1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策36

1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策 品質管理「土工事・舗装工事」

1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策 第36回目は、土工事・舗装工事の品質管理についてです。

品質管理は最後の学習になるので、しっかりポイントを押さえていきましょう!

土工事の品質管理

土工事の品質管理には、1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策3で勉強した「品質規定方式」「工法規定方式」の違いが出題されます。サラッと復習していきましょう。

1.品質規定方式

品質を規定する方式は以下の3つ。

  1. 乾燥密度(締固め度)で規定。
  2. 空気間隙率または飽和度を施工含水比で規定。
  3. 強度特性、変形特性で規定(現場CBR、地盤反力係数、プルーフローリングによるたわみ等により規定)。

ざっくりまとめると、規格値(数値)が得られるもので規定するのが品質規定方式となります。

試験ではこれらの規定する内容が出題され、「工法規定方式である」という記述があれば誤りになります。

ここでよく出題されるのは「プルーフローリング」

プルーフローリングとは、施工が完了した路床(路盤)面にダンプトラックやローラーを速度2km/h程度で走行させ、その時の路面上のたわみの大きい箇所を目視により観察する検査です。その他の規定と違って〇〇%以上のような数値ではないため、工法規定方式と勘違いしやすいので要注意ポイントです!

2.工法規定方式

締固め機械の機種・敷均し厚さ・締固め回数などを定め、これにより一定の品質を確保しようとする方法で、簡単に言うと「工事の方法で規定する」方式です。


道路舗装の品質管理の出題

道路舗装の品質管理に関する試験問題は、舗装の温度に関する出題と、品質管理に関する試験頻度の問題がたびたび出題されます。

舗設温度

  • 舗装の敷均し温度→110℃を下回らないようにする。
  • 初転圧温度→110~140℃
  • 2次転圧終了温度→70~90℃
  • 交通開放時温度→おおむね50℃以下

品質管理の試験頻度

  • 工程の初期においては、試験の頻度を増やす。
  • 作業員や使用機械に変更があった場合にも、試験の頻度を増やす。
    ※施工が安定するまでは試験頻度を増やし、確認を行う。
  • 管理限界を十分満足できることが確認できる場合には、それ以降の試験頻度を減らしてもよい。

下記の2つの内容は誤りである。

×工程能力図にプロットした管理結果が品質管理の限界をはずれていたが、試験頻度を変えずに施工を継続した。
→品質管理の限界をはずれた場合は、直ちに試験頻度を増やして異常の有無を確認する必要がある。

×現在の作業の進め方によって受注者が定めた品質管理の限界を十分満足する場合でも、それ以降において工程の初期段階に増加した試験の頻度は減らすことができない。
→現在の作業の進め方によって、受注者が定めた管理の限界を十分満足できることが分かれば、それ以降の試験頻度は減らしてもよい

品質管理の学習は以上です。次回からは、施工管理法の中で最も出題のウエイトの高い「安全計画」について学んでいきます。

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大阪工業大学を卒業後、某ゼネコンに就職。現在、一般社団法人全国教育協会(関西建設学院)にて土木・建築施工管理技士の資格取得セミナーの講師を担当している。体育会系で勉強が好きではなかったため、「勉強が苦手な人にわかりやすい解説」をモットーに、業界No.1講師を目指して修行中!
ひげごろーTwitterアカウントはこちら → https://twitter.com/LICEN0202
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