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建設の仕事を通して、地元にいろいろと還元できるような、そんな仕事をしたい

建設ディレクターは現場を救う?

株式会社内山建設の記事のトリは、女性社員のお二人だ。橋口裕美さんは総務部で経理の仕事をしながら、あの建設ディレクターとして働いている。

中田海音さんは高校で建築を学んだ後、なぜか土木の現場で働いている。内山建設でのふだんの仕事ぶり、働きやすさなどについて、お話を聞いてきた。

点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

建設ディレクターと言っても、まだ任せてもらえない部分がある

橋口 裕美さん(株式会社内山建設 総務部)

――橋口さんは今、建設ディレクターとしてお仕事されているとのことですが、すんなり受け入れられたものだったのでしょうか?

橋口さん いまだに「すんなり」とはいっていません(笑)。現場代理人さんは、職人気質なところがあるので、「(書類づくりも)自分でやりたい」という方が多いからです。今でも、まだまだ任せてくれていない部分はあります。

――橋口さんご自身として、建設ディレクターという仕事はすんなり受け入れられましたか?

橋口さん もともと総務で経理の仕事をしていたのですが、あるとき、上司が雑誌に建設ディレクターの記事が載っているのを見つけてきて、「ちょっとやってみたらどう?」と言われて、「はい、わかりました」と答えたのがきっかけでした。

――建設ディレクターとしては何年目ですか?

橋口さん 4年目です。

――傍目には、仕事に慣れるには十分な期間だと思われますが。

橋口さん まだまだです(笑)。経験不足な部分が多いので。でも、やっていて楽しいです。

土木に関する知識を身に付けたい。そのためには現場経験が必要

――これまでにやってきた仕事はどのようなものでしたか?

橋口さん 施工計画書づくり、ISO関係の書類づくりといったところですね。あとは、現場の安全管理者に同行しての安全管理関係の書類づくりです。

――建設ディレクターとしての仕事をする上でのモチベーションはなんですか?

橋口さん 内山建設に入社して16年ぐらいになるのですが、ようやく「土木に関する知識を身に付けたい」と強く思うようになりました。その思いが日々の仕事のモチベーションになっています。仕事をしながら、専門用語を覚えていったり、自分の成長を感じているところです。

――建設ディレクターとして仕事をしていく上での課題はなんだとお考えですか?

橋口さん 現場を経験していないことだと思います。たとえば写真整理をする場合、現場を知らないので、必要な写真がどれなのかわからない、ということがあります。実際、写真の撮り方がわからなかったり、必要な写真だったのにデータを削除してしまったということがありました。そういう状態だと現場に迷惑をかけてしまうので、一度現場を経験したいという思いがあります。

――建設ディレクターの仕事は他の社員にもおススメできますか?

橋口さん そうですね。パソコンが得意な人にはおススメです。いずれは中田さんにも建設ディレクターとして頑張って欲しいと思っています。

――そういう話になっているんですか。

橋口さん そうですね、将来的には。デキるコなので(笑)。

土木をやるつもりはなかったが、それはそれでアリ

中田 海音さん(株式会社内山建設 工事部)

――そんな中田さんは入社何年目ですか。

中田さん 2年目です。

――学校ではどのような勉強をしていたのですか?

中田さん 地元の工業高校で建築を勉強していました。

――内山建設に入社した理由はなんでしたか?

中田さん 最初は「建築の施工管理がしたい」と思って、内山建設に入社したのですが、建築と土木両方の現場に入っているうちに、いつの間にか、土木の仕事をやるようになりました(笑)。最初思っていたのと違っていますが、とくに不満などはありません。

――あ、それはそれでアリだったんですね。

中田さん はい。土木に関してはなにも知らなかったので、新しいことを知れるという意味で、勉強になって良いと思っています。

――女性の職場として、不安はなかったですか?

中田さん 建設業には良くないイメージがありましたし、自分がやっていけるか心配はありました。今も不安はありますが、頑張ってやっていこうという気持ちでいます。

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最初の仕事は現場代理人

パソコン作業中の中田さん(本人提供)

――これまでどのような仕事をしてきましたか。

中田さん 1年目は河川掘削工事の現場に行かせていただき、今は道路改良工事の現場代理人をやっています。

――今の現場には慣れましたか。

中田さん 現場には慣れましたが、まだ先輩などに教えてもらいながら、仕事をしている感じです。今の現場は通学路になっているので、下校の時間帯になったら、中学生の誘導が必要になる場合があります。その辺に気を使って作業を進めているところです。ただ、まだまだわからないことばかりで、自分の能力不足、知識不足を痛感しながら仕事をしている感じです。

――現場だと残業もけっこうありそうですが。

中田さん その日のうちに終わらせておかなければならない作業もあるので、残業することもありますが、そうでないものは翌日以降に振り分けたりしているので、なんとかなっています。

建築に対する未練はないことはない

――今後やりたいことなどはありますか?

中田さん 「地元で働きたい」ということで入社した会社なので、建設の仕事を通して、地元にいろいろと還元できるような、そんな仕事をしたいです。二級土木施工管理技士は取ったので、いずれは一級なのかなと考えているところです。そういう意味では土木の仕事を続けていくのかなと思っています。

――橋口さんに仕事を頼むこともあるのですか?

中田さん あまりありません。「もうしわけない」という気持ちがあるからです(笑)。なにか頼むというわけではありませんが、ちょっとした相談ごととかで、ちょくちょくやりとりはさせていただいています。

橋口さん これといって仕事を任されたことはまだありませんが、「どういう書類をつくれば良いですか」と質問を受けたので、ヒナ型を送ったことはあります。

――将来的には建設ディレクターの仕事を期待されているようですが。

中田さん そういう道もあるのかなと感じているところです。

――建築の仕事に対する未練はないですか?

中田さん ないことはないと思います(笑)。

――内山建設で働いてどうですか?

中田さん 社員の方々は優しくて気さくで話しやすい人が多いので、馴染みやすい会社だと思っています。

――橋口さん、内山建設の働きやすさについて、どう感じていますか?

橋口さん 会社全体として、ここ数年ぐらいで休みはとりやすくなっていると感じています。

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