風水を意識し、吹き抜けで開放感のあるアネシスの住宅

風水を意識し、吹き抜けで開放感のあるアネシスの住宅

「成功のカギは風水」 台湾のTSMC関連社員向け住宅が人気沸騰

台湾半導体大手メーカーTSMC社の熊本新工場稼働に伴い、台湾からの移住者が増加する中、熊本県は好景気に沸いている。県内で存在感を示すハウスメーカー・株式会社アネシス(熊本県熊本市)では、台湾人の顧客が理想とする住まいを実現するため、文化の違いの理解を深め尊重すること重視し、赴任してくる台湾人からの支持を得ている。

アネシスは、住宅の保証期間は業界最長の60年と、アフターメンテナンスに注力し、入居後の顧客満足度は高い水準を維持している。社内に災害対策室を設置し、災害時の企業対応力の評価を受け、(一社)レジリエンスジャパン推進協議会から「第 7 回ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞)」の最優秀賞を受賞した。最近では、介護に特化した住宅づくりや大規模木造建築の施工にも参入するなど新たなチャレンジも行っている。

TSMCが熊本県菊陽町に巨大な半導体工場を設立し、さらに第2工場の建設も決定、菊陽町は半導体で重要な拠点となり、続々と関連企業も進出している。そこで重要な視点になるのは台湾人への住宅供給だ。アネシスは、2023年6月から台湾人の移住問題に取り組み、台湾などでもセミナーを開くなど動きも早かった。台湾人が好む戸建て住宅とはどのようなものか、アネシスのライフスタイル事業部アネシス熊本課のリーダーである中根翔太氏に話を聞いた。

熊本県内でトップクラスの施工実績をもつアネシス

台湾人から愛される戸建て住宅について語るアネシスの中根翔太氏

――まずは、熊本県内でトップクラスの施工実績を持つアネシスの概要と強みからお願いします。

中根翔太氏(以下、中根氏) 今年で30周年を迎え、多くのお客様に住宅を提供してまいりました。当社では、建物保証が60年とお客様にとって安心して長く住んでいただけることが強みです。昨今、災害が多いですが、しっかりとオーナー様に対応できる体制を整備しておりますので、過去の経験も踏まえ、有事への対応の速さ、アフターメンテナンスにも自信があります。
過去の地震災害では、全オーナー様への迅速なご連絡と状況確認を実施しました。また、水害の際には、社員一丸となって被害に遭われたオーナー様のご自宅の対応にあたり、提携している施工業者とも連携し、被災を受けた住宅の復旧に尽力しました。
今年2月のアネシスの定期総会では、施工業者の皆様に感謝を込めて年間業者表彰を行い、お互いに感謝し支え合いながら事業を継続しています。


台湾人向けに風水を取り入れた住宅を提供

――これから多くの台湾人が熊本に移住されます。期待感はありますか?

中根氏 TSMCが熊本県菊陽町に巨大な半導体工場を完成させました。工場完成前は、当社へのお問い合わせはほぼ日本人でしたが、今は海外の方からの問い合わせも一定数あります。これまで海外の方がオーナーになっていただくことは多くありませんでしたので、仕事の幅が広がっています。また、投資家の方からの問い合わせも増えています。住宅需要については半導体工場がある菊陽町、隣接する自治体で高まっています。

――台湾人の住まいのこだわりにはどのようなものがありますか?

中根氏 台湾のお客様と直接対話を重ね、台湾へ直接足を運びながら住宅販売を行ってまいりましたが、間取りや設備、住宅の立地など、細部にわたるご要望があります。

また、風水にはとくに強いこだわりを持たれますね。一例をあげると、天井は高く、広い間取りや庭には緑がある住宅が好まれています。台湾の方々は住宅の位置や日当たりを気にされることが多いと感じます。

――台湾は戸建てよりもマンションが多かったように思われますが。

中根氏 たしかに集合住宅にお住いの方が多いですが、戸建て住宅に強い憧れを持っている方も少なくありません。熊本県内に賃貸で生活を始めたあとでも、持ち家である戸建て住宅に関心を持ち、検討する方も増えています。

――成約もかなり進んでいるのでしょうか。

中根氏 土地を購入され注文住宅を建てる方や、モデルハウスを気に入られそのまま購入されるなどケースはさまざまですが、ご成約は建売住宅販売のほうが多くなっています。台湾の方々のかなりの部分で好みなどを把握しましたから、今後はニーズに合った立地に建売住宅を建築していく考えです。

――施工体制はいかがでしょうか。

中根氏 年間200棟を施工できる体制が整っています。もし、これから外国人向けの需要が増えていくのであれば、施工業者との提携を拡大する必要性があるとも考えています。

――営業提案する中で、配慮されている点はありますか?

中根氏 基本的には通訳が入って打ち合わせますが、時間が合わない場合は翻訳ツールを使って通訳を介さずに対応します。その際、翻訳しやすいような言葉遣いを心がけています。

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住まいを通して国際交流の架け橋になる

――台湾人が日本に移住されるにあたり、これまで東京や台湾で移住説明会を開催され、PRにつとめてきました。この感触は。

中根氏 2023年2月から台湾人からのお問い合わせが増えました。その後、同年6月11日のオンライン説明会の開催を皮切りに積極的にPRしてまいりました。アネシスは、台湾の方々が理想とする住まいを実現するために、文化の違いを理解し、尊重することを大切にしています。また、「住宅の60 年保証」を提案することで、安心を提供することができていると感じています。
セミナーなどを開催した際には、台湾の投資家が熊本県に熱い視線を寄せていると感じました。熊本県から新しい住まいの形を提案し続けることで、国際的な交流の架け橋となることを目指していきます。

5月には台湾での住宅視察を行いました。現地の暮らしをより深く理解し、熊本県に反映したいと考えています。

2023年6月台湾国際不動産博覧会でアネシスのブースに注目が集まった

台湾のテレビ局から取材を受けるアネシスの中根さん

――TSMCの半導体工場完成し、第2工場建設も決定しました。関連会社も続々と熊本県に進出します。これからの展望をお願いします。

中根氏 菊陽町を中心に、台湾の方だけではなく、様々な国の方が増えていると実感しており、これから多様な属性の方が熊本県で仕事をされるケースも増えていくでしょう。

アネシスを核としたグループ会社では、分譲・建売住宅のほかに不動産開発から、大規模木造建築、マンションや戸建て住宅のリノベーション、水廻りのリフォーム工事まで住まいに関するあらゆるニーズにお応えできるよう、多様な事業を展開しています。マンションを企画建設し販売するなどの実績もございます。これからも各分野でシナジーを生み出していきながら、多くの需要に対応しながらお客様と共に成長していきます。

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建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
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