建設業界にも存在する闇営業
事務所を通さず報酬を得る”闇営業”が、芸能界を中心に問題となりました。
建設現場にも、闇営業は存在するのでしょうか?
もちろん、存在します。
闇営業の定義は難しいですが、当記事では所属会社の正規の給料以外に、会社を通さずに現場活動の中で私的に賃金を得る手段を紹介します。
決して推奨するものではありません。
スクラップをかき集めて換金
スクラップ(鉄くず)は有価物として換金できます。建設現場では大量のスクラップが排出されますが、これも換金可能です。
私が以前働いていた現場では、スクラップ回収業者に集積コンテナを現場に設置してもらっていました。
職人さんがスクラップをそのコンテナに集積し、満パンになったら業者へ回収を依頼します。その後、業者が重量を計測して、1ケ月分をまとめて現金手渡しで現場事務所へ持って来てくれていました。
スクラップの金額は時価なので、時期によって変動しますが、当時は月3回ぐらいコンテナを搬出して、数万円で買い取ってもらっていました。
当時の所長は、スクラップを売って得た現金を現場の職員へ案分して還元してくれました。
「この現場はそういうシステムなのか」と学んだ私は、次の日からただのゴミには目もくれず、釘1本ですら拾い集めるようになったのでした。
ただ、会社によっては、売却したお金を会社に納めなければいけない現場もあります。
建設現場に自販機を設置
現場に自販機を設置すれば、自販機会社から1本あたり数十円の金額がバックされます。
チリも積もればとはよく言ったもので、現場ではかなりの売上があるため、毎月数万円の臨時収入が見込めます。
ただ、スクラップと同様に会社で管理されていて、現場に還元されない会社もあります。
現場の判断で自販機を設置できる場合はおいしいです。
職人さんの弁当代をピンハネ
お昼の仕出し弁当を職人さんの分も事務所で取りまとめて、弁当代を徴収している現場は多いと思います。
このときに正規の弁当代に少し上乗せして徴収するという、原始的な方法もあります。
定価300円の弁当なら350円を徴収して、差額の50円は自分の懐へ入れるんです。
私はやったことはありませんが、先輩はこの方法で日々おこづかいを稼いでいました。
施工計画書を代理で作成
ある協力会社から「今度、他社元請の受注したい工事があって、受注したら施工計画書を提出しなきゃいけないんですが、本格的な計画書を作ったことが無くて不安です。もし受注したら、お金は払うから代理で作ってくれませんか?」と打診されたことがあります。
計画書の雛型は手元にあったので、ちょこちょこっと修正すれば対応できそうでした。ただ、残念ながらこの時は本業が一杯一杯で余裕が無く、断ってしまいました。
もし条件があえば、バイト感覚でやっても良かったと思ってます。派生パターンとして、施工図とか積算のお手伝いもできそうです。
ただ、仕事を回してくれるコネクションが無いと難しいですし、タイミング良く仕事があるとは限りません。
そもそも本業以外の仕事をする余裕がある現場監督はどれほどいるのか疑問ですが・・・。
解体現場の残置物を転売
解体工事の時に限定されますが、建物に残置してある金目の物をリサイクル業者へ転売する方法もあります。
特に元店舗だった物件は、多くの残置物が残っていることが多いです。
あるショッピングセンター跡地では、店の商品は残っていませんでしたが、テレビや冷蔵庫、ソファー、デスク、チェア、マネキン人形などなど・・・店舗の備品が山のように残置されていたこともありました。
時効なので言いますが、私の友人も、小さい解体現場で着工早々にリサイクル業者を現場に呼び、オフィス家具を引き取ってもらい、数千円のおこづかいを得ていたことがあります。
ただし、後でマニフェストの提出を求められたら困りますし、テレビ等の家電は家電リサイクル法で適正に処分することが求められています。
それに、発注者は残置物の処分費も含めて解体費用を支払っているので、本来なら処分すべきです。バレたら責任を追求されかねず、コンプライアンス的にはまずいです。
闇営業で得た報酬の税金の払い方
闇営業だろうと、収入を得たら税金を払う義務が生じます。
私は税金のことは専門外なのですが、どうやら、年間20万円を超えるの副業収入がある場合は、確定申告で納税する必要があるようです。
逆を言えば、年間20万円以下なら確定申告は不要のようです。
どうなるか分からないので、報酬や収入の帳簿は念のため、取っておいた方が良さそうです。正確な事は税理士等の専門家にお尋ね下さい。
会社によっては管理されている物もあるし、倫理的にどうかという物もありますので、実際やるかどうかはくれぐれも自己責任でお願いします。
いや、やめておいてください。