仕事ができないオッサンたち
こんにちは。私は24歳の女性現場監督、通称「けんせつ小町」です。
建設現場で働き始めて間もない私ですが、建設現場にも仕事ができないオジサンは結構います。
しかし、「仕事は出来ないけど、なんだか憎めない」という人も中にはいたりして、そういう人は周りの方々もなかなか見放すことが出来なくて、むしろ好かれていたりします。
そのような人を見ていると、それもひとつの立派な才能だと思うのです。どうやら精神的にも肉体的にも過酷な建設現場の仕事でも、仕事が出来るか出来ないかというのは、その人の人間性が良いか悪いかに深く関係しているようです。
下請業者を見下す上司
現場監督は現場を進めるにあたって、さまざまな下請け業者の方と接します。
私にとって、下請け業者の方々はほとんど年上の方になりますし、そうでなくても彼らなしでは仕事はできないので、私たちは仕事のパートナーとしてお互いに接します。しかし、どんな業種でもこんな人はいるのではないかと思いますが、元請けである自分が絶対的に上の立場であるという、とんだ勘違いをしている現場員がいます。
私のかつての上司はそういう人でした。下請業者は現場員の言うことを全て聞いて当たり前、どんな無理を言われても安く良い商品や資材を持ってきて当たり前。その上司は自分の会社のボスにはいつもペコペコしているのに、下請業者の前になれば敬語なんて使わず、常に命令口調で暴言を吐いたり脅したりしています。
そして何をするにしても自分は一切動こうとしません。一部の人からは「先導力や決断力があって仕事のできる人」と言われていましたが、向こうも人間ですし、反感を買うことが圧倒的に多いのです。そして、その業者さんを使うだけ使ったらすぐ切り捨てます。
まず、何事も言い方や頼み方ってものがあると思います。あくまで私たち施工会社はどんな業者さんとも対等であり、なんだったら業者さんはその道のプロですので、いつもこちらが教えてもらう事ばかりです。どんなベテランの現場員でも業者さんには敵いませんし、「一緒に仕事をさせてもらっている」という事を忘れてはいけないといつも思っています。
なので私は「下請業者」という呼び方を嫌い、必ず「協力業者」と言うようにしています。たかが呼び方ですが、そういう意識を持って仕事をしていたら、いつか自分が困った時に誰かに助けてもらえるような気がします。
元請けが偉いと思っている勘違いオジサン、迷惑です!
無駄に強いこだわりを持つオッサン(ベテラン勢に多い)
何事にもこだわりを持って生きている人は素敵だと思いますが、新しいことを取り入れようとせず、過去の功績ややり方に異常にこだわっている社員がいます(特に男)。昔より技術が進歩し、今やベテラン世代の人が新しい機械やソフトをなかなか受け入れられないというのはよく聞きますし、それは可愛いもんです(私、何様ですかね笑)。
仕事において残念なオジサンは、一度決めた自分のやり方を絶対に変えなかったり、意見が対立した時に絶対に譲れなかったりします。測量のやり方ひとつにしても、もっと効率の良いやり方があるのに、あえて何倍も時間のかかる方法でいつまでも終わりません。なにせ頑固なのです。特にそのままのやり方で育ってきたベテラン勢のオジサンに多いです。
ベテランの現場員の下につかせていただいた時は、その方がパソコンを一切使わない方だったので、私としては相当戸惑いました。会社支給のパソコンは一応持っているのですが、機械を一切受け入れないらしく、図面や数量の拾い出し、現調などの記録も全て手書きでされていましたので、それらを全てパソコンでデータにするのがまず私たち部下の仕事なのです。
「図面は手書きが基本!」とずっとおっしゃるのですが、今の時代さすがにデータがないと話が進まないことだらけ。業者に連絡するにも役所に提出する書類を作るにも、手書きのドデカイ図面だけでは話になりません(笑)。私たち部下がデータ化するだけならいいのですが、その方は自分の頭の中ですぐ図面を変更したり、パソコンは皆目分からないのにCADでかいた図面を自分がわかるように毎回一から説明してもらわないと気が済まなかったり、なかなか私たちだけでは仕事が進まないので厄介なのです。そのせいでトラブルが起き、現場が工期内に終わらなかったこともありました。
何度もそのやり方で失敗したのに「このやり方が一番いいんだ!」と言って変わらぬ方法で挑み結局失敗します。現場の状況が変わったり、作業方針が上司と食い違って、モメたりした時などは臨機応変に対応していかないと現場は到底終わりません。ベテランの意地なのでしょうが、若い世代の意見もたまには聞いてほしいものです。
古臭いオジサン、迷惑です!
案の定説教コメントが多いですね。何も解決しないというのに。