テレビ番組「完成! ドリームハウス」はメッチャ面白い!
「完成! ドリームハウス」というテレビ番組をご存知でしょうか?
ご存知の方も多いかと思いますが、簡単に説明すると、家が出来上がる過程をドキュメンタリー的に放送する番組です。
現場で起こる様々なトラブルや設計の無理難題に職人達が挑む姿は、同じ建設業界の人間として、時に他人事ではない気持ちになります。
またこの番組、とにかくリアリティで設計や工務店にとって都合の悪いことや、職人の愚痴も放送します。
当たり障りのない綺麗ごとしか放送しない他の番組と違ってガチ感があり、不安を感じることもあるぐらいです。
そんな「完成! ドリームハウス」ですが、私が一番印象深かったのは、数年前に放送された神奈川県の海の見える豪邸を建てる回です。
いきなり施主の第1希望が砕かれる…
まず、施主の紹介から始まります。
ワインとチーズの講師で趣味がサックスの50歳のご夫婦。まとまった土地が買えたので、今回家を建てる決意をされたとのこと。
奥様の一番の希望は、海の見えるキッチンで自慢の料理を作ることです。
しかし、工事が始まると、いきなりショッキングなニュースが入ります。目の前の土地に3階建の新築ができるというのです。
一番の希望である海が見える景色が、この時点でアウト。
早くも、ご主人と奥さんの顔から、笑顔(ドリーム)が消え去ります。
リアルな現場のやり取りもばっちし記録
それでもドリームハウスの工事は容赦なく進みます。
豪邸なので特殊な材料を取り寄せたのですが、それが不良品だったらしく、現場監督と運送屋がもめているのです。
その材料が邪魔でどうしても現場に置いて行きたい運送屋は「1万円払うから置かせてくれ」と懇願しますが、監督はカメラが回っているからなのか、ぎこちなく「ダメダメ、そんなの」と断ります。
まさに現場のリアルです。
外階段をコンクリートで作る場面も秀逸でした。型枠にホースでモルタルを流し込むのですが、モルタルが奥まで入っている感じが全くしないらしく、仕方なしに型枠を取り外します。
すると笑えるほどモルタルが入っていません。
「まぁ強度的には問題ないけどね」など、うだうだ言い訳しながら直接モルタルを流して、ナレーションも「これで安心だ」と言っていました。
確実に不安になる場面でした。
リビングから見える景色
しばらくして、リビング部分から景色が確認できるようになりました。
奥さんが景色を確認すると、当然建設中の新築が邪魔して海が見えません。
奥さんはそれでも諦められないのか、色んな角度から海を見ようとします。
「うん。大丈夫。こうすれば見える」
奥さんがそう言った後、すぐにその目線を追ってカメラが景色を映ましたが、工事中の目の前の物件が大きく映ってました…。
完成延期に奥様が激怒
その後も色々ありながら、順調に工事は進んでいるように見えました。
しかしそれは間違いで、何と完成が2ヶ月も伸びるとのこと。
しかも、海は見えなくなってしまったものの家ができるのを楽しみにしているご主人と奥さんが頻繁に工事中の家にやってくるのですが、誰も納期の事には触れず、直前になって「これは遅れてるんじゃないか?」と疑問に思った奥様が尋ねて初めてそれが発覚しました。
そして話し合いの場が設けられたのですが、その場面にもカメラが入ります。
「どうしてこんなことになったのか?」
「何度も足を運んでいるが誰も何も言わなかった」
「私達が言い出さなかったらどうしてたのか?」
など、特に奥様がかなりお怒りの様子。
しかし設計、監督から謝罪や言い訳や言い逃れがあり、何とか工事は続行することになります。
完成後も「謎」が残る
そして工期が2ヶ月伸びたものの何とか完成します。
完成するとこの番組ではタレントの渡辺正行さんが新居を訪ねるのですが、何があったのか知りませんが訪れたのが家ができてから半年後なのです。
一体何があったのか?
さすがの「完成! ドリームハウス」も、そこまでは放送してくれませんでしたが、設計事務所と一悶着あったのか、あるいは映せないレベルの瑕疵が見つかり追加工事が入ったのか。
うーん、気になります。
ちなみに私は「完成! ドリームハウス」は毎回録画しております。
この回以外も毎回面白いのでご覧になったことがない方は是非一度見てみて下さい。
同じ建設業界の人間として、色々な意味でハラハラドキドキ、ときどき爆笑、きっと録画レベルのファンになりますよ?