「マジか、コイツ(笑)」 建設現場で出会ったやばい人

「マジか、コイツ(笑)」 建設現場で出会ったやばい人

建設現場には変な人がたくさんいる。現場が変わるたび、私も色んなやばい人に出会ってきた。私の場合、それがこの業界の好きなところでもあり、楽しみになっていたりもするのだが。

実際どんな人がいたのか。私が出会った3人のやばい人(面白かった人)を紹介しよう。

1人目のやばい人

現場は住宅街の道路新設工事。その現場は、現場内から土砂の搬出があり道路が汚れるので清掃が必要だった。そのため、ハイウォッシャーとタンク軽トラをリースして、近くに川があったので、水中ポンプと発電機を用意していた。

たまたま社内のお偉いさんが自家用車で現場内を視察しにきた際、出る時に道路が汚れてしまった。清掃はいつも誘導員にお願いしていたのだが、その日は車両の出入りがなかったので誘導員を呼んでいなかった。

誘導員の代わりに、ある作業員に清掃を頼むことにした。その作業員は、歳は60歳くらいで、いかにもベテランの雰囲気を醸し出していた。

私が事務作業をしていると、その作業員が私のところに駆け込んできた。

「すいません、水中ポンプ壊れてませんか!?」

話を聞くと、水が汲み上がってこないと言うのだ。すぐ現場に行き、水中ポンプを確認するも、壊れている様子はまったくない。どうしてだ?と頭を悩ませていると、『あ…』とあることに気付いた。

発電機に水中ポンプのコンセントがささっていない(笑)。

その作業員は、恥ずかしさもあってか「コンセントささないと回らないの?」と私に少し逆ギレして、ブツブツ文句を言いながら作業をしていた(笑)。普通に考えたら分かりそうなものだが…。

2人目のやばい人

季節は夏、河川の改修工事でブロックを施工する現場でのこと。手元の人間は、長靴を履いて作業を行うのだが、たまにバランスを崩して転倒して、作業着がビシャビシャになることも珍しくなかった。

その日も作業中に転倒して、全身がビシャビシャになった作業員がいた。気の毒にと思い、私は現場事務所にタオルを取りに帰ったのだが、戻ると驚きの光景が広がっていた。

全身濡れた作業員が、笑いながら、なんとも気持ちよさそうに川で平泳ぎをしているではないか。それも結構深い水位のところまで(笑)。

仕事ということを忘れ、まるで海水浴に来ているのかと思うくらい一人で楽しんでいた。あまりにも楽しそうだったので、しばらく声をかけられなかった(笑)。

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3人目のやばい人

その現場も夏場で、とんでもない猛暑日だった。

「おい、新入り!ジュース買ってこい!」親方の声が現場に響いた。

その新入りは、親方から1万円を渡されると、猛ダッシュでジュースを買いに消えていった。しばらくすると両手にコンビニ袋を持って帰ってきた。

みんなにジュースを配り終わった後、職員の一人が冗談で「お釣りはお駄賃でもらっとけや」と言うと、その新入りは「そうですね!!」と元気よく返事をし、嬉しそうにお釣りをポケットに閉まった

冗談だと笑っていた親方も、しばらくすると異変に気づく。『コイツ、本当に返さない気だな』と。親方も呆れたようにお釣りを返せと最終的には言いに行っていたが、全員が「マジか、コイツ」という目で見ていた(笑)。

――現場で出会ったやばい人は他にもたくさんいるのだが、個人的に面白かった3人を紹介した。こんなやばい人たちと出会える建設業界は私は嫌いではない。

色んな人がいるからこそ、現場で化学反応が起きる。これからもやばい人たちに出会えるのが楽しみだ。

皆さんも現場で出会ったやばい人がいたら、ぜひコメント欄にて教えて欲しい。

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