掘削作業中の埋設・架空物損傷3事例
重機による掘削作業中、ケーブル・給排水管・ガス管などを損傷する事故が発生した、と時折ニュースで報道されます。そのような事故が発生した場合、近隣住民とのトラブルに発展したり、多大な損害賠償金を請求されたりするだけでなく、最悪の場合、死亡事故に至る可能性もあります。
そうしたニュースを見聞きするとき、現場での責任を負う施工管理者としては「とても人事ではない」と感じる方もいるはずです。
過去に実際に生じたバックホウ関連の事故を、「思いこみ事故」「監視不足事故」「安全対策不足事故」の3つに分類し、同じ失敗を繰りかえさないために何ができるかを考えます。
バックホウでケーブルを破損「思いこみ事故」
■「思いこみ事故」の概要
1つ目はバックホウでの掘削作業中に、NTT光ファイバーケーブルを破損させてしまった事故。
作業前に確認したNTT占用図面から、ケーブルが車道ではなく歩道にあると思いこみ、占用企業の立会いを依頼することなく、重機を使用して車道部の掘削作業をしていた。そこに埋設されたケーブルを破損。NTTに緊急連絡し、応急処置をとったあと、ケーブルを800m取り替えた。その結果、約400万円の経済損失が生じてしまった。
■「思いこみ事故」への対策
この事故の主な要因は、作業責任者の思いこみです。確かに、占用図面を確認してそこにケーブルが埋設されている表示がされていなければ、安全だと思ってしまうかもしれません。しかし、図面と実際の状況が異なっているというのは建設現場ではよくある話です。
作業前に占用企業者に現場に立ち会ってもらい図面と異なる部分がないかを確認してもらう、埋設物を確認するための探査機を用いる、などの対策を講じていれば、この事故は防げたかもしれません。
埋め戻し作業中に発注者の目前で先に施工した横ボーリング暗渠引っこ抜いたオペレーターいたな。