独自ルールが多すぎて施工が進まない!
最近、「大手ゼネコン現場離れ」ということをよく聞きます。
ゼネコン現場に入りたがらない施工業者が増えているということです。
大手と言えば、スーパーゼネコンですね。この辺の会社はとんでもなく大きいです。かと言って、その下の準大手ゼネコンもとてつもない規模ですが。こういったゼネコンの現場に入ると何かと大変です。
正直なところ、私もよく分かります!
ゼネコン現場って、とにかく独自ルールが多すぎて施工が進まないんです。そして安い。
安いのには理由があって、量が半端じゃなくあるので安くなります。まあ、市場の原理でそうなるのはしょうがないところです。
しかし、進まないというのは独自ルールが原因です。独自ルールは構わないのですが、「はっ?なにそれ??」っていうのまであるんです。
安全のための安全で安全重視。仕事よりも安全(否定はしませんが、そうなると仕事できない)。
デキる所長の現場は、ここがイイ感じにバランスが取れています。これが、何か変に偏っている所長の現場だとトンデモナイことが起きます。
「あんたのせいで進まないのに、進めろってどういうこと?」ってなります。
で、困るのがその部下や1次下請の監督ですね。
だいたい、こういった所長や上司のいるゼネコン現場で事故が多発したり社員の失踪が起きます。
その人たちの考えが悪いわけではないんです。ただ、あまりにも固執、偏りすぎてて余裕が無いんです。隙がないとモノは動かないんです。
学歴コンプで現場がこじれる
そして、ココに新たに発注側の管理委託業務の施工管理が加わります。ココがまた厄介なんです。
ゼネコン社員は有名大学卒が多いのですが、外部委託の施工管理は普通の経歴が多いです。
ココに学歴コンプレックスなのか何なのかわかりませんが、軋轢が生じます。外部委託の施工管理がゼネコン社員にマウントを取ってくるんです(見てて可哀想)。
発注者と元請けの軋轢が酷くなると、現場が止まります。
外部委託の施工管理がイマイチだと、ちょっとしたことで現場が止まったりします。デキる施工管理だとホントにスムーズに現場は進んで行きます。
みんなイイモノを作ろうという気持ちは一緒でも、学歴や待遇・肩書きなどで何かが変わります。
ゼネコン現場は時間の無駄、大変なだけ
こんな経験をしたら、ゼネコン現場で施工したいと思いますか?
正直なところ、私は面倒なので嫌だな~。アホみたいに多い書類。電話で済むようなことで呼ばれたり。現場では無理難題をいとも簡単に言ってくる。
私の知っているデキる施工管理者も口を揃えて言います。「行くだけ時間の無駄、大変なだけ」だと。
逆に大手の現場に行きたい業者も少なからずともいます。大手の現場で仕事をしたいというネームバリューが欲しい業者。「ウチはあそこの大手と付き合いがある!」って言いたい業者ですね。
例えば、あそこのデカイ法面はウチで施工したとか、そういったことを言いたい業者は行きたがります。そして、事故が多いのもそういった業者です。
先日、過去にそういった業者が出入りした現場で重大事故が起き、ウチの運んだ機械がダメだということで機械変更に。吹付機が動いたら回転灯が回らないといけないって言われました(笑)。回転灯を付けるのは良いけど、そんな話は乗込前に誰も聞いてない。
それ以外にも「え!?」という独自ルールで、ウチはいつでも撤収してイイって状態に。と言っても、ウチも元請けに恩義があるので黙っていますけど(笑)。
独自ルールは書面にして出して欲しいところですね。その段階で請けるかどうかを決める。ってすると、請けるところがいなくなるので出さないのでしょうけど・・・。
「次の現場で返すから」は卑怯極まりない
ウチは最近大手ゼネコンの現場は行ってないです。地元元請け業者の下請が主流になりつつあります。もちろん法面大手の仕事もしてます。その中でスーパーとかに行く時はたまにありますけど。
今どきは仕事を選んでいく時代だと思います。当然、ゼネコンの仕事も魅力が無ければ行きません。魅力とは、お金です。
しかし、それ以上に強いのは義理とか人情とかですね。ウチも恩義を感じている元請け会社、監督にはやはり負けますね(笑)。「あの人が言うなら何とかしようかなー」って気になってくるところが弱いところですね。
ゼネコン現場は量が有るから値を下げろでは無く、○○さんが言うから頑張れるって感じにしないと、施工業者はドンドン離れていきそうな気がします。ゼネコン現場の良いところはまた今度書きます(笑)。
ちなみに、一番嫌いなコトバは「次の現場で返すから」「今後は継続的に仕事出すから」です。
コレを言われるとイラッとします。今無いことを持ち出して話をする時点で、卑怯極まりないと思っています
※この記事は『新エンタの法面管理塾』の記事を再編集したものです。
ゼネコン?やり方は三流^_^よっぽど地場業者が優れて事故も少なく工程もはやい。