脅迫、暴言、罵声の嵐

「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】

パワハラではなく、ただの脅し

パワハラ排除が進んでいる世の中ではあるが、パワハラを働く、個人、組織はまだまだ多い。その中の1つとして、公共工事を発注する役所も挙げられる。受注者に対して、パワハラを働く発注側担当者はまだまだ存在しているのが現実だ。

「オレがやれと言ってるんだから、つべこべ言わずにやれ!」というのはかわいいもので、「できないならできないと言ってくれ。その代わり、○○地域内での仕事は一切できなくなるけどね」なんて言う人もいた。パワハラを通り越して”脅し”とも捉えることができる。

当の本人は、パワハラをしているなんて自覚はないのかもしれない。強圧的に接することが、事業促進にはもってこいと思っているのかもしれない。これまで、脅しともとれる言葉をかけられた現場代理人や監理技術者、あるいはコンサル業務の管理技術者や担当技術者も多数おられるのではないだろうか。


脅迫、暴言、罵声の嵐

ある地域の業務での話だ。その業務の管理技術者も脅しを受けた1人である。公的機関の出先事務所が発注した大規模業務で、脅迫事件は起きた。

その業務は、様々な工種が入り乱れ、同時に進める必要があり、高度なマネジメントスキルが要求されていた。だが、こちらの認識違いもあり、思うように進めることができていなかった。加えて、発注者から業務に必要な情報が下りてこないこともよくあり、「それもお前たちの仕事だろうが!」と理不尽に言われ続けていた。

そんなある日、管理技術者が事務所の副所長から呼び出しを受けた。何かと思って副所長室に行ってみると、業務担当の監督職員もそこにいた。そこで管理技術者は副所長からこう言われたという。

「この業務ができないのなら、できないと言ってくれ」

そして、続けてこう言われた。

「できないというのなら契約を打ち切る。当然、この地域全体で今後仕事ができなくなると思ってくれ。」

これ以外にも言われたそうだが、発注機関がバレてしまうかもしれないので、このへんでとどめておく。他にも、管理技術者含め、担当技術者は以下のようなことも言われたという。

  • 「くせーんだよ!机に芳香剤とか置いておけ!」
  • 「そんなデカい体形ならトンネルの中なんて入れないでしょ(笑)」
  • 「早くやれよ!いつまでやってんだ!」
  • 「作業おせーな。アルバイトに任せたほうが早いじゃん。」
  • 「お前、ほんとバカだしアホだし、使い物ならねーよね。早く辞めたら」
  • 「○んでくれ。」
  • 「なんでもう帰るんだよ。まだやることあんだろ」(夜10時頃に言われた発言)


パワハラは成果を遠ざけるだけ

パワハラを当たり前にやってくる人は、それで仕事が進むと思っているのかもしれないが、パワハラで事業や工事が進むと思ったら大間違いだ。

理不尽なことを言われて、やる気に満ち溢れる人がどれだけいるだろうか。むしろ、受注者の本来の能力が発揮されず、パフォーマンスが落ち、仕事の質が落ちていくのが自然な流れではないだろうか。当然、進捗も思うようにならない方向へとつながっていく。

ちょっと考えれば(考えなくても?)わかる話だ。パワハラをする人は、そんなこともわからないバ○な人ともいえる。自分がもし、強圧的な物言いをされたときのことを想像してほしい。たとえば、“コワい人”から脅された時に冷静でいられるだろうか。気が動転してしまうのではないだろうか。

コワい人から何か脅されることなど、そうそうあることではないが、客先や取引先、あるいは上司から強圧的な物言いをされたらどうだろうか。淡々と対応できるだろうか。強圧的な言動をされて、「よし!いっちょやったるか!」という心境になれるだろうか。一層集中して仕事に取り組めるだろうか。

そんな人は、いるわけない。大抵は冷静でいられず、非効率・非生産的になってしまうのではないだろうか。成果を上げてもらいたいのなら、パワハラしている場合じゃない。むしろ成果から遠ざけてしまうだけだ。

もし、この記事を読んでいる方で同じような経験をしたり、話を聞いたことがあるという方は、コメント欄で教えていただきたい。

ピックアップコメント

公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

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大手建設会社に勤務する30代の建設技術者。 工事費1000億円超の現場で、計画・設計等を担当しています。
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