鉄筋圧接の圧接部外観検査で「落し物」
現場作業で珍事件が起こると、その後、長い間にわたって、現場内や会社で笑いのネタにされます。
現場で起きた私(建築女子、けんせつ小町です)の失敗談を紹介します。
ご一笑ください。
職人から借りたSYゲージ
鉄筋コンクリートの新築ビルの現場でのことです。
鉄筋が組み終わり、圧接も終わって、型枠も組み上がりました。次の日はコンクリート打設日だったので、私は鉄筋の最終チェックと測定をしていました。
私は職人さんから鉄筋圧接の圧接部外観検査に使う「SYゲージ」という専用の器具を借りて、現場へ向いました。
SYゲージを圧接部に当てて、規定の数値を満たしている、という施工写真を撮影するためです。
一人で施工写真を撮影してたら…
施工写真を撮っている間、誰かにSYゲージを持っていて貰えると助かります。
しかし、この日は私一人での作業だったため、鉄筋にSYゲージを乗せたり、クリップなどで固定したりして写真を撮っていました。
すると、ゲージが鉄筋から外れて、……落ちてしまいました。
運悪く、SYゲージが落っこちたのは、型枠の中。
しかも、落とした場所は高さ3メートル以上ある狭い壁の中です。ちょうど壁の高さ中央あたりで引っかかって止まっていました。
型枠はもう完璧に固めてあるし、上からも下からもどこからも届かず、私はとりあえず職人さんに謝りに行きました。
するとその小さい器具(SYゲージ)は1つ2万円以上するもので、職人さんも1つしか持っていないと聞き、余計私は焦りました。
あらゆる長いものを使っても…
器具の弁償はできても、型枠の中にSYゲージをそのままにしてコンクリートを打つわけにいきません。
私はもう他の仕事そっちのけで、あらゆる長いものを持ってきては上からつついてみたり、型枠を叩いてみたり、ドロドロになりながら格闘していました。
とりあえず壁の一番下に落とすことは出来たのですが、それ以上どこからも取り出すことができません。
結局私は、型枠大工の職長さんに直接謝り、型枠の一部を開けて器具を取り出し、もう一度直してもらいました。
直してもらった部分を所長や監理者に見てもらい、どうにか了承を得たので良かったのですが、いろんな職人さんの手を止め大騒ぎしてしまい、後で所長にめちゃめちゃ怒られました(泣)
みなさん、こんな経験ないですか?泣けてきました。