清水建設で働く2名の女性技術者
大阪のある建設現場を取材に訪れた際、案内してくれた清水建設の方が「この現場には女性社員が7名いるんですよ」と何気に教えてくれた。それに乗じて、「じゃあ、ちょっと取材しても良いですか」と切り込んでみた。
「7名全員は難しいけど、2名ぐらいで良ければ」とすぐにOKが出た。とりあえず言ってみるものである。ということで、その場の思い付きが功を奏して、清水建設のドボジョに「プチ」インタビューしてきた。
豊増 明希さん 清水建設株式会社
宋 宜卿(そう・ぎきょう)さん 清水建設株式会社
実際にモノをつくるゼネコンが絶対的にやりがいを感じられる
――入社何年目ですか?
豊増さん 5年目です。
宋さん 1年目です。
――なぜ清水建設に入社したのですか?
豊増さん 「ゼネコンに入る」ことはあらかじめ決めていました。インターンでは、とりあえず発注者、ゼネコン、コンサル全部回ったのですが、やはり実際にモノをつくるゼネコンが絶対的にやりがいを感じられると確信したので、最終的に清水建設を選びました。
――現場で働きたいと?
豊増さん そうです。
やっているうちにボックスカルバートの仕事が楽しくなった
――こういう工種をやりたいというのはあったのですか?
豊増さん この工種をやりたいというよりは、いろいろやりたいという感じでした。最初に配属された現場は鉄道トンネルで、ボックスカルバートの施工をやりました。そこに2年いた後、本社の設計に異動して、ボックスカルバートの設計をやりました。それでボックスカルバートの仕事が楽しくなりました。今も同じような仕事をしています。
――今の現場ではなにを担当しているのですか?
豊増さん 今は本体工事前の障害物撤去や歩道切替えといった準備工事を担当しています。
福岡出身なので、とりあえず西に来れて良かった(笑)
――転勤は大丈夫ですか。
豊増さん 入社したときは東京勤務、現場は神奈川だったのですが、出身が福岡なので、「西日本で働きたい」と希望を出しました。それで大阪に来ることができました。大学が関西だったので、とりあえず「西に来れて良かったな」と思っています(笑)。なので、今のところは転勤は苦になっていません。
清水建設は中国の両親も憧れる会社
――宋さん、なぜ清水建設に入社したのですか?
宋さん 就職活動をしているとき、お会いした清水建設のリクルーターの方がスゴく優しくて、「清水建設は社員を大事にする会社だよ」とおっしゃっていたので、それで入社を決めた感じです。私は中国大連出身なのですが、清水建設は中国でも有名な会社で、両親も憧れている会社だったのも理由になりました。
――日本にはいつ来たのですか?
宋さん 高校生のときです。10年ぐらい前です。
――日本の大学で土木を学んだのですか?
宋さん そうです。高知大学農学部で学びました。
――ここが初めての現場ですか?
宋さん そうです。
――今はなにを担当していますか?
宋さん 一応擁壁工を担当していますが、現場を見ながら、写真整理したりといった補助的な仕事をして日々勉強しています。
――先輩に付いて勉強している感じですか?
宋さん そうですね。入社3年目の先輩にいろいろ教わりながらやっています。
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仲間意識を持ちながら一緒に頑張れる
――豊増さん、この現場で後輩に教えることはあるのですか?
豊増さん 今私が担当しているチームの中では、私が一番年下なので、そういうのは少ないです。他のチームのメンバーには同世代も多いため、少し気になったことは、チームの垣根を越えて教え合うことも気軽にできます。
――現場仕事はどうですか?
豊増さん この現場は私を含め女性が7名いますが、最初に入ったトンネルの現場は、現業女性は私だけで、女性が入るのも初めての現場でした。そのときは、周りは男性ばかりで、なにを目指してやれば良いかわからないという感じでした。ただ、その後は毎年のように女性の後輩と一緒に仕事をするようになり、仲間意識を持ちながら一緒に頑張れるようになりました。
――同じ職場に女性がいると、安心感がある?
豊増さん そうですね。いろいろ話しやすいです。
女性同士なら言いたいことが言い合える
――宋さん、女性の先輩が6名いるのは、安心感があるんじゃないですか?
宋さん はい、安心感があります。素晴らしい現場に入れたと感謝しています(笑)。現場仕事にはキビしいイメージがありましたが、女性同士仲良くして、ツラいときなどにも、言いたいことを言い合えるので、スゴく助かっています。
――休みの日はなにをしているのですか?
豊増さん ラクロスをしています。
宋さん 一日中小説を読んでいます。けっこうインドア派です(笑)。