建設業界で「敬意を受ける」ための12の能力とは?

建築業界で「敬意を受ける」ために必要な12の能力とは?

建築業界でキャリアを積み重ねるためのヒント

建築業界で敬意を受けながら、上手に生き抜くために必要なスキルとは一体何か?

社会人の基本である報告・連絡・相談はもちろんだが、具体的にはどんなスキルを保有すれば、建築業界で順調にキャリアを積み重ねていけるのか?

建築業界で敬意を受け、仕事をやりやすくするヒントを紹介していこう。

1.建築技術力(国家資格)

周囲からなめられないこと。これだけで建築業界はとても生きやすくなる。そのためには現場の信頼を得ることが最優先だ。

信頼を得るためには技術力が不可欠であるが、その技術力をわかりやすく周囲に示してくれるのが国家資格だ。まず、現場の信頼を得たいと思ったら、資格の勉強から始めるのがベストである。資格を取るための勉強は、必ず仕事において自分を助けてくれる。

2.危険予知能力

多くの職種の人が出入りし、様々な作業が行われる建築現場では日々、事故の種が人知れずあちらこちらに蒔かれている。その危険の種にいち早く気づき、問題や事故に発展する前に摘み取る能力は建築現場の全員を救うことになる。危険予知能力は建築業界で円滑に仕事を進めるために、とても重要なスキルだ。

3.問題解決能力

天候や災害による問題から近隣クレームまで、建築の仕事ではあらゆる問題が起こる。それらの問題をわだかまり無く、できるだけ早く解決する能力があると建築現場で重宝される。問題が起こりやすい仕事環境なので、問題解決の能力を養えば周囲からの信頼を勝ち取ることができる。

4.コミュニケーション力

建築業界の仕事は、工事の依頼主や会社の従業員はもちろん、現場の作業員や役所関係者、近隣住民など多くの人と関わる仕事だ。工事を予定通りに進めるためには、これらの人々とコミュニケーションを円滑にとり、良好な関係を築く能力はとても重要である。

コミュニケーション能力に劣る人は、残念ながら建設現場に向いていない。

5.交渉が上手い

建築業界の仕事は、あらゆる場面で対人関係での交渉が必要になってくる。ちょっと無理かなと思われることでも、交渉が上手ければ自分の思い通りに仕事を進めることができる。単純に原価の値下げ交渉ができれば、多くの利益も生み出せる。交渉術は建築業界で武器になる。

6.説明が上手い

建築業界の仕事は、誰かに何かを伝えるという場面の多い仕事だ。施主、同僚、下請け会社などに工事内容や関連事柄を言葉、図面、メール、写真、絵などあらゆる手段を使って伝えることをほぼ毎日行う。いかに時間をかけずにわかりやすく正確に説明できるかによって、仕事はかなりスムーズに進むようになる。

7.暗算ができる

建築現場で打ち合わせをしていると、結構暗算が必要になる機会がある。「この寸法を変えて、ここに3mmと21mmを足すと?」というシーンでパッと計算ができると「こいつ、やるな!」となる。残念ながら暗算ができない人間は電卓をポケットに忍ばせていることもある。

8.整理整頓ができる

建築業界の仕事には、いつも大量の書類や資料が付きまとう。現場で仕事をする場合は、これらに道具も加わってすごいことになる。書類、資料、道具の整理整頓ができないと、大切な書類を紛失し、古い図面で工事を進めてしまうなど、大きな損害を出すトラブルの原因になる。だからいつも散らかったデスクや車で仕事をしている人は要注意人物である。

9.強いメンタルと健康な肉体

とにかく休みが少ないのが建築業界の仕事の特徴だ。休まなくても健康でいられる身体とメンタルが必要になる。工事現場にはホコリや様々な物質が飛び交っているので、少しのことでかぶれたりしない強い肌などアレルギー耐性も必要だ。

工事中は事故や不測の事態が起きないかという心配が付きまとい、竣工後も物件が安全に使われているかという心配は絶えない。地震や台風などの災害が起こると尚更だ。ミスをすれば巨額の損害と向き合い、場合によっては施主から訴えられることもある。そんな過酷な労働環境で生き続けるには、とにかく心も身体も強くなければならない。もしくは頭のネジが一本外れてないといけない。

10.お酒が飲める

建築業界は普段から残業ばかりなので飲む機会は少ないが、いざ飲み始めると酒量は尋常ではない。酒が飲めなくても全く問題ないが、飲めることで付き合いや楽しい席が増える。お酒が飲めることで損はしない。

11.運転が上手い

住宅を扱う建設会社では、現場に行くために道なき道を車で通るドライビングテクニックを必要とされることが多々ある。先輩に案内された道を走っていると、ものすごく狭い裏道を通されることや、狭い駐車場に止めなくてはならないこともある。工事車両の隙間を縫って縦列駐車を余儀なくされることもあり、嫌でも運転は上手くなる。自動車の運転技術は仕事をするうちに身につくスキルだが、最初から運転テクニックがあるとストレスは軽減される。

12.建築愛

建築業界で必要なスキルをここまで挙げてきたが、一番必要なのは建築愛だ。過酷な建設業界で長く頑張るために必要なのは、建築という仕事にやりがいを見出す能力である。どんな苦労があったとしても、完成した物件を見ると全ての苦労が吹き飛び、心からこの仕事をしていてよかったと思えるのが建築業界の仕事の醍醐味だ。逆に、このやりがいが見出せなくなると、とても居られる業界ではない。

毎日大変な建築業界だが、心の衛生のためにも、自分にはどんなスキルが必要か、いろいろと試してみるといいだろう。

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2級建築士(女性)。某建設会社の設計部で、主に戸建て住宅の新築やリフォームの設計・積算を担当。今は子育てに追われ、在宅勤務中。再び前線に復帰することを夢見ながら、建築業界に必死でしがみつく日々。
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