コン打ち後に「スナックのママ」に変身する若い女性建設技術者(けんせつ小町)の話

スナックのママに変身する理由

私は、いわゆる「けんせつ小町」、女性現場監督24歳です。私の会社では、現場が終わったときや、何か大きな工程が終わったとき(特にコン打ちが終わったとき)に、現場員全員で打ち上げをします。ときには、お世話になっている業者の方と一緒に行くこともあります。

打ち上げをしてくれるかどうかは現場所長によって違うので、全くそういうことをしない現場所長に当たると、こちらとしてはちょっと仕事のやる気が違います。しかし現場で行く打ち上げは決まって「焼肉」、そして二次会は「スナック」か「ガールズバー」なのです。最近、彼らは私が女であることをもう忘れているみたいです。

まず一次会の焼肉(毎回決まって焼肉)では、食いっぷりが男性陣に劣っていると怒られます。毎日体力を使うので、普通の女性よりは食べると思いますし、太りもしないのですが、さすがに屈強な男性陣には勝てません。ですが現場ではもはや私は女ではないらしく、毎回120%食べさせられます。

現場所長の行きつけスナックで・・・

そして二次会のスナック。だいたいどの現場所長に当たっても行きつけのスナックがあり(私の会社だけでしょうか?)、私が女であろうと必ず同行させられます。あまり女性はスナックやガールズバーに行くものではないと思っていたのですが、悲しいかな最近は慣れてきてしまいました。

私はいつも上司や先輩の席をまわって、お酒を注いでいたのですが、いつしか行きつけスナックのママの手伝いをするようになり、しまいにはママと同じカウンターに入ってお酒を注いでいました。現場員や業者の方は、女性の私にお酒を注いで欲しいらしく、どこに飲みに行っても、私がやることになる流れになります。自分でもかなり上手くなったと思います。

現場管理にも役立つ「接待テクニック」

日々おじさまの話し相手になっているので(言い方が悪い?)、スナックでおじさまと話をするのはお手の物です。スナックのママは、すっかり私を気に入りいろいろと教えてくれます。田舎のスナックならではだと思いますが、そんなことをしていると新しく知り合いになった方も多くなってきました。

女性が現場に入ると途端に女を捨てると言われますが、私はこんなところで女性であることを発揮していると思っています。他の建設会社の方との接待のときも、お酒の注ぎ方や話の仕方などスナックのママから教わったことはとても役立っています。現場監督として男性の建設技術者を指揮するスキルも知らず知らずのうちに養われています。何事も経験ですね。

ただ女性現場員の中にはそのような場所は好きではない方もいるので、世の先輩方はくれぐれもセクハラと言われませんように。

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24歳のけんせつ小町。女性現場監督として孤軍奮闘中。お父さん・おじいちゃん世代と一緒に働いている経験を生かし、もっと建設業界に女性技術者が増えるよう、デリカシーのない建設業の男性陣にモノ申す。
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