現役施工管理技士の私。建設現場で「この言葉を使ったらまじでヤバい」と思う発言5選を紹介しよう。無意識にこの発言をしていたら要注意だ。
「あとでやる」
建設現場での「あとでやる」は完全にNGだ。
現場作業の中で、その時に必要な指示を施工管理や作業所長が言うわけだが、その時に「あとでやる」と言われたら、あなたはどう思うだろうか。
指示が欲しい時に「あとで」と言われた人は、きっと不信感を抱くだろう。現場での「あとでやる」は禁句だ。
「それは無理だろ」
現場で施工管理が「こういった施工をしてほしい」と言った際、「それは無理だろ」と一蹴する人がいるが、これは現場の士気が下がるので非常に危険だ。
頭ごなしに無理だと言うのではなく、どうすればできるか、どうするのが現場にとって最適かを考えるのがベストである。
「無理」という言葉は相手のやる気を削ぐことになるので気をつけたいところだ。
「俺の若い頃は」
若い頃の武勇伝をひたすら語る人と出会ったことはないだろうか。私はこのタイプの人間には飽き飽きしている。
上司や先輩社員の若い頃の話は、今の若い世代にとっては本当に興味がなく、どうでもいい話だと気付いてほしい。
昔の建設現場と今の建設現場は全く違う。今の若手がおかれている状況と、昔とでは別世界である。別世界を生きる彼らに「今の若者は根性がない」「すぐ音を上げる」と嫌味を言う人がいるが、非常に不愉快だ。
「俺の若い頃は」とマウントを取らず、若手に寄り添う努力をしよう。
「こんなこと言われんでもできるだろ」
「そんなこともできないのか」「考えたらわかるだろ」「1から10まで説明させるな」など、ついついこんな言葉を使ってしまっている人も多いのではないだろうか。
正直、今のベテラン世代は言葉足らずの人が多い。例えば、現場経験のない子に「レベル持ってこい」と指示を出して、「レベルってなんですか?」と質問すると「そんなことも知らないのか!」と激怒したり、当たり前のように「カラス持ってこい」と言って、若手が理解できずにたたずんでいると、「形で分かるだろ!」とメチャクチャな回答をする人もいる。
この業界が長いのであればともかく、業界未経験の若手が最初から理解できるわけがない。自分が若手だった頃を思い出して教育してほしいものだ。
「お前のために言ってるんだぞ」
一見、相手のことを想って言っているようにも見えるが、この言葉を言われると、価値観を押し付けられているかのように感じる。
「お前のために言っている」と言われると、どこか窮屈さを感じないだろうか。誰かに業務を押し付けられるとやる気が出ないのと一緒で、お前のためという押し付けは鬱陶しい言葉になりかねないので、注意して使おう。
――今回は、建設現場で嫌われる発言5選を紹介した。自分はそんなつもりじゃなくても、知らないうちに相手に不愉快な思いをさせているかもしれない。
今回紹介した言葉を日常的に使っていないか、客観視する機会になれば幸いだ。