某ゼネコンの施工管理職、24歳女性
私は、某ゼネコンに勤めている施工管理職の24歳女性です。
私は、小さい頃から建設現場を眺めているのが好きで、どのように建物は建っていくのだろうと建築の過程について興味がありました。
現場監督なら工事の過程を全て知ることができるし、間近で建築施工を見ることができると思った私は、大学を卒業後、新卒でゼネコンに入社しました。
けんせつ小町の労働環境
入社するとすぐに現場配属になりました。大きい現場だったので、職員は60代、40代、30代の男性上司と私の四人でした。
現場で女性は私ひとり。でも、女性用トイレや更衣室は用意してもらったので、女性が働くための設備や環境は整っていました。
上司も優しく仕事を教えてくれて、とても働きやすい現場だなと思っていたんです。
ある時までは・・・。
現場代理人(一級建築士)の上司
30代の上司Kは現場代理人で一級建築士の方でした。Kはとても真面目で優秀な方で、聞いたことには何でも答えてくれました。
Kとは歳が一番近いこともあって、一緒に現場に出て、工事写真の撮り方やレベルの出し方、墨出しなどを教えてもらうこともしばしばでした。
Kが色々と教えてくれたこともあり、私は現場での仕事の要領もつかみ一人で動けるようになっていました。
しかし、この頃から、背後から強い視線を感じるようになりました。
上司のエスカレートする監視行為
振り返ると、そこにはいつもKがいました。そのときは「私の仕事ぶりを見ていてくれているのだろうな」程度の認識でした。
しかし、その視線はだんだんとエスカレートしていきました。私が職人さんと打ち合わせをしているときや、他の職員と話しているときは、特に鋭い視線で私を見てくるのです。
現場事務所でも、Kは私のことが見えるようにパソコンとモニターの隙間を数センチだけ空けるようになりました。
Kがいない間に、視線を遮るようにモニターをずらしたりもしましたが、Kはすぐに隙間を空け直しては私をジロジロと見てくるのです。
私は、Kの視線が気になって、だんだん仕事に集中できなくなっていきました。
ついに一線を越えた、けんせつ小町へのストーカー行為
Kの行動は視線だけに留まらなくなりました。
現場で職人さんと話をしていると、Kはわざわざ私と職人さんの間に割り込んでくるようになったんです。
ある日のこと。趣味の合う職人さんが、あるアーティストのDVDを「もう聞かないから」と私にくれることになりました。
職人さんは土曜日にDVDを持ってきてくれたのですが、土曜日は職員がローテーションで休みを回していて、その日はたまたま私が休みの日でした。そして、その日の出勤はKでした。
週明け、私が出勤すると、Kは「職人さんが〇〇のDVDを置いて行ったよ」と報告してきました。
その後、他の職員から聞いたのですが、Kは私が休みでいないことを良いことに、DVDを勝手にパソコンで再生し、中身をチェックしていたのです。
他の職員には「目の前にいたなら止めてよ」とも思いましたが、私物に勝手に触るなんて、驚いたのと同時にとても気持ち悪くなりました。
女性技術者を動画撮影する上司
そして、Kの行動はどんどんエスカレートし、ついに一線を越えるようになりました。
Kは休憩中の私をムービーで勝手に撮影して、他の職員に見せびらかせるようになったんです。
挙句の果てには、誰もいないときを見計らって、女性用更衣室に勝手に入るようになりました。
私は、トイレや更衣室に盗撮カメラが仕掛けられていないか、覗かれていないかと、毎日怖くて仕方がありませんでした。
建設業界に憧れていたのに、仕事に集中できず
Kの監視に怯える日々が1年半続き、最近ようやくこの現場での仕事が終わりました。
幹部にはすぐにKのことを報告をしました。以後、Kとは同じ配属にならないよう考慮するとのことでした。
Kとの現場を終えて思ったことは、いくらトイレや更衣室が整備されようと、建設業界はまだまだ女性にとって働きづらい環境だということです。
そして、体力はもちろん、精神的にもタフで、相当な忍耐力を有することが、女性が建設業界で働く条件だということを痛感しました。
私にとって、小さい頃からずっと憧れていた建設業界での初めての現場でした。
本当はもっとたくさんのことを学びたかったし、教えてもらいたいことややってみたいこともありました。
Kのストーキングと監視に気を奪われ、のびのびと仕事に取り組めなかったことが今も悔しくて仕方ありません。
同じようなストーカー被害を受ける女性の現場監督が出ないことを祈るばかりです。