ゼネコンを入社後3ヶ月で退職したくなる理由
私は大学卒業後、地元に帰ってゼネコンに就職した20代の施工管理技士だ。なぜ今の会社に就職したかと言えば、給料や休日の面、離職率の低さなどが挙げられる。一番の入社理由は、母校の大学出身者が多く、なおかつ出世している人が多かったので、自分でも将来偉くなれる可能性が高いと思ったからだ。ただ実際は色々な部署があるため、私が所属した部署の離職率は非常に高いし、サービス残業もサービス出勤も多かった。
そんなこんなで就職して3ヶ月ほどは問題なく過ごしていたが、初の新築現場で早くも、この待遇が良いはずのゼネコンを退職したくなった。しかし初現場で建設業を辞めたくなる人間は、大手ゼネコンでも珍しくないと聞いている。
わけがわからないのに怒られまくる建設現場
施工管理の仕事をしている人間のほとんどが経験しているだろうが、とにかく現場では怒られる。上司だけじゃなく、業者にも怒られる。何もわからないので質問すれば、なぜそんなこともわからないのかと言われ、聞かずに自分でどうにかしようとすれば、なぜ聞いてこないか等々。とにかく、めんどくさい上司や業者の多いこと多いこと。
一番最悪なのが段取りの下手な上司だ。上司のせいで業者が私相手に怒ってくることがある。若手の現場監督は一日中現場に出ずっぱりなことが多いため、現場監督という肩書きだけで、不手際があれば何かとすぐ責められるのだ。嫌らしい性格の奴らになると、「アイツ若いし何も知らないだろうから、あえて怒ってやろう」という奴らもいる。
ある日、とある鉄筋屋に「脚立を用意してくれ」と言われたのだが、その段取りは私が担当したわけではなかったので、「所長に言うて!」とだけ言って私は自分の作業に戻った。その時は何事もなかったのだが、その鉄筋屋は後になってから「あの若い奴がやるから、もう帰っていいんやろ?」と因縁をつけてきた。暑かったのもあるだろうし、イライラしたのか「お前が悪い」という態度で迫って来たのだ。私は争いになると面倒なので「なんかわからんけど、言い方が悪かったのなら謝るわ」とこっちが折れた。
このように、建設現場では「自分に言われても……」ということが多い。しかし業者からすれば、そんなことは関係ない。もちろん付き合いの長い業者などは、所長の性格を知っていて「どーせ、あの人でしょ?」と言ってくれて、責められないこともあるが、毎回そうはいかない。
特にボロい業者は何でもかんでも聞いてきて、わざと怒るための原因を作ってくるので、頼り甲斐のない上司(下請けに舐められていたり、現場に全然出ないから現場を把握できていない監督)を持つと、若手がつらくなるのだ。この現場も工期ギリギリであったため、精神的にも限界を超えていて、毎日イライラしたり落ち込んだりしていた。これが最初の現場だったので、早くも転職という文字が頭にちらつき始めたわけだ。
とりあえず転職サイトに登録
とにかくこのゼネコンを辞めたくなった私は、今すぐどうにかしたいと思い、片っ端から大学や親など様々な人に相談した。しかし答えは一緒。いい会社なんだから辞めるな。内情を知らない人ならそう言いたくなるのだろうが、若手の部署内の離職率は非常に高い。よその人は個々の現場の実情は知らず、会社全体を見た上で意見を言うので、そういう答えしか返ってこなかった。
しかし私も嫌々やっているだけの自分に嫌気がさしてきたので、今の会社の良いところを探す期間を設けようと思った。それに、とある設備の監督さんが言った言葉「僕もなんだかんだ現場があるときは辞めたくなるのに、終わったら続けようとなるので今が踏ん張りどきですよ」というのが気になったのもある。これは確かになと今は少し納得している。
2~3年目、じっくり考えることにした
とにかく複数の転職サイトに登録した。転職サイトを日々眺めていると、毎回募集している企業があるなとか、この企業は年に1回しか募集していないな、というのもわかってきた。そして年に1回ほど募集のある企業で、こんな仕事がいいなというのをピックアップしていった。それに加え、今のゼネコンにいたほうがいい理由も考えた。
