鉄筋挿入工の頭出しは、周囲の起伏に応じて決める

鉄筋挿入工の頭出しは、周囲の起伏に応じて決める

法面の起伏に応じて頭出しを多くする

モルタル吹付工を行った後に、鉄筋挿入工を行う際の基本的な頭出しについてお話します。

基本的に、鉄筋挿入工の頭出しって100mmです。

表面にモルタル吹付工を行った時に難しいのが、起伏が大きい法面です。

起伏があると、角座金はある程度なんとかなるのですが、受圧板が入ったときが厄介です。

例えば、グリーンパネル等の受圧板が入ると周囲1m程度の起伏が関係してきます。

角座金は何とかなりますが、受圧板は厳しいですよね?そのため、起伏に応じて頭出しを多くする必要が出てきます。

法面の起伏や状態を把握、管理する

その時にあまりにも出た場合、削孔の出来形不足と思われがちですが、実際は意外とそうもなりません。

箇所数が少なければ役所に説明すれば納得もしてもらえると思いますし、最悪はその部分をモルタルで埋めて均してしまえばOKです(盛った部分は地山と見なす)。

そして、設計的にも大丈夫な理由があるのですが、だいたい500mmで端数を丸めます。例えば、設計計算上で3.15mと計算された場合、その時の鉄筋の長さは、頭出し含め3.5mになります。3.67mだと4.0mになると思います。

この辺は、設計計算書を確認しておいて下さい。多少の余裕があるはずです。コンサルの担当者によっては、丸め方を替えている場合もありますので。

この辺の余裕を知っていれば、ある程度何かあっても役所に説明しやすいでしょうし、納得してくれやすいです。

特に、吹付時に法面の起伏や状態を把握し、ある程度吹付で鉄筋挿入工の手間をカバー出来れば、後工程も楽になります。

うちのような一貫して同じ人員で施工するところはなんとでもなるのですが、吹付とロックボルトの業者が変わる現場では、監督のほうで調整する必要があります。

監督は大変だと思いますが、その辺をしっかり管理したほうが良いでしょう。

※この記事は、『新エンタの法面管理塾』の記事を再編集したものです。

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