ゼネコンの現場代理人が小遣い稼ぎ
これは私が派遣社員だった頃、ある建築現場での出来事です。
その現場の現場代理人は、ゼネコンの会社員でしたが、隠れてやってはいけない「副業」をやっていました。
自動販売機の売上やお弁当代をごまかし、月5万円程度を会社に申告せず、そのまま飲み代にしていたのです。
ただ、その程度の悪事であれば自分も若かったので、建築業界はみんなやっていることなんだろうな、と軽く思っていました。
ところが、この現場代理人が手を染めていた裏稼業はそれだけではありませんでした。
鉄筋工事で裏稼業
とある日、現場では鉄筋工事が始まりました。
その際、鉄筋の搬入がいつもより多いことに私は気付きました。
職人さんに確認したところ、この現場では常習的に実際の数量より多く計上しているとのこと。
その現場代理人は、会社にバレないように鉄筋を仕入れて、わざと余らせ、そのまま転売していたのです。
流石にやりすぎだろ、と思いましたが、自分に知られてマズいと思ったのか、その日は自分もその現場代理人に飲みに連れてってもらいました(笑)
しかし、この小遣い稼ぎの手法も、現実の建築現場では、まだ序の口だったのでした。
人工を空請求、請負額もキャッシュバック
大規模修繕工事の現場でのことです。
その現場は、そこそこ大きな建設会社の「専務」と呼ばれている男の支配下にありました。
現場代理人から職人さんまで全業者が、その「専務」からの“お声掛け”で、現場に入っている形だったのです。
そして、全ての業者が請負額の1割程度を「専務」にキャッシュバックしていました。
完全に裏金です。
元請と業者の間に「専務」が個人で入っていたわけです。
「専務」は遊びに行くお金が無くなると、いろんな業者、下請けの業者たちに人工を空請求させ、それをバックさせて現金を手に入れていました。
今思うと、あの「専務」はいくら荒稼ぎしていたんだろうと思います。
その「専務」が務めている建設会社は、今でも売上が伸びているようですが、「専務」の力のおかげかもしれません(笑)
建築施工現場の知られざる事実
以上の出来事は、私が実際に目撃した建築施工現場で行われている事実です。
しかし、ごく一部の人間がやっていることであり、真面目にまっとうに稼いでいる方もたくさんいます。真面目な方のほうが多いです。
ふつうに働くだけでは満足できる収入を得られない、という点も建築業界の問題だと思いますが、全員が全員そのようなことをしているわけではありません。
くれぐれもコンプライアンスに注意し、若い現場監督や職人さんが建築業界に嫌気が差さないよう、先輩方にはご配慮いただきたいものです。
T建設のO所長のベンツは下請け業者のご協力のもとできあがりましたあと奥さんと愛人も現場近くの高級ホテルに下請け業者のご協力のもとに宿泊してたな