1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策43

【1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策】安全管理その7「公衆災害の防止」

【1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策】の第43回目は、安全管理その7「公衆災害の防止」について、勉強のポイントをまとめます。

安全管理の最後の学習になるので、しっかりポイントを押さえていきましょう!

公衆災害の防止

公衆災害とはいわゆる第三者災害のことです。試験では、工事に伴う第三者への災害を防ぐための対策が1問出題されます。

とくに、埋設物対策と工事規制に関する問題のいずれかがよく出題されます。

埋設管周辺での作業

※下線部はよく出題される箇所で、( )内は誤りの記述です!

  • 施工に先立ち試掘を行い、記録する。埋設されている深さについては、原則として標高(×土かぶり厚さの寸法)によって表示する。
  • 試掘は埋設物の破損により労働者に危険を及ぼす可能性のある場合は、掘削機械を使用してはならない。埋設深さが明らかでない場合は人力で掘削する。深さが明らかな場合は安全な位置まで機械掘削を行い、周辺では人力掘削にて掘り出す。
  • 埋設物のないことが明確でない車道部の掘削では、深さ2m程度までの試掘を行い、埋設物の有無等を確認する。
  • 掘り出した埋設物がすでに破損していた場合は、直ちに埋設物の管理者に連絡し、修理等の措置を求めなければならない。

※「施工者の責任で直ちに修理した」との記述があると誤りです。

  • ガス管のように可燃性のある埋設物付近では、溶接機や切断機等の機械を使用してはならない。ただし、検知器等によって可燃性ガスが発生していないことを確認し、保安上の措置を講じた場合はその限りではない。

※「(上記の)保安上の措置を講じても溶接機や切断機を使用してはならない」もしくは「可燃性のある埋設管付近で(保安上の措置を講じず)溶接機や切断機を使用してもよい」との記述があると誤りです。

交通対策

※下線部はよく出題される箇所で、( )内は誤りの記述です!

  • 歩行者用通路を設ける場合は幅75cm以上、特に歩行者の多い場所においては幅1.5m以上とする。
  • 工事を予告する工事看板は、工事施工箇所の前方50mから500mの間(×施工箇所のすぐ手前)の路側や中央帯の見やすい場所に設置する。
  • 夜間工事の場合、夜間150m前方(×100m前方)から視認できる光度を有する保安灯を設置する。
  • 道路上の工事で片側交互通行をさせる場合の規制区間はできるだけ短く(×長く)する。
  • 歩行者や自転車が工事施工箇所に沿って通行する場合は移動柵の間隔をあけないように(×間隔を広く)し、移動柵の間に安全ロープを張る(×歩行者の利便性を高めるために安全ロープを外す)。
  • 道路規制を行うために道路上にセーフティーコーン、移動柵を設置する場合は、交通の流れの上流から下流に向けて設置し、撤去する場合は下流から上流にむけて行う。
  • 工事による通行止めに伴う迂回を示した看板の設置位置は、当然だが迂回路となる道の手前に表示する。

※迂回路の看板を「工事区間の起点と終点に設置した」との記述があると誤りです。

「公衆災害の防止」の練習問題

【例題】次の記述は正しいでしょうか?

◇道路上において、杭、矢板等を打設する場合には,埋設物の位置まで機械のみで掘削し、速やかに埋設物を露出させ、埋設物を確認する。

解答×…埋設物の位置まで機械で掘削すると、埋設物を破損させてしまう恐れがある。

◇工事のために道路を1車線とし、それを往復の交互交通で一般車両を通行させる場合は、交通の整流化を図るため、規制区間をできるだけ長くするとともに、必要に応じて交通誘導員を配置しなければならない。

解答×…規制区間はできるだけ短くしなければならない。

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ミスしたら死ぬ仕事。建設機械を運転するのは、崩壊寸前の急傾斜地
大阪工業大学を卒業後、某ゼネコンに就職。現在、一般社団法人全国教育協会(関西建設学院)にて土木・建築施工管理技士の資格取得セミナーの講師を担当している。体育会系で勉強が好きではなかったため、「勉強が苦手な人にわかりやすい解説」をモットーに、業界No.1講師を目指して修行中!
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