仕上げの納まり」は先輩が考えてくれているのが現状なので、指示された納まりの中の「躯体部分」を忠実に躯体図に反映すれば良い。
しかし、平面詳細図は違う。「仕上げの納まり」を全ての部位において検討していかないとイケない。
具体的には、
- 建具の納まり
- パネルや石の納まり
- 家具などの什器の納まり
- それぞれの取り合いの納まり
- 法的に要求される有効寸法
など、多くの仕上げの種類の納まりと、取り合い部分の納まりを検討する必要がある。
その情報量の多さこそ、平面詳細図のチェックを難しいと感じさせる理由である。
平面詳細図は、平面だけで考えると失敗する
平面詳細図をチェックする上で私が幾度となく犯した失敗として「平面だけで考える」という事がある。
平面だけで考えるっていうことは何か?
平面詳細図は読んで字のごとく、平面図を詳細に書いた図面。しかし、作り上げていく建物は三次元である。つまり、建物を三次元で考えないことによって失敗は起こる。私はこれで何度も失敗を経験している。
そして、三次元で物事を考えるのは大変なので、展開図をしっかり確認しながらチェックすることが大切である。
平面詳細図を眺めているだけでは「間違っていない」と感じることでも、いざ建物の形になった時に「失敗した」と感じることは少なくない。
次に失敗例を挙げておく。
建築だけでなく、設備配管等を考慮した総合図を作ってからでないと、二度手間になると思います。
でも面倒だからか、そこまでつめずに、結果として壁や天井が出っ張ってくることがありますよね。
BIMで3次元の図面を書くようになると、その辺を考えなくて良くなるのでしょうか。