1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策 合格基準点と受験前のミスとは?

1級土木施工管理技士の試験対策 1級土木施工管理技術検定試験の概要

こちらの記事は、【1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策】の準備編です。1級土木施工管理技術検定試験の「概要」に関する内容が中心ですので、純粋に試験勉強を進めたい方は、次の連載記事に進んでください。

ただし、1級土木施工管理技術検定試験は、受験前にもいくつか落とし穴があることに注意してください!

1級土木施工管理技士の試験内容と合格基準

1級土木施工管理技士の有資格として活躍するにはまず、学科試験(マークシート式)と実地試験(記述式)の2つ試験に合格しなければなりません。

1級土木施工管理技士の学科試験は、出題全96問のうち、65問に解答します。そして39問以上正解すれば合格です。

1級土木施工管理技士 学科試験の出題ジャンル

1級土木施工管理技士の学科試験における出題ジャンルと、解答すべき問題数は次の通りです。

◆土木一般(土工・コンクリート・基礎工)・・・ 15問出題/12問解答

◆専門土木(さまざまな工種から出題)・・・ 34問出題/10問解答

◆法規(労働基準法・安全衛生法など) ・・・ 12問出題/ 8問解答

◆共通工学(測量・契約・設計・機械など) ・・・  4問出題/ 4問解答

◆施工管理法(計画・工程・品質・安全など)・・・ 31問出題/31問解答

以上、合計96問の中から、65問を選択して解答します。


1級土木施工管理技士 学科試験の合格基準

1級土木施工管理技士の学科試験の合格基準点は6割以上正解すること。つまり、65問×60%=39問に正解すれば、1級土木施工管理技士の学科試験に合格できます。

※試験内容の難易度によって、合格のボーダーラインが下がる年度もあります。

1級土木施工管理技士 実地試験の出題傾向と配点

実地試験は記述式です。たまに実技試験があると勘違いされる方がいますが、実技試験ではなく、実地試験というのは、自分自身の施工管理経験を「記述」する試験です。

年度によって主題が違い、大きく分けると品質管理・安全管理・工程管理における現場の課題、検討内容、実際に経験した施工管理について、約150字程度で記述します。

1級土木施工管理技士 実地試験の合格基準

実地試験の合格基準に関しては、解答の発表や配点の発表がされておらず、詳細は不明ですが、実際に実地試験に合格した人、不合格だった人の声を総合すると、この施工管理の経験に関する記述の配点は大きく、少なくとも25〜40%程度を占めると想像されます。残りの実地試験の配点60〜75%は、学科試験で勉強したものをより深い知識で解答できるか、という問題になります。

平成26年度以前の実地試験は『土工』『コンクリート』『品質管理』『安全管理』『施工計画・建設副産物』の5題目から、3つを選んで解答する問題でした。しかし、平成27年度の実地試験は、『土工』『コンクリート』『品質管理』『安全管理』『施工計画』の5題目から3問選択、『土工』『コンクリート』『品質管理』『安全管理』『建設副産物』の5題目から3問選択と、問題が細分化され、以前の試験よりも自分自身の施工管理経験に則した問題を選べるように変更されています。

※実際の問題の詳細やポイントは、実地試験対策のページで説明してまいります。

1級土木施工管理技士試験 願書と受験申込方法

1級土木施工管理技士試験の試験日は、毎年決まっています。申し込みに必要な願書は、協会のHPから注文するか、当該地域の建設協会などから購入することができます。

◎1級土木施工管理技士試験の試験日と願書受付期間

 学科試験  毎年7月第1日曜日
 実地試験  毎年10月第1日曜日
 願書受付  毎年4月上旬

1級土木施工管理技士の試験は年に1回!願書の締め切りは厳守!1日でも遅れたら受験は1年先になってしまうので注意してください。

年度によって日程は多少前後しますので、必ず、試験実施団体である一般財団法人全国建設研修センターのHPで確認してください。

1級土木施工管理技士試験   願書の書き方とよくある間違い

1級土木施工管理技士試験の願書を取り寄せたら、同封されている『受験の手引き』を必ず読んでください。『受験の手引き』は協会HPからもダウンロードできます。『受験の手引き』通りに記入すれば間違いありませんが、毎年これを読まずに記入して受験ができない人が多数います。

記入や添付書類等に漏れがあると受験できない、もしくは不備通知が届き再提出になることがありますので注意してください。1級土木施工管理技士試験の願書記入で、よくある間違いを挙げておきます。

よくある間違い ~ 履歴標【実務経験証明書】 ~

◆実務経験証明書の印鑑は、会社の角印と丸印を忘れずに!

◆工事種別→実務経験として認められない工事があります!(受験の手引きP12~13参照)

◆従事した立場→現場代理人、主任技術者、施工監督、工事主任、工事係、施工管理係等(受験の手引きP10参照)

※このうち1年は必ず【指導監督的実務経験】に従事した立場での経験を記載してください。現場代理人、主任技術者、施工監督、工事主任等

◆工事工期→重複があると、経験年数から差し引かれます!

◆あなたが担当した業務の具体的な内容→施工管理(品質管理・安全管理・出来形管理)を行い、下請業者などに対して安全や技術における指導を行った旨を記入してください。例文がのっているので、例文に沿って自身の工事経験を当てはめればOK!

◆一番下の誓約欄の記入・捺印漏れに注意!


1級土木施工管理技士試験の合格勉強方法

人の脳というのは基本忘れるようにできている。これは脳科学的にそういう仕組みなのです。

そこで、1級土木施工管理技士試験に向けて、どのように記憶を定着させていくかが課題になってきます。

勉強方法は千差万別、合格すればそれが正解です。基本は自身がやりやすいと感じる方法が1番!ただ、やみくもに勉強しても無駄が多く、肝心な試験で必要な箇所を覚えていないということになってしまいます。

そこで、このサイトでは1級土木施工管理技士試験によく出題されるポイントを解説していきますので、ポイントに沿って要領よく勉強していきましょう。『〇〇知恵袋』や『〇チャンネル』などで、よく「1級施工管理技士の勉強方法は?」という話題を目にします。そして、解答は決まって「過去問を5年分を覚えれば絶対合格などという文字をよく目にします。私もそれは正解だと思いますが、しかし、過去問5年分を繰り返し勉強し、知識として定着させるのはなかなかの忍耐力が必要です。私がオススメする勉強法は、年度ごとに過去問を解くのではなく、「種別ごとに縦読み」することです。まず「土工」なら「土工」の問題ばっかりを解答します。するとよく出題されるポイントというのが分かるようになってきます。そして、その周辺の知識をしっかりインプットすることで、忘れにくい記憶として定着していきます。

この『施工の神様』では、1級土木施工管理技士試験の合格への道標となるべく、要所要所のポイントを解説していきます。継続的に『施工の神様』をチェックし、過去問を分野別に進めていくことで、1級土木施工管理技士試験合格への道はみえてきます!1級土木施工管理技士になるため、一緒にがんばっていきましょう!

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大阪工業大学を卒業後、某ゼネコンに就職。現在、一般社団法人全国教育協会(関西建設学院)にて土木・建築施工管理技士の資格取得セミナーの講師を担当している。体育会系で勉強が好きではなかったため、「勉強が苦手な人にわかりやすい解説」をモットーに、業界No.1講師を目指して修行中!
ひげごろーTwitterアカウントはこちら → https://twitter.com/LICEN0202
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