- まず、確実に会社の士気が低いので、出世はたやすいと考えられる。
- ほぼほぼリストラがないので、クビの心配をしなくて良い。
- しいて言うなら地元だから通勤時間が短い。
こんなところかなと考えた。
そして、もし転職するなら必要な能力は何かを考えた。そこでとりあえず取得できる資格は受けることにした。2級建築施工管理技士がすぐ受けられたので受験した。この資格は簡単だったので無事合格できた。仕事を覚えるよりも資格の勉強を優先していると、仕事にも役立つので人に教えてもらわなくても、色々わかるようになってくる。資格取得の勉強も大切だなと感じた。
一級建築士と1級建築施工管理技士の受験資格を得て転職
現在も私は転職しようと考えている。理由としては一級建築士と1級建築施工管理技士の受験資格を得られたので、別に今の会社にいる必要がなくなったということ。もともと地元に帰ったのも実家暮らしの方が勉強する時間を取りやすいだろうなと思ったところも大きい。
せっかく大学まで行って建設業界に入ったのだから、1級建築施工管理技士だけではできない幅広い仕事に挑戦できる一級建築士は絶対取りたいと思っている。1級建築施工管理技士よりも一級建築士をとにかく取りたいのに、仕事内容自体があまり勉強にならないのと資格取得へのバックアップが少ないと感じた点も転職理由としては大きい。
もちろん転職できればどこでも良いということではない。転職先の企業にどんな性格の人間がいるかはわからないので、今よりも確実に給料や休日面、福利厚生の良い企業にしようと考えた。今までにいくつかピックアップしている企業があるので、その募集が始まるまでは、とりあえず今のゼネコンに勤務しようと思うと少し気が楽になった。これからが踏ん張りどきである。
ゼネコンから若手技術者が流出する理由
ゼネコンでは現場経験をさせると転職する若者が多いと聞く。しかし正直なところ、若手は入社した当初は、残業代やら仕事がキツイことにそこまで文句はないと思う。他に理不尽なことが起きているから若者が建設業界からいなくなるのではないだろうか。しかも優秀な人ほどすぐに辞めていく。
ゼネコンに入社した身としては、ただ怒られずに素直に技術を教えてもらいたい。そう思っている人が多いのではないのだろうか。私自身、何を聞いても強い口調で自分で考えろと言われて転職したいと思った。考えてわからないから聞いているのであって、ヒントを与えるなど方法はあるのではないか。何も言われずにできるなら、とっくに起業している。
それに、仕事がないのにだらだらと無意味に「とりあえず残っておけ」と言われ残業して嫌になったこともある。現場事務所に残って上司から永遠と聞かされるのは、夢も希望もない仕事の愚痴だけ。もしくは悪いこともしてないのに「ゆとり世代」というだけで馬鹿にされる。他にも良い環境があるから皆転職してしまう。
現場は忙しいのでなかなか難しいかもしれないが、若手技術者やその卵たちに転職されないためには、ゼネコン側も上司も我慢してかまってあげるのが一番大切なのではないかと私は考える。要は人間関係だ。現場監督はコミュニケーションが大事だが、部下に対してもそれは同じだ。
自分の無能さを業者や上司のせいにするな。段取りが俺らの仕事。俺が段取りしたわけじゃないとか元請が言うセリフじゃない。君は施工管理は向いてないよ。
こういう奴がいるから若手技術者は辞めていく。
空調の現場監督です。面倒な人ほど、話をして、情報をまとめる。つまり段取りを優先する。優先順位を決めて仕事をする。仕事を同一順位ですることはできないです。自分の私生活を犠牲にしない限り。
物凄く共感できます
批判的なコメントをしてる人は経験したことないにわかさん
辞めたい
わからんのに段取りさせられて仕事増えて現場も不安なことだらけで
職人にも怒られて
なんで死んでないか不思議なレベル