下請けに嫌われるゼネコンのダメな現場監督を5パターンに分類してみた

下請けに嫌われるゼネコンのダメな現場監督を5パターンに分類してみた

下請けに嫌われるゼネコンのダメな現場監督を5パターンに分類してみた

嫌われる現場監督5パターン

建設現場の数ほど、さまざまな現場監督がいる。

人望が厚い監督、頭の回転が早い監督さんばかりなら仕事も捗るが、そうもいかないのが建設現場。

人を見下し、わがままばかりいう監督。暴言、セクハラ、パワハラが当たり前の監督。挙げるとキリがない程、とんでもない現場監督がいるのも事実だ。

では、本当に嫌われる現場監督とはどういう人なのか?私の経験から嫌われる監督さんの例を5パターン挙げてみたい。

段取りができない現場監督

まず、段取りができない現場監督が一番嫌われる。私が体験した大規模商業施設工事では、現場監督さんが一応の工程管理を作っているが、どの工事で何が必要なのかを全く理解していなかった。下請けから必要機材や必要架台の依頼があっても手配が遅れ、また手配すらしていなかったこともあった。

自分で段取りしない、できないので、下請けの言うことを丸呑みにして段取りを進めるしかない。その結果、現場が物や人で大混乱。とうとう一人じゃ手に負えなくなって、応援の監督が来て収集するという始末だった。

元請けが大手のゼネコンだったので、すぐに現場監督は交代したが、病気でも患っているのではないかと思うほどにひどい段取りだった。

やはり現場では「段取りができない現場監督」が一番嫌われる。威張って下請けを見下すような現場監督でも、段取りが上手くて指示も的確で、下請けに仕事をスムーズにさせてくれる監督さんは、人間性に多少問題はあっても下請けに一目置かれるものだ。


優しすぎる現場監督

優しい性格の現場監督さんや、人当たりの良い監督さんというのは、建設業界の中では大変貴重な存在だが、優しすぎて下請けにも厳しく言えない現場監督は逆に嫌われる。

現場監督は下請けには指導監督する立場なので、下請けが間違った行動や施工をしていたら、強く注意と指導を行わなければいけない。が、強く言えず、やんわりと遠回しにしか言えない監督がたまにいる。

作業員のほうも優しく注意されると、それほど深刻には捉えないので、同じような施工ミスが繰り返される。間違った行動は、重大な事故にもつながる危険性もあるため、変な優しさは禁物である。

その人の性格もあるが、時と場合によって強く言える現場監督にならなければ、下請けに馬鹿にされ嫌われる。

施主や元請けに何も言えない現場監督

現場監督も営業の一部を担っている。そのため、お客さんの意見に対して、反論や別案を提示するのは難しい。そんな場面で、施主や元請けに無理難題を言われても、何の提案や反論もしないで鵜呑みにして「出来ます」「やります」の返事をしてしまう現場監督がいる。

あと始末は、結局、下請けが残業や無理な工事でカバーしなければならず、不平や不満が出てくることになる。

駄目なものは駄目!出来ない事は出来ません!と、ハッキリ施主や元請けに言ってくれる監督さんには、たとえ無理な要望通りになったとしても、「あの監督さんは自分たちのために言ってくれた」と、下請けが頑張ってついてきてくれる。


現場にいない現場監督

朝礼時には現場にいるのに、その後姿が見えなくなる現場監督さんがよくいる。理由を聞くと、やれ支店で会議だの、本社に行かなきゃいけないだの、施主と打ち合わせなどと、いろいろな理由で現場にいない監督さんがいる。

しかし、こういった現場監督さんは仕事なのでまだマシである。本当に嫌われている現場監督の中には、パチンコ屋や公営ギャンブルの開店時間前にいなくなって、夕方に帰ってくる人もいる。家に帰っている現場監督さんもいた。いわゆる完全な職場放棄だ。

こういう時、監督不在の現場で、もしも突発的な事故や、作業員の大けがが起きたら、一体どうするつもりなのか?作業員と共に汗をかいて、一緒に働いてくれる現場監督は本当に心強く、安心感を与えてくれるので、もちろん、仕事の効率も全然違う。

とにかくケチな現場監督

飲みに行くと、下請けに接待されるのが当たり前という現場監督がいる。もちろん工事費に反映されていれば、下請け側も喜んでお付き合いするが、そういう事が全く反映されていない見積りで回答をしてくる現場監督がいる。

また、お中元お歳暮も当たり前。なかには誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントを、自分の分ばかりか、お会いしたこともない奥さんと子供たちの分まで催促してくる、とても厚かましい現場監督さんもいる。

しかし、こういった事をして、媚びへつらって仕事をもらおうとする下請け側も悪い。下請けが現場監督を駄目にしている面も否定できない。


現場監督を祭り上げる下請けも悪い

まだまだ、嫌われる現場監督の例はあるが、どの現場監督さんも、最初からダメな人間ではなかったと思う。過酷な現場を乗り切り、工期までに仕上げるためには、嫌われ役もしなければならない。気苦労も絶えないし、現場監督は心的ストレスが多い仕事だ。なぜ、ダメな現場監督になってしまったのだろう。

これは下請け側も悪い。仕事を貰いたいので、現場監督に媚びへつらい、煽てて祭り上げるから、自分は偉い存在で何でも許されるものだと勘違いをしている現場監督が誕生する。私の身近にもそういう愚かな現場監督、勘違いしている現場監督が数名いるが、彼らのうち定年退職した人の余生はとても寂しいものになっている。現場監督という看板を失ったら、ただの人ということを忘れないでほしいものである。

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さまざまな仕事を経て、10年間ほど内装中心に建設業に従事。その間に2級建築施工管理技士の資格を取り、「さあこれから!」というところで勤務先の会社が経営悪化。断腸の思いで退職。これを機に「本当にやりたかった事」を考えるようになり、建設の道を選ばずに物書きの道を選ぶことに。「物書きに俺はなる!」の夢を今追いかけています。
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