PC鋼線とセメントミルクの付着が切れた
グラウンドアンカー工の緊張試験で、アンカーが抜ける瞬間の撮影に成功しました。まず他では見ることができない奇跡的な映像だと思います。
アンカーがパンッと抜けますが、この抜け方は、セメントミルクとPC鋼線の付着が切れた抜け方です。なぜかと言うと、地山とセメントミルクの付着が切れた場合の抜け方は、ジワリジワリと抜けていきます。荷重を掛けてもゆっくり荷重が下がります。
しかし、この映像のパンッという抜け方は、載荷によってPC鋼線とセメントミルクの付着が切れた瞬間です。
【映像】グラウンドアンカー工が抜ける瞬間
それでは貴重な映像をご覧ください。緊張工でアンカーが抜ける瞬間です。
施工ミスの現場で撮影
私がこの映像を撮影したのは、某社からの依頼で、緊張管理を担当した時のことでした。
この現場のアンカーは、設計の半分以下の荷重で抜けてしまい、その時の挙動が不審だったので、とりあえず動画を撮ってみることにしたわけです。すると予定通りに抜けて、施工本数の7割が抜けました。
おそらく、施工ミスです。
グラウンドアンカー工において、通常施工を行っていれば、施工不良になることはほぼありません。施工自体が簡単なので、ミスは少ないのです。
ちなみに、この後に弊社でアンカー工の再施工しました。
※この記事は「新エンタの法面管理塾」の記事を再編集したものです。