「下ネタと安全帯が当然」の建設現場は嫌だ!24歳女性現場監督の告白

「けんせつ小町」として建設業を諦めたくない!

建設業のオジサマたちは、若い「けんせつ小町」たちと、どうやって接していますか?

これから建設業界にも若い女性技術者が増えてくると思いますが、一歩間違えればセクハラで訴えられる危険性も孕んでいます。私の体験談を参考に、若い女性技術者への接し方を学んでいただければと思います。

女性現場監督としてゴリゴリの男性社会で仕事をしている中で、私には到底男性には理解して頂けないことがいくつもあります。なかなか言い出しにくいことも多いですが、今や私は自分の身を守るため、そして建設業を諦めない「けんせつ小町」として生き抜くため、臆することなく物事をストレートに言うようになってきました。我流ですが、正直に言うことが女性の働きやすい建設業の環境づくりにつながると思っています。

過度のセクハラ発言は控えましょう!

男性同士だとコミュニケーションの一つとして下ネタなんて普通ですが、女性によっては完全に受け付けない人もいます。

「そんな奴がこんなトコ働きに来てんじゃねえよ!」と言われますが、もうそういう時代ではありません。ただの下ネタなら聞き流しますが、その場の女性を巻き込んだ下ネタはセクハラ確定です。

それが原因で現場を変えたり辞めたりする子もいます。「だから女がいると面倒くさい」と言われますが、何度も言います、そういう時代ではありません。

ただセクハラ発言を完全に無くすなんてことは不可能ですし、「初対面の外国人と仲良くなるには下ネタが一番!」なんて言われるくらいですから、女性も少しは寛大になるべきです(私は相当理解のある方だと思います)。そして男性は女性の顔色を伺いましょう。「俺は理解があるぞ」みたいな感じで「下ネタとか平気?セクハラかな」と訊いてくる建設技術者もいますが、もうそれ自体がセクハラです。


「安全帯が正装」はご勘弁!

作業服、ヘルメット、安全帯は、建設現場での正装です。安全帯は工具を入れたり、吊り下げたり、人それぞれ好きなようにカスタマイズしており、若い男の子などは使わない工具を山ほど無駄に装着していることもあります。

でも安全帯はそもそも高所作業での安全のためのものであり、それ単品だけでも結構重いので、私は必要最低限のものしか安全帯には付けません。

ただ危険な作業時は必ず安全帯は装着するのですが、「現場にいる=常に正装として装着」という考えは、私個人的には(女性としては)厳しいものがあります。これはどの上司に訴えても怒られることです。

事務所の外の掃除、倉庫や資材の整理など、現場作業以外のいわゆる雑用をしている時でも、安全帯を付けていなかっただけで落雷のごとく怒鳴られたことがあります。「お前は職人の手本であるべきだろう!」と言われ、「今はさすがに不要ではないか」と思いながらも、それが建設現場のしきたりなので納得してきましたが、そもそも男性と身体のつくりが違うことをご理解いただきたいです。

まず男性ほど筋力がないため、腰を壊しやすいのです。腰痛になるのは腹筋と背筋のバランスが悪く腰を支えられないためなので、私は毎日腹筋と背筋を鍛えています。それでも毎日の重い安全帯を付けての作業で、私は完全に腰を悪くしてしまいました。

また、女性には毎月生理があります。到底男性にはこの辛さや痛みはご理解いただけないですが、お腹に大きな石を乗せられ、針でずっと突かれているような痛みがあります(人によります)。私は特に生理痛がひどく、現場に出られない日もあります。安全帯を付けて歩くなど到底無理です。

そんなことがないよう定期的に病院に行ったり、薬を飲んだりして予防しているのですが、女性の中には恥ずかしくて理由を言えない方もいます。そのような「けんせつ小町」にぜひ上司のみなさま、一歩歩み寄ってみてください。「けんせつ小町」の離職率を増やさないでください!

ピックアップコメント

まず初めに言いたいのは現場仕事を舐めるなましては監督なんだから常に正装は現場作業員の手本にならなきゃ示しつかないし、女だから〜とかそんなん言うんなら辞めた方がいいよ非常に現場仕事を舐めてるように見えて腹が立ちました

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24歳のけんせつ小町。女性現場監督として孤軍奮闘中。お父さん・おじいちゃん世代と一緒に働いている経験を生かし、もっと建設業界に女性技術者が増えるよう、デリカシーのない建設業の男性陣にモノ申す。
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