建設会社や建設コンサルから届いた驚きの内容
私は派遣社員として現場勤務をする傍ら、副業で図面作成や数量計算の仕事を請け負っている。
ある日、仕事から帰宅し個人のメールボックスを開いてみると、建設会社や建設コンサルタント会社から数件メールが届いていた。
中途採用か何かのメールかな?と思いつつ、何気なくメールを開いてみると、「仕事を依頼したい」という驚きの内容だった。
担当者とやり取りを開始すると、皆さん口を揃えて、「外注先の確保に苦労している」「外注先が不足していて業務遂行に四苦八苦しており困っている」とおっしゃっていた。
元請けとして仕事を受注している会社が、外注先・下請け先を探すのに苦労しているようだ。それだけ人手不足が加速しているということだろう。
人手不足の影響が拡大中
総務省の労働力調査によれば、2021年平均の建設業就業者数は482万人で、前年より10万人も減少している。1年で10万人も減少するというのは、かなり大きなインパクトがあると感じたのは私だけだろうか。
予想していたよりもはるかに速いスピードで、建設業の人手不足は深刻化している。今後、ベテランの大量離職が控えていることを考えると、数年後、さらに深刻な事態になるだろう。
人手が少なくなれば、受注量を減らさざるを得ない。生産性がかつてよりも上がっているとはいえ、1年で10万人も就業者数が減ってしまっては、業界全体でこなせる仕事量はどうしても減ってしまう。
元請け会社をみてみても、自社ですべて完結できるような会社は少ない。下請け先・外注先が確保できてはじめて、業務を遂行できる会社のほうが多いように思う。しかし、下請け先・外注先も人手が不足しており、人材確保に苦労している。
個人で業務を請け負っている方によると、大手建設コンサルタントでも外注先が不足していてかなり困っている、という話を聞いた。大手でも人手不足が深刻化してきている証拠だ。
あちこちで増える、SNSからの受注
最近では、SNSで土木工事のサポート業務を受注している人を見かけるようになってきた。1~2人という数ではない。私が把握しているだけでも5人(社)程度ある。実際はもっとあるのではないだろうか。
慢性的な人手不足で、書類作成や3次元設計データ作成などの設計補助といった仕事を、どうにか外注したいと考えている会社はある程度いると推測する。
知り合いから聞いた話だが、ある会社の現場で設計補助とか図面作成、数量計算といった仕事を外注化したいと考えているらしく、業務遂行が可能な会社を探しては、話を聞いて回っているそうだ。
驚いたのは、その現場の元請け会社は、かなりの大手ということだ。大手の会社でも、外注先をどう確保していくか、頭を悩ませているようだ。
人手不足を乗り越えるため、皆さんの会社ではどういった対応をしているだろうか。案外、SNSを使ってサポート業務を発注している会社も増えてきているのではないだろうか。ぜひ現場の声をコメント欄で教えてほしい。