「死ぬまで飲んでいいぞ!」建設会社の飲み会あるある。お前は「神の味」を知っているか?

「死ぬまで飲んでいいぞ!」建設会社の飲み会あるある。お前は「神の味」を知っているか?

「死ぬまで飲んでいいぞ!」建設会社の飲み会あるある。お前は「神の味」を知っているか?

建設現場のとある職人の一日

建設現場の一日は、次の通りである。

8:00 現場到着
8:15 資材の積み下ろし&搬入
8:30 作業開始
10:00 15分~30分の小休憩
10:30 作業開始
12:00 昼食
13:00 作業開始
15:00 15分~30分の小休憩
16:40 現場片付け
17:00 撤収

・・・だいたいこのような流れで建設現場の一日が終わる。

大きな現場になると、朝の朝礼やラジオ体操、お昼前の連絡会議、撤収前の日報提出などがあるが、おおまか流れはこんな感じである。もちろん納期遅れの場合は残業もある。

建設現場での談笑内容

建設現場の職人たちは、黙々と作業を続けるというイメージが世の中は強いみたいだが、実際はそうでもない。他の業種と比べると、休憩時間が小刻みにとられていて、移動中なども談笑をしていることが多い。

話題はいつもお決まりで、パチンコ、競馬、競輪、競艇のギャンブルネタから始まり、社会情勢、最近でいうと北朝鮮問題などについて、どこかのニュースアプリのコメントみたいに、「他人事」のように話をして、飲み屋のあの子は・・・と下ネタに続く。

重労働が続く毎日で体が鍛えられてるのか、週一回だけの休日にゴルフに出掛ける作業員も多い。上司に気に入られていれば、毎週のようにゴルフの誘いを受けるし、仕事が終わればそのまま雀荘に行くときもある。


「ラスト半荘な」睡眠不足で、現場で昼寝

私は建設業の仕事が長かったから、付き合いの幅も広く、誘いの声も多かった。例えば17時に仕事が終わると、そのまま雀荘に向かう。夕食は出前で済ませるので、夜中12時を過ぎようが、社長の「そろそろ帰るか」の号令がないと帰宅できない。「ラスト半荘な」といって、それで帰った試しは今までない。睡眠不足は日課のようなもので、昼休憩にさっさと飯をかきこんで、すぐさま昼寝をして、睡眠不足の補填をしていた。

休みの日は、ゴルフか会社の行事でつぶれることは多々あった。そんな毎日が過ぎて、一週間が過ぎて、一年が過ぎる。

例外があるとすれば、恋人ができた最初の一か月間だけ。「彼女は大切にしろよ」と最初は周囲も言うが、ひと月を過ぎるころにはいつも通りの誘いがくる。断る理由に、彼女との予定は通じない。「尻に敷かれてんな!」と罵倒させるだけである。

建設会社は基本的にはスポ根の縦社会なのだ。文系で入ってきた人の多くが逃げ出していくのも納得である。


建設業に従事する人たちの「飲み会」は質が違う

学生時代、仲の良い友達と飲み会をして、バカ騒ぎにあけくれた時期がある。それはそれで楽しかったが、建設業で働くようになって開催される飲み事は飲み方が違う。

まず最初の一杯の味が「神の味」と称される。これは建設業界(私の周りの現場の人だけかもしれないが)ではみんなそう呼んでいる。

特に夏。炎天下の中、直射日光を受けて、作業をする。20~30キロの資材を持って歩き回り、時にはサウナのような部屋でドリルで穴をあける作業もする。体の70%は水分でできているといわれているが、その水分がまるっと一回なくなっているのではないかというほど汗をかく。

そんな一日が終わって飲む一杯だから、ただの「うまい」では言葉足らずなのだ。それに体を酷使した後のアルコールだから、酒の酔いも早い。学生時代は予算を気にする飲み方だったが、建設の飲み会の支払いは社長と相場が決まっている。そんなうちの社長は「死ぬまで飲んでいいぞ」と豪語する。

建設業の「飲み会」は縦社会

無礼講だといって始まった飲み会も、酒が進むにつれ状況は変わる。職人ばかりが集う飲み会なのだ。もともと気性が荒いのに、現場では「猫」を被っていた職人も、アルコールで「猫」の仮面を脱ぎ始める。「もう飲めないです」と言えば、「おれの酒が飲めないのか!」と癇癪を起す。ちょっとした仕事のミスについて、急に集中砲火の説教が始まる。これみよがしに、上司と部下の関係を確立させようとする。

そして決まって言う言葉は、「わしらの時代は・・・」から始まる思い出話になるのである。若者離れが進めば、こうした説教もできなってしまう。

誠に由々しき事態である。

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長年、建設現場で働き、主に配管工事に従事。しかし最近、建設業から足を洗った。実は、小説で新人賞を獲得したことがある。
  • 施工の神様
  • エトセトラ
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